最大威力860でアシストパワーを放ちたい
はじめに
ポケモンの技に、アシストパワーという技があります。素の威力は20ですが、上がっている能力ランク1段階分につき20ずつ威力が上がっていきます。この技の最大威力は860です。
実戦で威力860のアシストパワーを使う状況を整えられる仲間大会があり、実際に成功しました。今回の記事はこれについて書きます。
仲間大会
「フルバトル大会6VS6 ※交代&回復技禁止」
2021/8/14 21:00~23:59
持ち時間7分
総合時間15分
ルール説明(動画しかない)
主なルールはこんな感じでした。
・6匹全てを選出
・禁止伝説と幻はどちらか一体まで使用可能
・交代禁止 交代する技や脱出系アイテムも禁止
・ききかいひや強制的に相手を交代させる技は使用可能
・あくび禁止
・高速回復技禁止(ねむるも高速回復技ということにされている)
・推しポケを必ず入れる 一番下に配置
作戦
基軸
交代禁止の大会ならこんな作戦ができると思っていた作戦はいくつかありました。このうち、「先攻型いちゃもんアンコールによる起点作成」と「アイアントのなまけなかまづくりからの無敵積み技連打」を今回採用しました。(アイアントのなまけなかまづくり及びゴチルアントについての基本的な説明は【ポケモン剣盾シングル】通称"ゴチルアント"に特化した選出縛りで初めてのシングルランクマッチ ビギナー級からマスターボール級へ到達 - テツポンドのブログ 参照)
他には、アンコールかなしばりでわるあがきさせるヤミラミといちゃもんアンコール白馬バドレックス にも興味がありましたが、回復技が禁止でうまくいかないのでやめました。でんじは+どろかけからのムラっけオニゴーリも、こっちの戦術のほうが面白そうだったのでやめました。
レパルダスについては、先週の下記記事で詳しく書きました。いちゃもんとアンコールを重ねがけしながら倒されて、次のターンに相手にわるあがきさせながらこちらは自由に行動するという戦術です。
今回は、相手がわるあがきするターンに相手はダイマックスをできないということに特に注目しました。アイアントのなかまづくりはダイマックスしているポケモンには無効になってしまいますが、そのような事態を起こさせないようにできるのがレパルダスです。
なまけアイアントについては、過去にもゴチルゼルやダグトリオ以外のポケモンでゴチルアントのような戦術をしようという試みがありました。下記記事ではマルヤクデのキョダイヒャッカと交代封じ技を組み合わせて擬似ゴチルアントを狙いました。
エース
アイアントで相手をなまけにした後、何らかのポケモンが積み技とまもるを繰り返して能力ランクを上げていくことになります。
せっかくかげふみがいらないのでゴチルゼルよりも強いポケモンにしたいです。
防御と特防とすばやさと攻撃or特攻を上げられるポケモンとして、りゅうのまい+コスモパワーの日食ネクロズマが候補になっていましたが、ロマンを求めてカラマネロを採用しました。
カラマネロはつぼをつくを覚えるので、まもるとつぼをつくを繰り返して全ての能力ランクを最大まで上げることができます。そして、剣盾でつぼをつくを覚える最終進化ポケモンのなかで唯一アシストパワーを覚えます(つけあがるを含めてもカラマネロのアシストパワーだけ)。さらに、特性きゅうばんで相手の強制交代技の効果を無効にできます。ほえるなんかはまもるを貫通してくるのでありがたいです。
つぼをつくは、ランダムにどれかの能力ランクを2段階アップさせる技で、普通の対戦ではランダム性ゆえに全く使われない技です。今回は、最大まで上がった能力は上昇の対象に選ばれないのでランダムでも問題ないです。ランダムであっても21回使えば能力が42段階上昇して、攻撃防御特攻特防すばやさ命中回避の7つが最大の6段階上昇状態になります。
ただし、まもるのPPが16なので途中でPPが足りなくなってしまいます。つぼをつくを16回した時点で能力はかなり上がっているのでまもるを使って相手のなまけないターンの攻撃を防ぐ必要性は小さくなっているのですが、ロマンを求めてヒメリのみを持たせます。これで、まもるのPPがゼロになったときにまもるのPPが10回復するので、安全につぼをつくを21回使えます。
基本の流れ
1ターン目 レパルダスいちゃもん 相手の攻撃を受けてきあいのタスキ発動して耐える
2ターン目 レパルダスアンコール 相手の攻撃を受けて倒れる
3ターン目 相手はわるあがき アイアントなかまづくりで相手の特性をなまけに
4ターン目 お互いなまけで動かない
5ターン目〜 奇数ターンの行動で攻撃されて2n+1ターン目にアイアントが倒される
2n+2ターン目 カラマネロつぼをつく 相手はなまけで動かない
2n+3ターン目 カラマネロまもる
以降上二つの繰り返し
2mターン目 カラマネロつぼをつくで能力ランク全てマックス
2m+1ターン目 まもる
2m+2ターン目 以降アシストパワーで敵を次々と倒す
構築
カラマネロは、アシストパワーを無効化するあくタイプとばかぢからで闘うために努力値はHPと攻撃に振られています。性格はゆうかん。すばやさは4倍になって320を超えるので無振り+下降補正でも相手より速いです。あくタイプを倒しやすいようにサブの攻撃技をばかぢからにしたので、実はヤミラミとミカルゲで詰みます。
推しポケモン枠はアイアントです。なまけアイアントと一緒に数百戦戦っているので推しポケ枠で差し支えないと思っています。
相手の一匹目がギルガルドなどの特性を変更できないポケモンだった場合、レパルダスがうまく働いてアイアントに繋いでもなかまづくりが失敗します。そんな場合の第二のルートとしてバタフリーを選びました。レパルダスやアイアントの動きが失敗した場合の代わりのエースの役割もあります。
バタフリーは特性ふくがんでねむりごなの命中が98(ポケモンwiki参照 75*5325/4096で小数点以下五捨五超入 いつかこの命中の話を記事にしたい)です。たべのこしを持って、相手を眠らせる→みがわり→相手が起きるのが遅ければちょうのまい→起きてみがわりを壊されたら再びねむりごなというループで、HPを少しずつ減らすだけで特攻特防すばやさを上げていけます。
ダイサンダーやダイフェアリーでねむりを無効にして突破する方法があるのですが、これを引き出せればアイアントのなかまづくりをダイマックスで防がれるということがなくなります。
ステルスロックでバタフリーの無双のサポートをしたり、ほえるで相手の場にいるポケモンを変えさせたり、がんせきふうじですばやさサポートをしてバタフリーに繋げられるという点でボスゴドラを採用しました。
すばやさサポートとして全て補助技のエルフーンも採用しました。相手がダイマックスをしてこちらの何かを突破してきたときに出してみがわり連打でダイマックスをやり過ごす役割もあります。
こちらが考えているのと同じように相手も積み技を使ってくることを警戒していて、エルフーンのおきみやげやボスゴドラとレパルダスのちょうはつ、ボスゴドラのほえるなどがそれの対策になりそうかな、と思っていました。
全体として、バタフリーとアイアントのどちらかがダメでもどちらかを通せるようにしています。
対戦
仲間大会当日の対戦の記録から要約しました。エントリーが少なかったので、9回しか戦えませんでした。
時間切れ負け:総合時間が0になったことによる判定で負け
1試合目
2試合目
3試合目
4試合目
バタフリールート失敗 時間切れ負け
5試合目
バタフリールート 時間切れ負け
6試合目
カラマネロルートで時間切れ負けしそうなので急ぐと失敗→バタフリールート 時間切れ負け
7試合目
バタフリールート失敗→カラマネロルートに入る前に時間切れ負け
8試合目
カラマネロルート 負け覚悟で能力マックス達成 時間切れ負け 別の項で言及します
9試合目
バタフリールート 時間切れの前にギリギリ相手全員倒して勝ち
ということで、時間が圧倒的に足りませんでした。8/9で総合時間の判定勝負。
負け試合は全て時間切れによる負けです。
このうち時間があっても負けそうだったのは、ミミッキュにトリルダイフェアリーでバタフリーを倒されてボスゴドラも倒れている状態だった4試合目だけでした。ミミッキュを場からどかす方法がないとなかまづくりがミミッキュの固有特性のせいで失敗するので成す術がありません。
通常の3匹選出のバトルですら時間切れによる決着が頻繁に起きた"持ち時間7分総合時間15分"を6匹でやったらどうなるのか、うすうす気がついてはいましたが、やりたいことがあったのでそれをしました。
これから先に6匹選出の仲間大会を開くなら総合時間15分ではなく総合時間30分か総合時間なしにしてほしいと思いました。普通に戦う場合でも6VS6で15分は短すぎます。
レパルダスは、前半はパルシェンの連続技・ヘド爆の毒でタスキ貫通・初手ミミッキュにちょうはつをしたら普通に攻撃されるなどで失敗が多かったですが、バレットパンチルカリオ・りゅうのまいフライゴン・キュウコン・サンダーに対して作戦通りに成功させました。
カラマネロルートは、ほろびのうた・てっていこうせんによる退場で抜けられた試合があったほか、時間を使われたので10回つぼをついただけで突破しなければならず後続のポケモンとの戦いで負けるという試合がありました。
<結果>
3勝6敗 6位 レート1458
参加者9人
レート分布
1573,1572,1553,1551,1526,1458,1457,1429,1377
動画
大会の運営の一人であるココレさんが対戦を動画化してくださっています。唯一威力860が実現した試合です。
この試合は、ココレさんの早押しのおかげで試合時間残り1分くらいのところでランクを42段階アップさせることが間に合いました。これでも、最後のほうはまもるを挟まずに上がった回避で攻撃を避けながらつぼをつく連打していました。
勝ちにいくならもっと速い段階で相手を倒しにいくべきだったのですが、この時点で負け越していたことや一度も威力860のアシストパワーを実現していなかったことから、その実現を最優先に動きました。結果的に一発だけ最大威力のアシパを放つことができたのでよかったです。
対戦 12:48~21:43
後語りでの言及部分 23:40~27:40
おわりに
交代禁止なら威力860のアシストパワーを実戦で実現することもできるということを示したくて記事を書きました。交代禁止かつ総合時間なしなら実戦級の戦術だと思います。
お読みいただきありがとうございました。約4700字(編集後5000字)でした。
ayuyさんが火力を計算してくださりました。
カラマネロの全ステータス6段階上昇のアシパの火力指数は
— ayuy TNユーリ (@0628ayuy) 2021年11月14日
特攻88×威力860×ランク上昇4×タイプ一致1.5=454080
控えめカイオーガの雨下潮吹き6回分…
ランクルスの最大火力のアシパを超えてきやがる… pic.twitter.com/0gusoOCSS5
追記編集
11/14
カラマネロが唯一のアシストパワーとつぼをつくの両立者であることなどを採用理由に追記
6VS6の総合時間に関する提言を編集
追加情報ツイートを追記
カラマネロの性格補正関連を修正
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