パルデア地方でも、とびはねるで相手の攻撃を全回避したい
はじめに
ポケットモンスター スカーレット・バイオレットの記事です。
ポケモンというゲームは相手の攻撃を全て避けることができれば基本勝てます。今回はそんなロマンを実現するギミックパーティーとなっています。シングルバトルで実現可能なギミックです(ダブルバトルでも同じようなことはできるものの、阻害要因が多すぎます)。
前作までの類似ギミックと今作の状況
前作ポケモン剣盾では、
ムラっけオクタンのとびはねる→ムラっけで脱出パック発動→レパルダス登場→いたずらごころまねっことびはねる→後攻の尻尾により後攻着地→いたずらごころまねっことびはねる→後攻の尻尾により後攻着地→以下ループ
という戦術がありました。
しかし、パルデア地方にオクタンはいません。オクタン以外を見ても、特性ムラっけで姿を隠す溜め技を覚えるポケモンがいません。
よって、この戦術はできないということになります。
一応、前作同様、あなをほるで自力でループを始めることもできます。
前作ではリオルだけができましたが、今作ではリオル・シルシュルー・タギングルが該当します。しかし、浮いているポケモンに何もできません。
また、これは相手の攻撃を耐えてあなをほる必要があります。きあいのタスキを使う場合、自分より遅いポケモンにループを壊されてしまいます。遅いポケモンにループを壊されないように後攻の尻尾を持つと、相手の攻撃を耐えられるかどうかが怪しくなります(3匹とも耐久は高くない)。
できることなら、相手に無効化されない溜め技でループしたいし、安全にループ役を繰り出したいです。オクタンがいない中でそれは可能なのか・・・
今回、その方法を考えました。
ギミックの動き
今回、オクタンの代わりを務めるのは、マリルリです。
動きは以下のようになります。この次の項目でギミックの概要を説明します。
1ターン目
相手の攻撃を耐える
マリルリほろびのうた
2ターン目
マリルリまもる
3ターン目
相手の攻撃を耐える
マリルリとびはねる
4ターン目
相手の攻撃はあたらない
マリルリとびはねる
マリルリは滅びのカウントが0になって倒れる
※最後の行動が「とびはねる」であることが重要
5ターン目
とびはねるをコピーしてとびはねる
相手の攻撃を避ける
6ターン目
相手の攻撃を避ける
タギングルのとびはねる こうこうのしっぽで後攻になる
以降、5と6の繰り返し
ギミックの概要
マリルリが自分の滅びの歌で滅びる最後の行動で「とびはねる」を使うようにします。これにより、"最後に使われた技が「とびはねる」である"という状態で、タギングルが安全に場に出ることができます。
そこから先は
いたずらごころの変化技>相手の通常攻撃技 という順番により、先制とびはね
後攻の尻尾の攻撃技<相手の通常攻撃技 という順番により、後攻着地
というループで、相手の攻撃を避け続けながら、相手に攻撃することができます。
マリルリは、無効化されない溜め技を覚え、耐久が高く、すばやさが低く、おまけに弱点も少ないです。そのため、今回の戦術に合っています。
ギミックメンバー
マリルリ
タイプ:みず・フェアリー
種族値:100-50-80-60-80-50
個体値:31-31-31-31-31-0
努力値:252-0-84-0-172-0
性格:のんき(S下げ B上げ)
実数値:207-70-122-80-122-49
テラスタイプ:じめん
特性:そうしょく
持ち物;オボンのみ
技:ほろびのうた まもる とびはねる (こごえるかぜ)
役割:滅び→守→とびはねる で退場する
相手の攻撃を2発たえることが重要なので、オボンのみです。
特性により弱点はでんき・どくの2つだけであり、それらもテラスタルによって半減以下にできるということで、テラスタル込みでかなり良い耐性です。
他の候補として、チルタリス(そらをとぶ)がいて、そらをとぶのほうがダメージは出せるので優秀ではあるのですが、遅さや耐性なども考慮するとマリルリが良いと思います。
ギミックと関係ない3匹目と相性がいい技として、こごえるかぜを入れていますが、遅めのポケモンに当てるとマリルリが後に行動できなくなってしまうことには注意です。
タギングル
タイプ:どく・ノーマル
種族値:63-95-65-80-72-110
個体値:31-31-31-31-31-0
努力値:4-252-252-0-0-0
性格:ゆうかん(S下げ A上げ)
実数値:139-161-117-100-92-117
テラスタイプ:ひこう
特性:いたずらごころ
持ち物:こうこうのしっぽ
技:まねっこ あなをほる (ダストシュート) (すりかえ)
役割:まねっこループで攻撃を全回避して相手を全て倒す
<元のタイプの優秀さ>
姿を隠している間でもどくタイプのどくどくは当たってしまいますが、タギングルはどくタイプであるためそれを受けることがないというのが優秀です。また、マリルリのとびはねるでキラフロルに攻撃してどくびしが撒かれてしまっても問題ないというのも良いです。
また、実際にありましたが、マリルリに対して相手がゴーストダイブを使ってきた場合、タギングルを後出しすることで、無効化しながらゴーストダイブループに入ることができます。残数不利を取らないで済むので、その状況でかつゴースト技が無効化されそうでないなら狙います。
<テラスタイプ>
特殊受けの耐久ポケモンくらいまでなら回復技のPP8を全て使わせて突破できるように、とびはねるがタイプ一致となるひこうテラスにしました。
また、マリルリが3ターン目に倒された場合、4ターン目に滅び回避で相手が交換するのに合わせてタギングルがあなをほることであなをほるループに入ることがありますが、そのときひこうタイプだと相手の地震を受けません(地中にいるのに)。
この2つの理由から、ひこうテラスが良いです。
前述のどくどく耐性が必要になる場合もあるため、テラスタルは考えてから使います。
<ステータス>
まねっこで特殊技を使う可能性があること・ゆうかん両刀リククラゲの変化技に対して先制してしまわないようにする必要があることから、最遅かつゆうかんが良いです。
注:こうこうのしっぽ系統の能力どうしで優先度0のとびはねる・きのこのほうしを使った場合、単純なすばやさ順になります。リククラゲよりすばやさが高いと、とびはねる着地→相手きのこのほうしという行動順になりループが途切れてしまいます。
(公開当日追記)実戦で、マスカーニャのはたきおとすを耐えてあなをほるを使いループに入る事例がありました。はたきおとすを使われた場合に相手より遅く行動するためにも、最遅かつゆうかんが良いです。
タギングルが行動するとき、基本的にどちらかに後攻の尻尾の効果が効いているはずなので、すばやさは低くてもさほど影響がありません。
先制技を使われてループが途切れたとき、1回行動して尻尾すりかえができるように、HPではなく防御に努力値を振ってみました。
ギミックの弱点
<失敗例>
・優先度が1以上の技をまねっこを使うターンに使われ、ループが途切れる(つまり、先制技は無理)
・優先度が-1以下の技を着地ターンに使われ、ループが途切れる(つまり、ほえるカバルドン などは無理)
・ゴツゴツメットでタギングルが削られ、倒れる(さめはだガブリアスは、先に倒しきれるので大丈夫)
・物理受けを倒せず、残数で判定負け
・食べ残しのエフェクトが長くて、残数で判定負け
主にこういうことで負けます。先制技とゴツゴツメットが特に多いです。
他に、ぼうふう・かみなりなどがとびはねている間にも当たるので、それでも負けます。しかし、ぺリッパーくらいしか使い手がいなかったり、相手がそのことを知らずにその技を使ってこなかったりして、今のところ被弾していません。前作は使用率1位のサンダーがぼうふうを使って大変だったので、助かっています。
ノーガードルガルガンは当たったことがありません。
追記:以下でも負けます
ふしょくどくどく
あくタイプは、まねっことびはねるが普通に成功するので問題ありません。ただし、まねっこで溜め技ではない普通の技をコピーしようとすると、失敗するので注意が必要です。
レンタルパーティー
今回の戦術で遊べるレンタルパーティーを作成しました。マスターボール級1~9万位台をうろうろしています。
チームID:07HLW7
2022/12/18 20:30頃 ゴチルゼルの性格がようきのままだったこと、タギングルが最遅になっていないことをなおして、更新しました。
パーティーメンバーは、ギミック選出2枠以外の残り1枠で相手を全て倒せるか、選出の牽制をできるか、という観点で選ばれています。剣舞ほのおガブや自信過剰系統などもきっと良いと思います。
イエッサン♂
見た目の役割:申し訳程度の先制技牽制
戦いでの役割:あくタイプがいない場合最初に一致テラスフィールドサイキネで暴れて、あわよくば先制技持ちがいない状態にします。安易な鋼受け出しをされた場合など、稀に3タテ。
特攻特化・準速サーフゴー抜き・残り耐久です。
(トリックを覚えていながら元の性格がわんぱくです。ウイのみをもらって食べると混乱してしまいます、ごめんなさい。)
見た目の役割:耐久ポケモン牽制(一番つらい鉄壁ボディプレポケモンは、コスモパワーを失ったゴチルゼルが怖くないので、それに気づかれていると効果がありません。)
戦いでの役割:キャッチしてC+6D+6威力260アシパで相手を破壊します。相手にあくタイプがいるなら判定勝ちを狙いますが、急所を考慮しようとするとねむるのPPが足りませんでした。
物理耐久特化です。
ドオー
見た目の役割:マリルリにテラスタルを使うのは望ましくないので、でんきの一貫を消します。
戦いでの役割:相手のポケモン全てを詰ませて、1匹で全員を倒します。トリックに弱いです。
物理耐久特化です。
見た目の役割:先制技やほえるを呼ぶので逆効果
戦いでの役割:運が良ければ1匹で全員を倒します。たまに、とびはねるの麻痺や尻尾トリックのサポートがつきます。
+2でスカーフマスカ抜きの最速・HP177・残り耐久です。
実戦での動き
・タギングルが突破できない残飯ヘイラッシャに対して、とびはねる麻痺を引いた後にオニゴーリに引いてオニゴーリで勝ちにいく
・先発で先制技持ちが出てきて、ゴチルゼルを選出しているがゴチルゼルで勝つことも無理そうなとき、滅びのあとマリルリからゴチルゼルに引いてその先制技持ちを滅びで倒すことを狙う
・滅びを相手に入れた状態でオニゴーリを出して、みがわり連打
雑記
これを変換しようとすると"他銀グループ"になる
"とびはねるーぷ"でもある
まねっこのPPが切れる試合は未だなし
(即選択の場合、1分に2回のペースでまねっこを使う)
のろわれボディ発動の場合 溜め技
まねっこで技を出すことはできる
2ターン目の行動は純粋にその技を使おうとしたという扱いになり不発になる
不発になった直後に使う技は、その不発の前に使われていた技
事例:とびはねるでのろわれボディ発動→まねっことびはねる成功・相手みちづれ→相手シャドボ・こちらとびはねる不発→まねっこシャドボで相手を倒す
まねっことびはねるでのテラスタル演出は攻撃時にのみ出る
誰もいない空間にテラスタル攻撃エフェクトが出てから、とびはねるの映像が流れる
おわりに
戦っていてとても楽しいパーティーです。
ただし、いざループが始まると単調です。そんなわけで、わざわざ自分で構築を組むほどではない、という方がいると思うので、レンタルパーティーを用意しています。少し遊んでみてください。
お読みいただきありがとうございました。
今日はかなり久しぶりの1日2本投稿です。執筆も1日2本でした。
実戦(構築記事など) カテゴリーの記事一覧 - テツポンドのブログ
Twitterアカウント
5132字