はじめに
読んで、へーとなったポケモンの仕様を紹介します。
仕様雑学紹介
ジャラランガへの配慮っぽいぼうおんの仕様変更
第七世代→第八世代で、特性ぼうおんを持つポケモンが自分を対象にした音技を使ったとき、それが自分に効くように仕様変更がなされました。
ぼうおんのポケモンが自身に影響する音の技を使用した場合、第七世代までは自身に対するほろびのうた/いやしのすずの効果も防ぐ。第八世代からは自身のぼうおんは無視されほろびのうた/いやしのすず/ソウルビートの効果も受ける。
なぜこういう変更をしようとしたのか、推測ができます。
第八世代から、ジャラランガの専用技として、「ソウルビート」が追加されました。この技は自分を対象とする変化技です。そして、音技です。
ジャラランガは特性の一つに「ぼうおん」を持ちます。
もし仮に仕様変更がなかったら、
特性ぼうおんのジャラランガがソウルビートを使ったとき、自分の特性によってそれが無効化される
というとても間抜けな出来事が発生していたことになります。
公式がここにはしっかり配慮をできていたということが分かります。GODD。
実際にその類の間抜けな絵面が実現する場面としては、特性ふみんのポケモンがねむるを使い失敗する場面があります。
みがわりの味方へのとおぼえ無効
第八世代以降のとおぼえは、自分だけでなく味方の攻撃も上げるようになりました。また、音技扱いになったのも第八世代からです。
これらを踏まえると、音技はみがわりを無視するため、とおぼえは味方のみがわりを無視して味方の攻撃を上げることができそうです。
しかし、違うようです。
(第八世代以降)
- 音の技の1つに分類される。
謎の例外仕様です。
ザシアンザマゼンタの並びで、ザシアンがみがわり、ザマゼンタがとおぼえを使うと、ザシアンにとおぼえが効かないという悲劇が起きます。
ちなみに、逆に、ほろびのうたは、音技のみがわり貫通効果が登場するより前から、みがわりを無視しました。
もりののろい状態のくさタイプ
もりののろいは、相手にくさタイプを追加する技です。
(追加された状態を、ここでは、もりののろい状態と呼びます)
もりののろいは相手が既にくさタイプを持っていると失敗します。相手をもりののろい状態にすることはできません。
また、もりののろい状態のポケモンが、テクスチャー、テクスチャー2を使ったとき、へんげんじざい、リベロ、へんしょくを発動させたとき、もりののろい状態は消えます。もりののろい状態でこれらの方法でさらにくさタイプを得ることはできないということです。
つまり、もりののろい状態のくさタイプ、というのは、実現できなさそうに思えます。
しかし、1つだけ抜け穴がありました。
- 特性ぎたいが発動しても、もりののろい状態は消えない。
- ぎたいの効果によりくさタイプに変化した場合でも、くさタイプともりののろい状態が重複して存続する。このときも、相性補正やタイプ一致ボーナスの倍率はくさタイプを1つだけ持っているときと同様にして扱う。
特性ぎたいによりタイプが変更したときだけ、もりののろい状態は消えないとのことです。
これにより、もりののろい状態のくさタイプ、というのを誕生させることができます。
例えば
1 じめん/はがねタイプのガラルマッギョに対して、もりののろいを使う
マッギョはもりののろい状態になる
2 フィールドをエレキフィールドにする
もりののろい状態は消えない。でんき・くさタイプということになる。
3 フィールドをグラスフィールドにする
マッギョは特性ぎたいで、くさタイプになる。
もりののろい状態は消えない。くさタイプということになる。
となります。
実際にやってみました。
くさタイプともりののろい状態を両立できました。
そして、ぎたいのページには面白いことが書かれています。
- ぎたいの効果により、本来のタイプと追加されたタイプが重複しているポケモンであっても、受けるダメージの相性補正はタイプを1つ持つポケモンと同様にして行われる。使用する技のタイプ一致ボーナスは1.5倍のままであり、2.25倍にはならない。
- くさタイプともりののろい状態や、ゴーストタイプとハロウィン状態を重複して持つときでも、ミラータイプの効果はこれらをタイプ単体とはみなさない。
くさタイプともりののろい状態を両立しているということは、くさタイプを2つもっているということになり、くさタイプの技を使ったときのタイプ一致補正が1.5*1.5=2.25倍になるのでは?
という面白い仮説がありました。実際にはそんなことはありませんでしたが、そういう仮説を持てるのはすごいです。
とつげきチョッキを持ちながら変化技を使う(ぶきようではない)
もっていると変化技を選択できなくなる持ち物である、とつげきチョッキ。これを持ちながら変化技を使う方法として、有名なところでは、特性ぶきようがあります。自分の持ち物を無効にする特性です。
ぶきようチョッキトリックミミロップ・ゴルーグなどが育成例としてあり、相手の持ち物と変化技を奪うという動きができます。
さて、この他にも、とつげきチョッキを持ちながら変化技を使えるという状況が発生させる特性があります。
それが、「おどりこ」と「マジックミラー」です。
おどりこ
踊り技が使われたとき、それが変化技であっても、とつげきチョッキを持っていても、その技を特性おどりこでコピー使用することができます。
マジックミラー
変化技を反射使用することはとつげきチョッキで制限されません。
おどりこに関して。
変化技だけを覚えた状態でとつげきチョッキを持って初手わるあがきするオドリドリの攻撃を、隣のポケモンがつるぎのまいを使うことで上げることができます。
チョッキあがきをするのに変化技で火力上昇できるのは普通ないことです。
このほか、道具無効系と特性以外だと、以下でも実現できます。チョッキは”技選択”に制限をかける持ち物であると考えると理解しやすいです。
・さきどりを使う(例外的に使える変化技です)
・変化技を選択した後、行動前にそのポケモンにとつげきチョッキを渡す
・最後に使った技が変化技でありつつとつげきチョッキを持っているポケモンに対してアンコールを使う(アンコールを使ったターンのみ)
・最後に使った技が変化技でありつつとつげきチョッキを持っているポケモンに対してさいはいを使う
それから、ポケモンwikiにはマジックミラーで跳ね返したときとしか書かれていませんでしたが、
2 ぶきようゴルーグが、ポリゴンにトリックでとつげきチョッキを渡す
3 相手がポリゴンに変化技を使う
という手順でとつげきチョッキ持ちポリゴンがマジックコート状態により変化技を使うことを確認しました。
そのターンにとつげきチョッキを手に入れているので、もともと普通に変化技をポリゴンが使っても成功するため、目新しさはないですが、マジックミラーによらないマジックコート状態でも同じだということを確認できたため、ポケモンwikiを更新しました。
そのターンにとつげきチョッキを手に入れないやり方としては、
前のターンにマジックコートを使ってからとつげきチョッキをもらい、本番ターンはさいはいかアンコールでマジックコートを使い、変化技を受ける
という方法があります。
剣盾廃止技の仕様
ソード・シールド(剣盾)では、そのソフト上で使用できない技もソフト内に持ち込むことができます。
廃止技を持ち込めないスカーレット・バイオレット(SV)とは違った仕様で、以下にいろいろとまとめられています。
整理してみました。
<存在しないものとして扱われる>
・技選択(グレーになり選択できない)
・ねごとの抽選
・ゆびをふるの抽選
<中間>
技の説明表示(この技は廃止された技ですという感じのメッセージは出る)
<存在するものとして扱われる>
・技のPP表示
・ポイントアップ使用
・技のタイプ表示
・テクスチャー参照
・きけんよち発動(タイプのデータが残っているため)
・めざめるパワーの場合:タイプのフラグ
・技の威力表示
・よちむ発動(威力のデータが残っているため)
・技の分類(物理・特殊・変化)表示
・技の命中表示
・とっておきの成功判定(永遠にとっておきの成功条件を満たせないことになる)
おわりに
第1回を2年前に書いたときには、1000字程度の記事もこれから書いていくと言っていましたが、結局全然そうしていなかったなと、振り返りました。
お読みいただきありがとうございました。
今月は、コータスを絶対選出エースにする構築にできる最後の月になるかもしれないので、それに取り組もうと思います。
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