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【ポケモン剣盾シングル】単体完結型無限回避戦術あなをほるまねっこリオルの仕組みと現環境で勝てる使用率上位ポケモンについて

相手の攻撃を全て避けたら最強なので、それをしたい

 

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「あなをほる」を使用して地面に隠れるリオル

 

はじめに

 

 人気ポケモンルカリオの進化前であるリオルは、ルカリオは持たない特性いたずらごころ隠れ特性)によって、独自の動きができます。

 

 いたずらごころとまねっこと潜伏系ため技を両立するのはリオルだけで、シングルバトルのリオルにはそれらを活かした"カイオーガやゼルネアスなどの伝説ポケモンすら一匹で完封する戦術"があります。

 そのギミックについて今回書きます。単体完結というところに注目したまねっこリオルの文献は存在していないため、この記事が初となります。

 

 

 

 

戦術概要

 

 リオルが先攻あなをほるで潜り相手の攻撃を避け、次のターン相手の攻撃を避けた後に後攻あなをほるで攻撃するという戦術です。「リオループ」と呼ばれることもあります。ハメ戦術に分類されそうです。

 いたずらごころとまねっこと潜伏系溜め技を両立するリオルにだけ許された芸当です。

 

 以下が動きです。

 リオルは相手よりすばやさが遅いものとします。

 

1ターン目

相手の攻撃をきあいのタスキで耐える

リオルあなをほる(潜伏)

 

2ターン目

相手の攻撃は姿が隠れているので回避

リオルあなをほる(攻撃)

 

3ターン目

リオルが特性いたずらごころの効果で変化技を先制で出す

リオルまねっこ

まねっこの効果で最後に使われた技をリオルが使う

最後に使われた技は2ターン目の最後に使われた「あなをほる」なので、リオルあなをほる(潜伏)

相手の攻撃は姿が隠れているので回避

 

4ターン目

このターンは変化技のまねっこ扱いではなく攻撃技のあなをほる扱いになるのでリオルは後攻になる

相手の攻撃は姿が隠れているので回避

リオルあなをほる(攻撃)

 

以降、3ターン目と4ターン目の動きを繰り返し

ループ完成

 

 

 

個体解説

 

リオル

タイプ:かくとう単

種族値:40-70-40-35-40-60

 

性格:ゆうかん(こうげきアップすばやさダウン)

個体値:31-31-31-31-31-0

努力値:92-252-164-0-0-0

実数値:127-134-81-55-60-58

 

特性:いたずらごころ

持ち物:きあいのタスキ

技:まねっこ あなをほる とびひざげり バレットパンチ

 

 

技について

 

 コンセプト上、まねっことあなをほるは確定です。

 タイプ一致の攻撃技として、インファイトを習得しないためとびひざげりを採用しました。とびひざげり2回で倒せる相手は、「きあいのタスキで耐えて後攻でとびひざげりを使用し、次のターン先制でまねっこしてとびひざげりを出す」という動きで倒すことができます。2連続命中の確率は81%ですが。

 先制技としてバレットパンチを採用しました。かくとう技がきかないゴーストタイプにも効く先制技として、フェイントやしんくうはより優先されました。

 (遺伝技だったからというのもありました)

 

 他の候補として

まもるorこらえるorみきり:相手に技を使わせて、次のターンまねっこでその技を出すことができます。

きしかいせい:とびひざげりの代わりに。タスキ発動なら威力200。採用するなら最脆個体が望ましいです。威力200でほぼちょうど無振りエースバーン確定一発程度。

カウンター:きあいのタスキとの相性良好。採用するなら防御最低HP252振りリオルが望ましいです。その場合反射ダメージは最大292。

 

他にも

格闘技として

かわらわりドレインパンチ・ローキック・けたぐり

 

対ひこうとして

れいとうパンチ・かみなりパンチ・いわなだれ・がんせきふうじ

 

サブとして

シャドークロー・アイアンテール・ブレイズキック・かみくだく・かみつく・どくづき・しねんのずつき・じしん

 

それ以外として

いのちがけ・メロメロ・みがわり・しんくうは・フェイント

みがわり採用のイバン型については別の項目で書きます。

 

 

性格・個体値について

 

 今回のギミックは相手よりすばやさが低いことが前提になっています。相手よりすばやさが高いとあなをほるの攻撃ターンにこちらが地上に出た後に相手の攻撃を受けてしまいます。

 よって、すばやさ個体値0かつ性格下降補正をかけています。 

 

 相手の本来リオルが勝てないポケモンXを別のポケモンが後少しまで追い詰め、ポケモンXに倒された後、リオルを出して先制まねっこを使用して、最後に使われた攻撃技をリオルが使ってそのポケモンXを倒す、という動きをすることがあります。特殊技をコピーする可能性もあるので、とくこう個体値も最高が望ましいです。

 このリオルの場合、バレットパンチの火力指数が5360、威力90の特殊技の火力指数が4950なので、タイプ相性によっては十分バレットパンチより有効になります。

 

 

努力値について

 

 攻撃が低いと、ループが完全であっても時間内に相手を削り切ることができずに判定負けしてしまいます。攻撃特化にしました。

 きあいのタスキを持った条件付きの強力な先制技持ちタスキアタッカーとしての運用もできるようになっています。

 

 HPを16n-1にしつつ、残りは物理が多い連続技を耐えてあなをほるを使えるように防御に回しました。体力満タンでループに入った後に物理が多い先制技を受けても1回は行動して少しでも相手を削れるようにという意味もあります。

 ただの16n-1調整ではなく、攻撃を受けない(かループを破られて一撃で倒されるか)ので定数ダメージが有効な手段であるリオルの16n-1調整なので、実戦で有効です。おにびを使われたとき・攻撃を受けずにループを作れたもののすなおこしorゆきふらし持ちが相手にいるときなどに役に立ちます。HPの1/16ダメージを小数点以下切り捨ての関係で18回耐えることができ、ただの奇数HPに比べて2回分多く攻撃できます。

 

 

 

このリオルの対策

 

 このループをカットする方法や、このループ状態でもリオルを倒す方法についてです。

 

 

先制技

リオルのまねっこより先に技を使うすることで、最後に使われた技を書き変えることができます。攻撃技でなくてもいいです。

実は、全ての変化技を覚えているポケモンは、リオルがまねっこするターンにダイウォールをすることで最後に使われた技をそのダイウォールのもとになった技に書き変えることができます。

すばやさ実数値57以下の優先度+1の先制技だとリオルのまねっこに先制できませんが、その場合は下の条件が当てはまっているのでそちらでループカットできます。

 

後攻になる特性や持ち物や技・すばやさ実数値58以下

リオルのあなをほるより後に技を使うことで、最後に使われた技を書き変えることができます。

最遅60族や無振り38族が実数値58です。

 

技じしん・特性ノーガード・どくタイプのどくどく

あなをほるで潜っている相手にも当たります。

 

接触反応特性・ゴツゴツメット

さめはだやゴツゴツメットなどによる定数ダメージで倒せます。

あなをほるを複数回受ける中でほのおのからだが発動すればやけどによる定数ダメージで倒せます。同じく、せいでんきが発動すればどこかでしびれて、最後に使われた技があなをほるではなくなります。

 

天候ダメージ

19回の天候ダメージで倒せます。ただしそのためにはその間の攻撃を耐える必要があります。

 

耐えきる

回復技であなをほるを受け続けたりひこうタイプであなをほるを無効化し続けたりして、まねっこのPP32回分を消費させれば、ループを途切れさせることができます。ランクバトルではその前に試合時間が終了します。

 

じょおうのいげん(追記)

あくタイプやサイコフィールド上の相手に対してもいたずらまねっこ溜め技は成功し攻撃もできるのですが、特性「じょおうのいげん」はそれらとは違い、先制技を防ぐというより無効化するという感じの仕様を持っていて(今回以外の事象でもそういう感じ)、まねっこであなをほるが出た瞬間にじょおうのいげんが発動して「リオルはあなをほるを使えない!」となってそのまま何も起きずにリオルの行動が終了します。

 

みらいよち(追記)

あなをほるから出てきたターンのリオルに攻撃を当てることができます。

 

 

 

<1ターン目のみ>

ループ始動後は役に立たないけれどループ始動の1ターン目に使えれば有効なものたちです。

 

連続技

きあいのタスキを無効化してリオルを行動前に倒せます。ダブルウイングなど。

 

その他きあいのタスキ対策

ねこだまし+攻撃やステルスロック+攻撃など

 

状態異常や状態変化

やけど:定数ダメージ19回でリオルを倒せます。

どく:定数ダメージでリオルを倒せます。

こおり・ねむり:行動させずに倒します。

まひ:ループが始まったとしても、どこかでしびれてループが途切れます。

他にこんらんメロメロのろいなどの状態変化

 

 

ちょうはつはループ始動阻害にはなりません。いたずらごころちょうはつなら別ですが、それはそもそも先制技としてループカットすら可能。

1ターン目 ちょうはつ あなをほる潜伏

2ターン目 技避け あなをほる攻撃

3ターン目 攻撃受けタスキ発動 あなをほる潜伏 ちょうはつ解除

4ターン目 技避け あなをほる攻撃

5ターン目 まねっこあなをほる潜伏 ちょうはつ避け

6ターン目 ちょうはつ避け あなをほる攻撃

 

 

 

使用率トップ10との相性

 

・エースバーンのフェイントなど採用率圏外の技は除外

・ダイウォールによるループカットは考えない

・データは11月のシリーズ11ルールのシーズン24最終

 

サンダー

 

サンダーのHPが減っていた場合:負け

(はねやすめで回復しつつひこうタイプを消してあなをほるを被弾することでせいでんきが発動しリオルがまひ。どこかでまひでループが切れる。ゴツゴツメット持ちなら一発アウト)

 

それ以外:引き分け

 (ひこうタイプ)

 

 

ザシアン

 

でんこうせっか採用:負け

(先制技 採用率43%)

 

それ以外:勝ち

 

 

ランドロス

 

負け

(じしん ひこうタイプ)

 

ただし、ランドロスそらをとぶかそのダイジェットを使用した直後にリオルがそれをまねっこできる状況が作れれば、あなをほるの代わりにそらをとぶでループして勝ち

 

 

エースバーン

 

ふいうち採用:負け

(まねっこに対してふいうちは失敗するが、まねっこより先に出るためまねっこコピー先がふいうちになってしまう 採用率50%)

 

カウンター採用:負け

(後攻技 採用率8% あなをほるはエースバーンに6割前後のダメージ)

 

それ以外:勝ち

 

 

ウーラオス(一撃の型)

 

ふいうちorカウンター採用:負け

(エースバーン同様 ふいうち採用率84% カウンター採用率32%)

 

それ以外:勝ち

 

無振りウーラオスに対してとびひざげりが62.5%の乱数一発

ただしまねっことびひざげりはウーラオスのあくタイプのいたずらごころ耐性によって無効化される

 

 

ポリゴン2

 

特性アナライズなどで最遅:負け

(最遅だと同速になり、どこかであなをほるで先制で出してしまいループが途切れる アナライズ採用率46%)

 

特性トレース:負け (12/14追記)

いたずらごころをコピーされてじこさいせいを先制で出されることでループが途切れる)

 

それ以外:引き分け

じこさいせい採用率98%)

 

ループ始動のあなをほるを選択するターンに採用率66%のトライアタックで状態異常をひくと、ループ始動を止められるorループを永久に続けられない状態になる

 

HP242防御148ずぶといのきせき持ちまでは後攻とびひざげり+先攻まねっことびひざげりで確定で倒すことが可能 HB特化には18.75%の乱数2発 外れ非考慮

 

 

バンギラス

 

負け

(すなあらしのダメージでHP1が削られる)

 

地震不採用かつループ始動のタイミングで攻撃されなかった場合は、HPが残っているのですなあらしのダメージで倒れるまで攻撃可能。あなをほるで地中にいる間は砂ダメージを受けないこともありHP満タンなら18回分の砂ダメージを耐えて18回以上攻撃可能。

じしん採用率は58%

 

ループ始動阻害として、採用率10%のでんじは

ロックブラストは5発命中でも確定耐え

 

HB特化バンギラスでもとびひざげりで確定一発

 

 

ミミッキュ

 

かげうち採用:負け

(先制技 採用率75%)

 

トリックルーム採用:負け

(後攻技 採用率10%)

 

ゴツゴツメット持ち:負け

(採用率4%)

 

それ以外:勝ち

 

ループ始動阻害として、採用率30%ののろい・採用率10%のでんじは

 

のろいは必中だがあなをほるで隠れている間にも当たるほどの強い必中ではないので、あなをほるで回避可能(逆にノーガードやどくタイプどくどくなどの強い必中はあなをほる中でも当たる)

 

 

カプ・レヒレ

 

こうこうのしっぽ・まんぷくおこう持ち:負け

(後攻技を使われるようなもの 採用率合計22%)

 

ゴツゴツメット持ち:負け

接触技のあなをほるでダメージ発生 採用率6%)

 

防御強め+たべのこし:引き分け

(HB特化に対してあなをほる22~27ダメージでたべのこし2回分の回復量は22)

 

てっぺき採用:引き分け

(H252防御+6に対してあなをほるのダメージが4.5~5.6%で、試合時間内に削り切るのが難しい)

 

それ以外:勝ち

 

 

ゴリランダー

 

負け

(グラススライダー採用率99%)

 

 

 

 

使用率50位以内であなをほるまねっこで勝てるポケモン

データは11月のシリーズ11ルールのシーズン24最終

 

石火なしザシアン

ふいうちカウンターなしエースバーン

ふいうちカウンターなしウーラオス

かげうちトリルなしミミッキュ

アタッカーカプレヒレ

カイオーガ

地震回復技なしネクロズマ

ウオノラゴン

ヒヒダルマ

黒バドレックス

のろわれボディ以外のふいうちなしドラパルト

しんそくなしレジエレキ

どくどく回復技なしムゲンダイナ

風船持ちでないヒードラン

ウツロイド

まもる地震なしバシャーモ

フェイントなしフェローチェ

地震なしガマゲロゲ

トリル型以外の白バドレックス

むしのしらせウルガモス

 

 

 

使用率150位以内の伝説であなをほるまねっこで勝てるポケモン

データは11月のシリーズ11ルールのシーズン24最終

 

石火なしザシアン

カイオーガ

地震回復技なしネクロズマ

黒バドレックス

どくどく回復技なしムゲンダイナ

トリル型以外の白バドレックス

 

レシラム

ゼルネアス

ゼクロム

ディアルガ

地震なしグラードン

回復技なしミュウツー

ホワイトキュレム

ブラックキュレム

パルキア

ザマゼンタ

回復技なしルナアーラ

 

 

 

このリオルについて

 

 浮いていない禁止級伝説ポケモンをかなり完封することができますが、使用率上位の一般ポケモンにはループを突破されがちです。相手の選出したポケモンの中に一匹でもリオループを突破可能なポケモンがいると崩壊し、伝説ポケモンを倒しきることもできないため、めちゃくちゃ強いわけではないです。

 相手に浮いているポケモンか回復技持ち高耐久ポケモンがいるとそれだけで膠着状態になり、攻撃を受けているとそのダメージ分で試合時間終了時に判定負けするというのも弱いポイントでした。

 

 他のポケモンでリオループ突破可能ポケモンを倒した後にループ始動すると止められにくいので、その使い方が良さそうです。相手にループカットされる場合でも相手のダイマックスターンを枯らすことくらいならできるので、その点でも後発適性があります。

 

 

 

イバンのみ型の紹介

 きあいのタスキ以外の持ち物としてイバンのみがあります。

 

 先制みがわりで自分のHPを減らしていき、イバンのみ発動ターンにあなをほるを使うことでループを始動します。【ポケモン】1on1の強力戦術「イバン滅び」総論 〜低いすばやさ+ほろびのうた+イバンのみ+姿を隠す溜め技〜 と似たような動きです。

 

 みがわりを相手に壊してもらっている最中に相手がそらをとぶorとびはねるベースのダイジェットを使ってくれたなら、次のターンにまねっこを使ってそらをとぶでループを始動することもできます。

 

 この型の利点として、ダイマックスターン枯らし要員としてあなをほるまねっこが成功しない相手だったとしても仕事ができることが挙げられます。また、後発で出す場合にステルスロックなどでタスキが潰れたとしても、ループ始動ができます。

 ダイジェットに対してリオルを投げてそらをとぶorとびはねるコピーという動きはできないので、そこはタスキに劣ります。また、タスキアタッカーとしての運用もできません。

 

 

 

関連文献

 

 別のポケモンのサポートを用いる形のまねっこリオループです。オクタンのダイビングorとびはねるからのムラっけ脱出パックで、最後に使われた技を溜め技にします。

tetspond.hatenablog.com

 弱点のうちすばやさが遅いポケモンとじしんとひこうタイプの部分がこれなら克服できます。ただし、この動きだけを行うならより攻撃が高いレパルダスのほうが適任になってしまいます。

 

 

 相手のダイジェットを利用するところに焦点を当てたリオルの育成論がポケモン徹底攻略に投稿されています。

yakkun.com

 相手の動きを利用するというところを中心に書かれているため単体完結型の文献ではないのですが、みがわりが残るなどすればあなをほるで自力でループ始動が可能であることに触れられています。

 

 

 

おわりに

 

 ロマン戦術が好きで、相手の攻撃を全て避けるという分野における一つの戦術である先攻ため技潜伏+後攻攻撃という動きを気にいっています。

 進化前でもこういう一芸があるのはとても素敵です。

 

 お読みいただきありがとうございました。

 7000字でした。

 

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