第九世代のなまけ付与ギミックの限界に挑戦したい

はじめに
ポケットモンスター スカーレット・バイオレットのダブルバトルの構築記事です。
SV発売初期に、なまけ付与によるロック戦術をアイアントがいないパルデアでもできないかどうか検討しました。結果、ダブルだとできなくはないけど難易度が高いという結論になりました。
今回、DLCで追加されたマタドガス(かがくへんかガス)によって、ギミックの成功確率が上がったため、火力がデフレしているレギュレーションHで遊んでみることにしました。
なお、本構築は、休歌さん主催の「第9回壺構築品評会」(下記記事参照)に出展した構築です。記事の後半ではそのことについて書きます。
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やりたいこと
相手の片方のポケモンに特性なまけを渡す。
これにより、相手の片方は2ターンに1回しか行動できない。
そこから、
①動くターンは味方2匹ともまもるを使い
②怠けるターンは、2手使って先制でもう片方を強制交代させる
というループにより、無敵になる
2手使った先制強制交代:「さきおくり+ほえる」「おさきにどうぞ+ドラゴンテール」など
上記ギミックにより「ずっと俺のターン」を感じ、楽しくなりたい。
アイアントが不在でも、なまけを相手に押し付ける戦術で遊びたい。

目指す盤面
以下の条件が揃えば、上記のループが完成します。
・相手のポケモンのうち片方は特性がなまけになっている
・そのポケモンは交代を封じられている
・味方のポケモンのうち1匹は先制でさきおくりorおさきにどうぞを使える
・味方のもう片方のポケモンは強制交代技を使える
ギミック手順
選出は固定
先発:ケッキング、ブラッキー
1ターン目
ケッキング:何か
・なげつける
おうじゃのしるしを投げつけることで、相手を確定でひるませ、1ターン目の相手の行動を1回分減らすことができます。疑似ねこだましです。
・あくび
2ターン目または3ターン目の相手の行動を1回分減らすことができます。
・はたきおとす
ギミックを破綻させるサーフゴーをイカサマ圏内にいれつつ火力アップアイテムを消します。
ワンパンして行動させないことで、疑似ねこだましとします。しかし、DSケッキングでワンパンできるポケモンはきあいのタスキを持ちがちなので、あまり選択しません。
ケッキングと特性を交換します。ブラッキーの特性がなまけになります。
特性せいしんりょくによりねこだましで妨害されません。隣のケッキングを威嚇無効にし注意をそちらに集めることができるという副産物もあります。
2ターン目
ケッキング:マタドガスに交換
かがくへんかガスが充満することにより、本来このターン怠けるブラッキーが行動できるようになります。
威嚇が効かないケッキングを早く倒そうと飛んでくる格闘技を半減で受けることができるので縦のタイプの組み合わせはちょっとだけいいです。
ブラッキー:敵Aにくろいまなざし
なまけを手に入れた次のターンは通常怠けますが、ガスのおかげで動き、事前に相手の交代を封じます。先に交代封じからしないと、なまけを渡したあとに逃げられてしまいます。
3ターン目
マタドガス:どくびし
今回はさきおくり&ほえるがループの軸になります。しかし、これだけだと相手にダメージが蓄積しないので、勝てません。相手の行動をスキップし続けること自体だけを目標に据えるなら勝敗を無視してもいいのですが、ギミックの構造上どくびしを撒くタイミングがここにあったので、撒きます。これで、一応勝利を目指したギミックを名乗ることができます。
ガス枠が設置技撒き枠を兼ねてくれているおかげでこういうことができます。ありがたいです。
先ほど交代を封じた相手にスキルスワップでなまけを渡します。
万が一、マタドガスがブラッキーの行動前に倒されたとしても、このターン(ガスが解除されたターン)は動くことができます。
4ターン目
(マタドガスが倒れていたらスキップ可能)
マタドガス:だいばくはつ
マタドガスがいると相手のなまけが発動しません。なので爆発します。
爆発の代わりにヤミラミに交換してもいいですが、相手の攻撃を集中されるとヤミラミが耐えない場合があるので、ヤミラミの安全着地のために爆発することが多いです。
爆発するとガスが解除されます。行動順に関係なく、なまけのポケモンはこのターンは動きます。
ブラッキー:まもる
マタドガスが爆発するターンは相手のなまけポケモンが動くため、まもるでしのぎます。
5ターン目
ヤミラミ:さきおくり
先制でさきおくりを使い敵Bの行動をターンの一番後にします。
ブラッキー:ほえる
本来後攻になる技ですが、さきおくりされたポケモンの行動より先に出せるので、敵Bを行動前に手持ちに返します。
ガスが切れたターンの次のターンであるこのターン、なまけポケモン敵Aはなまけます。
敵2匹とも技を使っていないので、ダメージを受けません。
6ターン目
なまけポケモン敵Aが動くターンであるため、両まもるでしのぎます。
敵2匹ともこちらにダメージを与えることができません。
7ターン目~
5ターン目と6ターン目をループします。
敵の攻撃がこちらに通らず、敵には毒のダメージが蓄積していきます。
終盤
毒だけだと少し足りないことが多いので、何かで一匹倒して時間切れ判定に持ち込みます。互いに残数3であればHP割合の判定になります。その判定で勝ちます。
何かで一匹倒す方法としては、途中でヤミラミのイカサマを挟む、最終ターンになまけケッキングのすてみタックルで敵を1匹倒すようにターンを調整しながら動く、などの方法があります。
場合によっては以下のように2VS2で判定勝ちするときもあります。

構築

ケッキング:ようきDS
ブラッキー:総合耐久を高めるよう耐久全振り
マタドガス:総合耐久を高めるよう耐久全振り
ヤミラミ:総合耐久を高めるよう耐久全振り
見せポケ
ゾロアーク:初手のゴースト牽制用 プレシャスボール入りの配布個体
ドドゲザン:ゴースト(特にサーフゴー)牽制用 シングルで面白いことができるプレッシャーまもみがいちゃもんポケモン
よく考えたらあくタイプのほうがきつかったのでローブシンなどのかくとうタイプが良かったです。ゴーストは1匹いるだけなら問題になりません。ただサーフゴーはきてほしくないのはそうです。
欠点
使用率上位のポケモンを見ながら本ギミックの弱みを書きます。
手順における
敵A(なまけにするポケモン)を「ロック側」
敵B(強制交代を受けるポケモン)を「ループ側」と呼びます。
1位 サーフゴー
メインギミックが手も足も出ないため、ケッキングのはたきおとすとヤミラミのイカサマでなんとかするしかないです。
ただし、もしテラスを使ってくれれば、ガスのおかげでブラッキーの変化技が通るので、ロック側にすることができます。
2位 ゴリランダー
さきおくりの前に先制技で攻撃してくるためループが続かないです。そのため、ロック側にする必要があります。しかし、くろいまなざしの次のターンにとんぼがえりなどで逃げられやすいです。
3位 ブリジュラス
どくびしが効きません。ロック側にできると良いです。
ただしこれは他のポケモンを毒で削れればいいのであまり問題にはならないです。
4位 ガオガエン
いたずらごころさきおくりが効かないため、ロック側にする必要があります。しかし、くろいまなざしの次のターンにすてゼリフなどで逃げられやすいです。
5位 ペリッパー
どくびしが効きません。
6位 アカツキガチグマ
珍しく問題なしです。
7位 モロバレル
どくびしが効かず、どくびしを回収されます。イカサマで削っても再生力で回復されます。ロック側にしたいです。
8位 エルフーン
ブラッキーにテラステルを使っている場合、ヤミラミより速いアンコールでブラッキーのまもるをアンコールしてくるため、ロック側にする必要があります。
9位 イエッサン
1ターン目のケッキングへのスキルスワップをこの指で吸われます。
登場時にサイコフィールドを展開してヤミラミのさきおくりを防いでくるため、ロック側にする必要があります。
10位 コノヨザル
交代封じが効かないため、ループ側にする必要があります。
以降かいつまんで
12位 カイリュー
ループ側になった場合、ブラッキーにゴーストテラスタルを使わないとしんそくでループが崩壊します。
13位・15位 ドドゲザン・ヤミカラス
ロック側にする必要があります。
21位 リキキリン
ロック側にしないと先制技を封じられます。ロック側にすれば特性を書き換えているので問題ないです。
まとめると、
先制技・あくタイプ・ゴーストタイプ・どくびし無効
などでうまくいかないということになります。
ロック側にしたいポケモンが相手の選出に複数いると、ギミックはその時点で無理です。
そして、これに加えて、単純に
・ギミックを完成させるより前に倒されて負け
という負けがあります。
マタドガスは2ターン、ブラッキーは3ターン生き残る必要があります。
(当日追記)
両まもるのターンに敵が怠けポケモンを攻撃して退場させるだけでループが崩壊します。書くのを忘れていました。低いレート帯で戦っていたので、ほぼその方法を取られたのは1回くらいだった気がします。

戦績
レギュレーションH初月のシーズン22に、ランクバトルスーパーボール級ランク9ゲージ3/4から使い始めました。
途中でいろいろと変えながら、50試合しました。ケッキングの技は途中ころころ変わっていて、でんきだまなげつける・どろかけ・いばるなどを経て、印投げつけの存在を思い出して今の構成に落ち着きました。
結果
16勝34敗 (勝率32%)
終了時点:ランクバトル スーパーボール級 ランク7 ゲージ2/4
期間:9/1~9/4
3割も勝てるんだという感想です。
ブラッキーがかなり硬く、2ターン目は放置されることもあって想像より3ターン耐えてくれました。
あまりにもレートが下がったので(たぶんマスボ未満でも内部でレートが計算されている)、その後、勝ち越すだけで瞬間3桁に入れました(9/9朝)。

遊べて楽しかったです。
過去の無敵系ギミック
自分でも振り返りたいなと思ったので、過去の似たギミックをまとめました。
<ダブル>
2021/10/9
【ポケモン剣盾ダブル】ともえなげ無敵ループギミックパーティー 〜なまけ+さきおくり+強制交代技で「ずっと俺のターン!」を実現〜 - テツポンドのブログ
2022/1/30
【ポケモン剣盾ダブル】脱出パックオニゴーリや脱出ボタンマタドガスと一緒にダブルバトルでゴチルアント - テツポンドのブログ
2023/1/22
【ポケモンSV】第九世代のなまけ付与によるロック系特殊ギミック考察(シングル・ダブル) - テツポンドのブログ
2023/11/12 (無敵とはちょっと違う)
【ポケモンSVダブル】相手の行動をキャンセル!味方へのいたずらごころキノコのほうしからの優先度0強制交代 - テツポンドのブログ
<シングル>
一部省略
2021/7/25
【ポケモン剣盾シングル】キョダイヒャッカ+なまけ+なかまづくり+とおせんぼう で擬似ゴチルアント - テツポンドのブログ
2021/10/3
【ポケモン剣盾シングル】構築記事「ネット脱出ゴチルアントorダグアント」〜禁伝不採用の特殊戦術特化構築に拘ってS22最終4555位レート1714〜 - テツポンドのブログ
2021/12/12
【ポケモン剣盾シングル】単体完結型無限回避戦術あなをほるまねっこリオルの仕組みと現環境で勝てる使用率上位ポケモンについて - テツポンドのブログ
2022/6/12 ※実現不可能な戦術
【ポケモン空想剣盾シングル】「ねごと」→確定「ほえる」で行動スキップする"ねこのてねむる"+キョダイガンジンのギミックパーティー - テツポンドのブログ
2022/11/13 ※実現不可能な戦術
【ポケモン妄想SVシングル】パルデア版エネコロロロック ノーマルスキン付与+ゴーストテラスタルかげふみゴチルゼル(ありじごくダグトリオ) - テツポンドのブログ
2024/02/11 (無敵とはちょっと違う)
【ポケモンSVシングル】ノココッチバトンからの先制ねむねごドラテほえるカイリュー・ブリジュラス - テツポンドのブログ
<シングル特殊ルール>
【ポケモン剣盾シングル】必ず3ターン目にダイマックスする大会(ポタ会)3位 使用戦術「W脱出ゴチルアント」 - テツポンドのブログ
【ポケモン剣盾シングル】交代禁止の特殊ルール仲間大会 カラマネロが威力860(最大威力)のアシストパワーを放つロマン戦術 - テツポンドのブログ
【ポケモン剣盾】むしタイプ1on1 実質連続まもる成功+ポイズンヒールになるなまけなかまづくりアイアント - テツポンドのブログ
<関連記事>
レギュA時代に書いた記事
【ポケモンSVダブル】SV環境での非攻撃的ギミック構築の苦難 - テツポンドのブログ
この他、先制で相手をワンパンするタイプの構築も、相手の行動をスキップして一方的に行動できるという点で実は「ずっと俺のターン」的戦術と言うことができます。
力で実現するか技術で実現するかという違いがあるだけです。
その他
ブラッキーは相手の特性をもらうことになります。一番ほしいのはこれらです。先制技を対策できます。

今回の戦術について考えているとき、ゴチルゼルがほえるを覚えたケッキングにスキルスワップして、理想盤面を作れないかなと考えました。しかし、ケッキングのかげふみを維持しようとすると、次のターンにゴチルゼルがなまけることを回避できません。今回の動きより弱くなるなと思い、やめました。
第9回壺構築品評会 提出
壺構築品評会という、テーマに沿ったギミックを入れた怪しいな壺のような構築(他人に勧められた際にうさんくさいと感じる構築)を出展してみんなで評価する会があります。
第9回(2024年9月開催)のテーマが「レギュレーションH」だったので、この構築を提出しました。
提出された21の構築の1つとして会場に陳列されました。9つ目として並んでいます。
kyukafuremingu.hatenadiary.com
<提出内容>
ルール :ダブルバトル
構築名称:なまけロック&さきおくりほえる
構築画像:上に載せたとおり
構築の簡易解説(上限280字 280字ぴったり)
ずっと俺のターン!したい。怠けロックを決めれば、怠けるターンはもう一方を先制強制交代で行動させず、動くターンは両守るで防御することで、敵の行動をキャンセルし続けられる。
手順:①ケッキング欠伸か印投げ(サフゴにははたき)、ブラッキー味方スキスワ、②ケッキをマタドガスに交換、ブラ怠けず敵Aに黒まな、③ドガス毒菱、ブラ怠けず敵Aにスキスワ、(④ドガス爆発、ブラ守る、)⑤ヤミラミ敵Bに先送り、ブラ敵Bにほえる、⑥両守る、以降⑤⑥ループ。イカサマを途中に挟むなどで1匹倒し3対3でHP割合判定勝ち。PPは足りる。
強い悪や守る貫通熊不在のレギュHに適した封殺ギミック。
(このあたりから品評会参加者向けの内輪の話になっていきます)
<解説について>
参加は今回が5回連続5回目になります。280字ぴったり提出も5回連続です。今回も、文体を普段と変えて、正式名称ではなく略称や漢字を使うことで文字数の圧縮を行いました。ポケモンの略称は、サフゴを除き一回目だけ正式名称を使うという規則性で書いています。
解説は、①やりたいこと②実現方法の概要③動かし方④テーマへの適合性という構成になっています。
今回は、入れたい情報をできるだけ入れるというより、手順や起こることを理解してもらえるように頑張ったという感じです。今までの傾向からして、他の方も自分と同程度の初見ギミック理解力を持っていると考えるのは悪手かなと思っています。
ただ、これでも、かがくへんかガスとなまけが絡んだときのなまけターンの仕様は書けていません。「5ターン目の動きの記述から5ターン目に相手が怠けることは分かってくれ~」という点は読者を信頼しています。
今回、構築名称を短くしてみました。
足りない情報をタイトルに入れるテクニックで入れたい情報がなかったので、シンプルに核となる部分を示すことにしました。
提出した後に思い出しましたが、他のレギュH適合要素として、パラドックスの特性にスキルスワップが効かない(上書きはできるが交換はできない)ため、パラドックスが邪魔だったということがありました。
あくタイプは上位に今もそれなりにいるので、こっちを書くべきだったなと反省しています。
ちなみに、動きをイメージしやすいように、パーティー表示画像の並び順を工夫しています。左側にケッキング→マタドガス→ヤミラミと並べて、右側にブラッキーを置いています。
第9回壺構築品評会 採点
やはり若干その回の自分の提出構築のギミックを基準に考える節はあるので、今回辛口かもしれません。
1 くろまな背水の陣 5点
滅びにとってガエンゴリラがきついことまでは分かりますが、他5匹を滅びの歌に寄せている構築に1匹だけアタッカーを突っ込むことが対策であるという考えがよく分かりませんでした。滅び偽装にしたいです。
ギミックを知っている人としては、もっと専用構築を組んでほしかった感はあります。せめてゴチルゼルにいやしのはどうは欲しいです。
はいすいのじんを何回もうてる理由についても、ちゃんと説明してほしかったです。「背水の陣で付与されるにげられない効果が背水の陣を失敗させる」ということを言わないと、初見の人が起きていることを正確に理解できません。
このギミックに目をつけるセンスは好きです。
2 太鼓爪Gヤドラン 4点
他の方と似た意見になってしまいますが、ヤドランは地震をしたいです。じめんテラス地震までやっちゃいたいです。
先制上振れ要素以外は普通の太鼓構築という印象です。
3 エールバトンサーフゴー 5点
パルデアにおいてはエールバトンを繋げたいポケモンがドラゴンテラスすればいいだけだからなあと思ってしまいます。一応一致テラスでさらに火力上昇できるのはエールバトンならではの強みと言えるのは分かっています。
狙われにくいのでバトンが決まるというところはたしかに~と思いました。
せいしんりょくマルチスケイルカイリュー好きです。
4 スケショ脱出 7点
スケイルショット+脱出パック+連続攻撃被弾関係効果だけでもギミックを名乗れるところに、スクリューおびれもあり、強さと同居する美しさがあります。
ペリッパーの唯一の攻撃技はウェザーボールにしたい派です。
ブリジュラスもコノヨザルもくさテラスにしてフラワーベールの恩恵を受けられるように徹底しているところがポイント高いです。フラージェスにアロマミスト入れたいな~と思いましたが覚えないようです。
ダイスに慣れるとスケショ2発の可能性を忘れがちなのが壺要素。
早期退場したいのに、早期購入のそらをとぶだと時間がかかってしまいます。飛行テラバまたは氷テラバにはない強みが示されていないので、評価が低いです。
早期購入ピカチュウもレジェアル経由でボルテッカーを後天的に習得可能であるという豆知識を披露できていたらすごく良かったので惜しいです。
コータスには他の炎技も入れたいです。
ヤドンが実質にほんばれを使えるようにしているところがすごく分かります。非常に大事なところです。
6 千鳥足カラミンゴ 6点
序盤の説明は分かりやすくて、普通じゃうまくいかないところを手順を増やしたギミックで解決しようという考えは好きです。
ギミックの順序がぐちゃぐちゃに書かれているので文章を頑張りたいですね。「しっぽきり→サイコシード発動→能力上昇→共生で弱点保険がカラミンゴに移動→みがわり貫通ボイス→シードで能力が上がっているので混乱→千鳥足発動→弱点保険発動」とか。
解説がしっかりしていたら8~9点にしたい構築です。
サブギミックも、たしか既出だったと思いますが面白いです。
7 はかいこうせん5匹 3点
ここまでやるならヘイラッシャも破壊光線で破壊すればいいのにと思いました。
しかもよりによって破壊光線を持っていない唯一のポケモンが破壊光線と縁があるカイリューで、残念です。
8 眠るやるきコノヨザル 6点
1回目はマタドガス引きカラミンゴ出しにして、コノヨザルより場持ちしないカラミンゴが退場したあとに2回目のねむるを決めたいです。
トリル役が入ってくる理由・字数を使ってそのことに言及している理由はよく分かりませんでした。見せポケなら言及なしでいいのに~
持ち物なしアクロバットは好きです。
9 なまけロック 規定により10点
自分の構築は10点を入れることになっています。
他の人がこれを出していたら、「ブラッキーがいくら硬いとはいえ3ターン耐えるのは無茶だ」「ゴーストより悪を牽制すべき」の減点が入った8点をつけていたんじゃないかなと思います。ギミックの精巧具合は1,2番という印象です。
10 ほおばるマルノーム 7点
エテボースは「ス」なので、「ボーズ」の「ズ」は「ズアのみ」の「ズ」ということですよね、というところは確認を取りたいところです。
要塞型ならまもるの代わりにねむるを入れたいです(でも実際まもるのほうが強いのかもしれない)。1回きりですがなやみのタネでたたき起こせます。
選出するのにものまねハーブを持ったゴリランダーは謎でした。選出しないなら分かります。寿司対策?
レギュHに適合する理由をしっかり示しているところが良いです。
11 鉄球オオニューラ 6点
トリル中にグレンアルマが速くなっちゃいそうです。
鉄球オオニューラは好きなポケモンで、たしかに活躍させるならスイッチトリルなのかなあと思います。どちらでもグレンアルマより先に動けるというのは鉄球軽業ならではの性能です。
12 自信過剰ワルビアル 7点
自信過剰こだわりイカサマがすごいことをやっていて面白いです。隣と重ねて攻撃すればだいたい行動前に普通に倒せるのではないかと思いましたが、実戦でうまくいかなかったのかもしれません。
狙いの的をもたせて巻き込む徹底具合は好きです。
エースの切り替えをできるのは面白いです。
13 太鼓ブリガロン 4点
普通のはらだいこという印象です。「圧をかける」「シャットアウトする」がどういう意味でどう成り立つのかよく分かりませんでした。
14 幻影ゾロアーク 3点
キュワワーのアシストパワーが謎です。
「火力アップと攻撃が優先度+で両立!」は何を言いたいのかおおよその検討がつきますが良い日本語がほしいところです。
ゾロアークでだましたいという気持ちが伝わってきます。
15 ゼブライカ 4点
ゼブライカがいるだけという印象です。
じめんテラスで頑張ってブリジュラスを倒そうとしているところは、倒せるかどうかはおいておいて好きです。
フラージェスがトリルを破壊できる展開を思い描けず、頭の中ではフラージェスがコータスにワンパンされています。
16 かたやぶりみずびたし 7点
ただのみずびたしではなくかたやぶりみずびたしを使おうとし、バスラオを選ぶ、というセンスが好きです。ペリッパー以外、みずびたしとのシナジーを考えて技を詰め込んでいるところも好きです。
テラスタルには無効で世代システムに逆行していますが、第八世代でゴチルアントを使った身として世代システムに破壊されるギミックは応援したい気持ちになります。
17 くちばしキャノン 10点
くちばしキャノンをとてもうまく使った芸術的な構築です。火炎玉を持たずに済むことにより持てるクリアチャームがたぶん結構強いです。
1~2ターン目も良くて、地味に初手でねこだまし耐性を確保しているところ好きです。ブレバ退場も好きです(マスカーニャのとっしんに通じるところがありそう)。
湿原→退場→嘴→追い風でぴったりきれいに上を取り続けられるのも美しいです。
説明文もきれいです。
使いたくなりました。
18 ドラゴンエールたくさん 4点
パっと見でドラゴンテラスヘイラッシャがほしいと思いましたが、あくテラスにした理由があることも基本の動きではドラゴンテラス不要であることも理解はしました。
HPだけ高いポケモンではないポケモンへのガードシェアをあまり評価しない派です。
ヘイラッシャへのドラゴンエールは旨味が少ないのが困るところ。点数悩みました。
19 破壊光線寿司 9点
破壊光線の反動をヘイラッシャの中でやり過ごすという発想がすばらしいです。その動きがヒスイゾロアークっぽいというところを活用してちゃんとチームに入れているところも好きです。
2発うつ動きがかなり決まりそうで楽しそうです。
これも使ってみたいと思いました。くちばしキャノンとの比較で考えて9点になりました。
20 眠るふみんスリープ 8点
ガオガエンで猫セリフという普通の動きをやる横でギミックを成立させられるので、実用性と面白さを兼ね備えていそうです。何回もできるのも良いです。
最後の文章はもうちょっといい日本語の書き方がある気がしますが、やっていることがすごく面白いです。
21 コレクレー 1点
真似をする場合、クオリティか面白さかのどちらかは確保したく、こういうのを本家に泥を塗らずにやるのって難しいですよね~
まとめ
10 くちばしキャノン
9 破壊光線寿司
8 不眠スリープ
7 スケショ脱出 ほおばるマルノーム 自信過剰ワルビアル かたやぶりみずびたし
6 千鳥足カラミンゴ やるきコノヨザル 鉄球オオニューラ
5 くろまな背水 エールバトンサフゴ
4 太鼓爪ヤドラン 太鼓ブリガロン ゼブライカ ドラゴンエールたくさん
1 コレクレー
第9回壺構築品評会 結果や反応など
(記事公開の09/15中に順次更新していきます)
結果
181点 9位
(平均173点 満点280点)
kyukafuremingu.hatenadiary.com
反応
採点前
>3ターン無防備なの逆にすがすがしいな
やりたいことのために……仕方なかったんです……
>なまけロック、そんな感じの創作物タイトルがあってもいい。
その視点はありませんでした。なるほど。
>構築が動いてるところが見たくなる。
嬉しいです。
採点後
部分抜粋
>別に選出しない枠を作るのは実戦的にいいとしても品評会なのでちゃんと体裁は整えてほしい。
ドドゲザンはたべのこしを取られていたんです……
ゾロアークはむしろ体裁を考えてあの状態になりました。
>四災やトドロクツキウーラオスがいないことでギミックが通しやすいことをアピールしているのが高評価。しかし環境にはガエンドドゲサフゴがいっぱいいるのでそこをどう乗り越えるかも示してほしかった
手順が複雑だったので、ロック側ループ側のロック側にすればOKという話を入れる隙がなく、ここは仕方ないポイント。
>ブラッキーに残飯を渡して、ヤミラミは毒テラスくろいヘドロとかが必要なのでは。
まずそれだとブラッキーに耐性テラスを使えないので弱くて、ブラッキーどくテラスヘドロパターンは候補で考えていました。ただ、テラスタイミングを遅くするとダメージが蓄積していくこと、オボンでギリギリ耐えきれることが多いことから、これに落ち着きました。ギミック成功後に多少の障害を乗り越えられるという点では、ダブル残飯の有用性はたしかにあると思います。ギミック完成前後のどちらを重く見るかです。
>というかゴチル使った方が簡単な気がします。
と最初思う気持ちは分かりますが、味方同士でなまけスキルスワップするこのギミックにゴチルゼルを組み込むより今回の構成にしたほうが成功率が高いと思います。
>雑なゾロアークよりもキラフロルをけん制できるポケモンを入れるべき
マタドガスが既にある程度そうですし、キラフロルはロック側にすればいいだけなので、それより格闘タイプを入れるべきだったなと思っています。
>なまけアントがいないことを無理矢理リペアしている構築
こういう認識を複数人が持てているのはギミック知識のレベルの高さを感じます。
>両方のターンをスキップする独自性がある
一番欲しい評価です。
>あまりにもしれっと3ターン生き延びるブラッキーも壺売りの感じがあって好き
その視点はありませんでしたが、たしかに。
>みせポケ枠はもっと道具とか技とかふざけてほしかった
少なくとも技に関してはふざけてはいるので、感性の違いで仕方ない部分はあるかなと思います。いちゃもんあなをほるドドゲザンは特殊なポケモンであるという認識を持っています。
>超特殊ギミック。
これも欲しかった評価で嬉しいです。
>構築の時点でTODを狙うのは圧巻の一言。
意識してませんでした。今回は悪いことではないのですがこういうずれは意識していかないといけないと思っています。
>死んでも当たりたくない構築。
誉め言葉。
>ゾロアークの枠で相手の思考を混乱させることに重きを置いてるのだと思うが、悪タイプが来るだけで苦しいのであれば格闘タイプにしてる方が好き。
全てがそのとおりです。
>マタドガスはどっちのほうがいい顔してるかは諸説あります。
たしかに、悪牽制の意味だとそのほうが良いです。鋼弱点が増えますがそもそもサーフゴーはきついので切るという選択肢もありえます。どちらがいいかはたしかに諸説ですが、悪牽制になるという視点を持てていなかったのは大反省ポイントです。
感想
<他の方の構築関係>
「精神力コノヨザルはコノヨザルの特性がいかりのツボではなく精神力である事実を突きつけられ、すごく嫌なので」0/2点
が、とばっちりすぎて面白いです。
構築名の文字数に制限がない点、前から注目はしてはいましたが、それを使ってしまうと構築名文字数に制限がかかるようになって解説補助のテクニックが使えなくなるので、触れずにいました。
それはそれとして、ルールを守っていればいろいろなことを許容してきたので、今回だけ不受理にするのはおかしくないか?と思いました。
似たようなことでもう一つ、今のルールに穴があるのですが、まだ黙っておきます。今回はそれを少し使おうかなとちょっと思ったのですが、我慢しました。
おわりに
ポケモンは勝負のゲームですが、娯楽でもあるので、勝利を第一目標としない戦術の面白さも忘れずにいたいです。
お読みいただきありがとうございました。
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