半減されないステラテラバースト連打で相手を倒したい
はじめに
ポケットモンスタースカーレット・バイオレットについての記事です。
ダウンロードコンテンツ「ゼロの秘宝」第2弾の「藍の円盤」の配信が10日前の2023/12/14に開始となりました。そこで解禁された要素である、19番目のテラスタイプ「ステラ」とステラタイプにテラスタルした際に使えるステラタイプのテラバーストについて、記事を書きます。
ステラテラバーストは、テラパゴスのテラスシェルを除けばすべてのポケモンに等倍以上で攻撃が通ります。
わるあがき、タイプなしポケモンのめざめるダンスに次ぐ、第3の等倍攻撃です。もともとあったその2つに比べて、圧倒的に実戦で使いやすいので、今回はそれを軸にした戦術を考えます。
これまでの戦術とステラの登場
相手を行動前に一撃で倒すのを3回繰り返せば試合に勝てます。その理想を求めて、今までいくつかの構築を作ってきました。
1つ目の発想は、半減でも一撃で倒せる超火力にしようというものです。ほのおテラスタルメガネ晴れ噴火コータスです。火力指数は約10万です。選出固定・基本行動固定で、シーズン8(レギュD)最終845位・レート1933を達成しています。
#ポケモンSV #構築記事
— テツポンド (@tetspond) 2023年8月5日
ドンファン/イエッサンオス/コータスの選出固定で最終3桁を達成しました。
【ポケモンSVシングル】噴火3回特化構築 ステルスロック+サイコフィールド+トリックルーム+こだわりメガネ晴れふんか シーズン8(レギュレーションD) 最終845位レート1933https://t.co/UwNoA5rvyG
この記事では、半減貫通の重要性について詳しく書いています。ここでは省略します。そこに書いていないことだと、半減貫通系は、等倍の特殊受けも一撃で倒せるようになるところもいいところです(ドオーも一撃)。
2つ目の発想は、ほぼ半減されない攻撃を使って等倍で一撃で倒そうというものです。重力+じめんテラスタルハチマキ地震ガブリアスです。火力指数は6万です。選出固定・基本行動固定で、シーズン2(レギュA(旧称シリーズ1))最終1839位・レート1947を達成しています。
#ポケモンSV シリーズ1の、地面テラス鉢巻地震3回で勝ちにいく重力パです。#構築記事
— テツポンド (@tetspond) 2023年2月5日
【ポケモンSVシングル】選出固定の重力地震特化構築 〜ねばねばネットアメモース+ステルスロックじゅうりょくラッキー+じしんガブリアス〜 シーズン2構築記事 最終1839位レート1947https://t.co/DeMkm2evRK
重力中のじめんタイプの攻撃は、くさ・むしタイプ以外には等倍以上で通ります。
そして、環境に存在するむしタイプはほぼじめん等倍です(むしタイプの耐性の優秀なところである地面半減を活かした複合になっていないと、むしタイプは環境で活躍できないというのがこれを引き起こしているのかもしれません)。
今回の発想は、2つ目に近いです。
2つ目の発想の問題点として、じめん半減のくさタイプは2つ目の構築を使っていた当時から環境に一定数いたことがありました。マスカーニャ・キノガッサと、耐久低めであったため、ステルスロックと合わせれば乱数(マスカーニャ:無振りならステロ込み乱数68.8%一発、キノガッサ:無振りならステロ込み乱数37.5%一発)で倒せましたが、運次第となるためきついです。そして、今ではその頃にはいなかったくさテラスヒードランや井戸オーガポンなどがいて、それらは最高乱数でも一撃では倒せません。
そんな中で、登場したのが、ステラテラバーストです。タイプ相性で半減されることがなく、等倍で攻撃を通すことができます。
高い火力のステラテラバーストを連打して、相手を倒してみようと考えました。
ステラテラバーストの仕様
をもとに、まとめました。
<威力>
威力100
<タイプ相性>
相手がテラスタルを
している :全タイプに抜群
していない:全タイプに等倍
<ダメージ補正>
初回は1.2倍のダメージ補正(タイプ一致補正扱い)あり
2回目以降はダメージ補正なし(通常の対戦の場合)
※元タイプ:ステラのポケモンがいないので、ステラタイプの技は不一致技扱いになり、上記のようになる。ステラオノノクス(元タイプ:ドラゴン)のじしん(じめんタイプ攻撃技)と同じ扱い。
<その他>
使用後、こうげき・とくこう1段階低下(あまのじゃく適用対象)
ポケモン選定
以下、ステラテラバーストを「ステラバ」と呼びます。
ステラバエースを選定します。
ステラバ連打で相手を倒すことを考えると、使用後の火力低下をまともに受けたのでは連打で相手を倒すことなどできないので、特性あまのじゃくのポケモンにします。ステラバを使うたびに、こうげき・とくこうが1段階上昇してきます(はじめの1回だけという誤解が一時期出回っていましたが、2回目以降も上昇していきます)。一番火力が低い1回目のステラバにはステラ補正が入るので、そこもステラの仕様と嚙み合っています。
ステラバを連打することから、持つのはこだわり系アイテムです。
あまのじゃくの最終進化一覧です。
・ラブトロス
すばやさ種族値106、とくこう種族値135で最もアタッカー向きのラブトロスにします。巷では、メス固定・見た目と相まって、ステラおばさんと呼ばれているそうです。
戦い方
先ほどの重力ガブリアスの構築の動きをベースに組み立てます。
1匹目がねばねばネットを撒き、ラブトロスが、スカーフポケモンやすばやさブースト想定のハバタクカミなどを抜けるようにします。
2匹目で、ステルスロックと対面の相手の削りを行います。1匹目が対面のポケモンのすばやさ操作をできなかった場合はそれも行います。
3匹目にラブトロスを出して、ステラバを連打します。
ラブトロスが相手の上をとり、ステルスロックで削れた相手を一掃します。
結果とその理由
現行のランクバトルシリーズ13(レギュE)で、使ってみました。前月マスボ級だったため、ランク9のゲージ3/4からのスタートです。
5連敗でした……
一番の原因は、火力の低さです。
ここまで載せてこなかったステラバのダメージ計算をみると分かります。発売直後はあまり仕様が判明していませんでしたが、10日も経つとだいたい判明しています(すごい)。
まず、比較対象として、いじっぱりガブリアスのじめんテラスタルハチマキ地震をみてみると、
H振りの地面等倍テラスのサーフゴーに対して、101.0~119.5%のダメージです。
一方、ひかえめラブトロスのメガネステラバ2発目は、
テラスなしのH振りサーフゴーに対して、80.4~94.8%のダメージです。
元火力に1.5倍される2回目でこれなので、1回目はもっと低いです。HP194のうち125~148しか削れません(普段一番使いやすいダメージ計算ソフトのVS SVがステラ未対応だったので理にかなったダメージ計算ツールを使って計算しました)。
それもそのはず、
あまのじゃくステラバを威力換算すると、
120→150→200→250 と火力が推移するのに対して、
200→200→200→200 です。
3発目にならないとテラスガブの鉢巻地震並みの火力にならないということです。これは厳しいです。
火力指数を計算すると、
1発目 36900
2発目 46125
3発目 61500
4発目 76875 です。
テラスガブの鉢巻地震は60000です。
改善案
相手を一撃で倒していくというコンセプトからは外れてしまいますが、1発目と2発目を同じ相手に使って
270(=120+150) → 200 → 250
という火力で相手を倒すことを狙うことになります。
これなら、テラスガブの鉢巻地震以上の火力を出せます。
ねばねばネットには、おいかぜやトリックルームと違ってターン制限がないので、交換で1発目と2発目を別々のポケモンに受けられても問題なく、ねばねばネットの良さも出ています。
しかし、前述の5連敗した対戦では、1発目のステラバで相手を倒せなかったことでそのような勝ち方を目指す状況になったものの、負けています。
1発目のステラバの後の相手の攻撃を受けてHPが残り僅かとなった試合では、2匹目・3匹目の先制技持ちにやられてしまいます。なんらかのサポートが必要です。
1匹目のねばねばネット役は続投するとして、2匹目は、ガブリアス構築では重力をする役割があったところが今回はその必要がないため、別の仕事も任せられそうです。
いくつか書きます。
1 壁
ピクシー、プクリン、フォレトス、マグカルゴ(おきみやげ)、メタグロス、ユクシー(おきみやげ)、エムリット(いやしのねがい)、アグノム、メレシー、メテノ、キラフロル(自爆おきみやげ)、サケブシッポ、ドーブル
ドータクン(徹底光線)、デカヌチャン(徹底光線)、ブリジュラス(徹底光線)
※()がないポケモンは爆発できます。
欠点
・1匹目が対面のすばやさ操作をできなかった場合も、技枠が埋まっているためそこをどうにかすることができない
・ウーラオスに弱い
2 おきみやげ
ステルスロック+おきみやげ
ダグトリオ、Aダグトリオ、マグカルゴ、ドーブル、トリトドン、ユクシー、オトシドリ、キラフロル、ディンルー
欠点
・サーフゴーに効かない
3 あくび
ステルスロック+あくび
ほか:ユクシー、ドオー、ノココッチ
欠点
・サーフゴーに効かない
・その他にもあくび対策にやられやすい
まとめ
タスキはねばねばネット役が持つこととすると、
サケブシッポ、トリトドン、ラグラージ、ユクシーあたりが良さそうです。
ただし、オニシズクモが来たので、ねばねばネット役にタスキ必須ではなくなっています。オニシズクモの場合は、対面のすばやさを下げられない事態が起きやすくなるため、そこはカバーする必要があります。
ダグトリオなどが適任でしょうか。
試すところまでは現段階ではできていません。
ただ、先ほどの重力ガブリアス構築も、カイリュー以外にパオジアン・ウーラオスなどの先制技使いが現れたことでかなり弱くなっているところがあるので、ガブリアスより耐久が低いラブトロスは、壁・おきみやげでは結局先制技にやられてしまいそうな気がしています。また、あくびは警戒・対策されやすく成功しにくそうです。
そんなに強くないなーという印象です。
ワンパン系構築において、レギュA時点で実現可能なステロ+イエッサン+コータスより優れた構築がずっと現れません……
その他
たぶん、Youtubeとかだと「絶対に半減されない」という表現を使いそうですが、藍の円盤で同じく登場した「テラスシェル」の強制タイプ相性半減化はステラテラバーストにも適用されるため、テラパゴスが使えるルールでは「絶対に半減されない」は使えないことに注意が必要です。レギュEでなら正しいです。
タイプなし関連の情報は以下に載っています。最近の世代では、今まではわるあがきとタイプなしめざめるダンスがタイプなし攻撃でした。
過去にはわるあがきによる全抜きでマスボ級到達を達成していて、それがこれです。半減されない必中の攻撃はワンウェポンエースに合っています(怪しい売り文句)。
ちなみに、わるあがきはテラスシェルでも半減されない(テラスシェルのメッセージが出るが実際はテラスシェル貫通)ようです。テラスシェル - ポケモンWikiより
元タイプと一致していない扱いになるせいでテラレイドバトルのステラバが敵のバリアに対して強くないのが、めちゃくちゃ残念ポイントです。
仲間大会「素テラバ1on1」を開こうと思っていたのに、ステラバが登場したせいで名前をどうしようという状況になってしまいました。
素テラバ……分かりやすさと言いやすさを兼ね備えていたのに……
おわりに
技の両立でポケモンを絞るといつもそこにドーブルがいるという状態を今回実感し嬉しいです。
最近、以下の記事で発覚した、今作の野生のポケモンはてだすけを選択できないという仕様が、野生ポケモンを用いたてだすけのスケッチを邪魔しているという情報をみて、実用面での影響があるとは!と面白かったです。
噴火3回特化構築で最終3桁をとったとき依頼の普通のシングル対戦の記事でした。
お読みいただきありがとうございました。
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