2020年の仕様検証やwiki編集の記録をまとめておきたい①
はじめに
2020年に検証したことをまとめておこうと思い、今回の記事を書きます。
検証したことや、ポケモンwikiなどを編集したことについて書いていきます。検証集などと思ってもらえれば。もともと1本の記事にする予定だったのですが、予想を大きく超える字数になりそうなので一つの記事が5000字程度になるように、仕様検証Part1, 仕様検証Part2, 仕様文献調査の3本に分けることにします。
- はじめに
- 第五世代のまねっこでドラゴンテールが出るか
- へんしん状態・みがわり状態へのスケッチ
- あばれる状態とかなしばり
- 第四世代 トレース不発後の交換
- 状態変化のターン数
- がまん関連
- 第四世代のカウンター・ミラーコート 味方からの攻撃
- アンコール関連
- おわりに
補足
第四世代:ダイヤモンド、パール、プラチナ、ハートゴールド、ソウルシルバー
第五世代:ブラック、ホワイト、ブラック2、ホワイト2
第五世代のまねっこでドラゴンテールが出るか
前提
第五世代にて、わざ「ねこのて」で「ふきとばし」が確定で出るようにして、特性「いたずらごころ」による先制ねこのてからの強制交代を繰り返すという戦術がありました。
同じように、一度「ほえる」を使用した後に、先制「まねっこ」で「ほえる」を出し続ける戦術もありました。
リオル : 先手で吠え続ける夢リオル - ポケモン育成論BW|ポケモン徹底攻略
BW2対策されない限り無敵「まねっこ夢リオル」 - YouTube
第六世代以降の仕様変更で、「まねっこ」「ねこのて」では「ふきとばし」「ほえる」が選ばれないようになり、この戦術は消滅しました。
発見
ポケモンwikiのまねっこのページを読んでいたときに、まねっこで出せない技一覧の中に、
と書いてあるのを見つけました。一覧の中にこのように書かれているので、普通に解釈すればドラゴンテールがまねっこで出せないのは第六世代以降の仕様のはずです。
これを見つけて、第五世代でまねっこで「ドラゴンテール」を出して、先制で攻撃&強制交代というのをやってみようとしました。しかし、ドラゴンテールがターンの中で一番最後に使われた後、次のターン一番最初にまねっこをしても、まねっこが失敗しました。同じ状況で「ほえる」なら成功しました。
第五世代の時点で既に、ドラゴンテールはまねっこで選ばれなかったのです。
編集
Zaggyoさんが、ドラゴンテールと同じ攻撃兼強制交代という効果を持つ「ともえなげ」についても検証してくださり、wikiの記述も直されました。現在、まねっこで選ばれない技一覧はこのようになっています。ともえなげとドラゴンテールは第五世代に登場した技なので、世代にかかわらずまねっこで選ばれないという結論になります。
ゲームフリークへの疑問なんですが、ドラゴンテールはまねっこやねこのてで選ばれないようにするところまで気がつけて、なぜふきとばしもそのようにしなかったのでしょうかね…。
へんしん状態・みがわり状態へのスケッチ
きっかけ
第五世代でドーブルにふういんとへんしんを覚えさせるために、へんしんをスケッチしようとしました。へんしんを使った直後のメタモンにスケッチを使うことで、普通にへんしんに対するスケッチが成功しました。
しかし、ポケモンwikiのわざ「スケッチ」のページには、スケッチが失敗する例として次のケースが載っていました。
さらに、みがわり状態へのスケッチについてはページ内で矛盾する記述がありました。スケッチが難しい技のスケッチ方法について書いてある箇所があり、そこではみがわり状態へのスケッチは第五世代以降は可能であると書かれていました。
これは変だと思い、詳しく検証しました。
検証・編集
自分の試せる範囲である、第四世代(ダイヤモンド)のみがわり状態・第四世代のへんしん状態・第五世代(ブラック)のみがわり状態・第五世代のへんしん状態の4つについて、スケッチが成功するかどうか実験しました。
結果、第四世代のみがわり状態に対してはスケッチが失敗しましたが、それ以外は成功しました。ポケモンwikiの記述を正しいものに変えました。
トリビア
ついでに、スケッチ使用者自身がへんしん状態だとスケッチが失敗することを確認しました。すでにポケモンwikiのページに記述されていた内容でしたが、これに関して記述の再検証を行えました。
検証の最中に意図せずバグが起きて焦りました。へんしんバグ(ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 小ネタ - ポケモンWiki)でした。
あばれる状態とかなしばり
きっかけ
あばれる状態は、「げきりん」「はなびらのまい」「あばれる」で発生する状態で、2~3ターンの間行動選択ができず、その技で攻撃を行います。
ポケモンwikiのあばれる状態のページには、第五世代以降一時的な状態変化で技が出せなくなった場合はあばれる状態は中断されると書かれていました。普通に解釈すれば、この「状態変化」にかなしばりは含まれるはずです。一方、かなしばり状態のページにはあばれる状態について何も書かれていませんでした。気になったので、検証しました。
ちなみに、あばれる状態が中断されたときにこんらんするかどうかですが、もともとあばれる状態が終了するはずだったタイミングで中断されるとこんらん状態になり、そうでないならこんらん状態にはなりません。これは既に書かれていた内容です。
検証結果1
1ターン目
ガルーラは行動選択でげきりんを選択 → ガルーラげきりん → デスカーンはガルーラにかなしばり
2ターン目
ガルーラは行動選択スキップ(通常のあばれる状態と同じ)→ ガルーラの行動:げきりんはかなしばりで出せない → ガルーラはあばれる状態終了時の効果でこんらん状態になるときとならないときがある
3ターン目
ガルーラは行動選択可能
検証結果2
1ターン目
2ターン目
ガルーラは行動選択スキップ(通常のあばれる状態と同じ)→ ガルーラげきりん → デスカーンはガルーラにかなしばり
3ターン目(2ターン目のげきりんでガルーラのあばれる状態が終了しなかった場合)
ガルーラは行動選択スキップ→ ガルーラの行動:げきりんはかなしばりで出せない → ガルーラはあばれる状態終了時の効果でこんらん状態になる
4ターン目
ガルーラは行動選択可能
編集
- あばれる状態のポケモンがかなしばり状態になった場合、次の行動は行動選択ができず、わざが失敗して状態が中断する。
- あばれる状態が中断したターンが既定のあばれる状態終了ターンだった場合は、あばれる状態は終了してこんらん状態になる。既定の終了ターンではなかった場合は、あばれる状態は解除されるがこんらん状態にならず通常の状態に戻る。
今見返すと、後攻でかなしばりしたときのことしか考えてないような記述になっていました…。先攻かなしばりをした場合、あばれる状態のポケモンの次の行動はそのターンのうちに行われるので、行動選択がそもそもありません。
ちなみに、ねむり状態で行動できなかったときもあばれる状態は中断されますが、ねむり状態はこれに加えて、ターン終了時にねむり状態だとあばれる状態が中断するという効果があります。後攻ねむりごななどで眠らされた場合、次のターンは行動選択ができることになります。ここはかなしばり状態と違う点です。ターン終了時にかなしばり状態でもあばれる状態は中断しないということは今回の実験の中でも確かめられています。
以上を踏まえて、今このように書き直しました。
第四世代 トレース不発後の交換
きっかけ
ポケモンwikiのトレースのページには、トレースが発動しない特性一覧の下にこのように書かれていました。
上記のコピーできない特性を持つポケモンが戦闘を離れて、後出しされてきたポケモンがトレースできる特性である場合、第五世代までトレースは発動しない。第六世代以降ではそのタイミングでトレースが発動する。
一方、次のような記述もありました。
- トレースに対するスキルスワップや、トレースのポケモンが使用するスキルスワップは成功する。第五世代のみスキルスワップで特性トレースを手にしても、その際トレースは発動しない。第四世代と第六世代以降ではスキルスワップでトレースを手にした瞬間にトレースが発動可能となる。
- 基本的にトレースは場に出ると同時に他の特性に変わってしまうため、トレースが不発した特殊な状況でなければスキルスワップでトレースを移し替えることはできない。
後者のスキルスワップしたときの記述を見ると、トレースは第四世代と第六世代以降は場に出たとき以外も発動判定があるように思えます。前者にも第五世代と第六世代で違いがあることを踏まえると、前者の第四世代もトレースが発動するのではないかと思いました。
検証
調べられる第四世代についてダイヤモンドで検証しました。
ポケトレで野生のラルトスを出現させ、特性「てんきや」のポワルンを最初に出します。ポワルンとラルトスの対面でラルトスの特性は発動しませんでした(この時点では、ただ相手のラルトスの特性がトレースではなくシンクロであるだけの可能性もあります)。ここからポワルンを一般的な特性を持つポケモンに交代すると、ラルトスのトレースが発動しました。
編集
このように書きなおしました。
上記のコピーできない特性を持つポケモンが戦闘を離れて、後出しされてきたポケモンがトレースできる特性である場合、第五世代ではトレースは発動しない。第四世代と第六世代以降ではそのタイミングでトレースが発動する。
第三世代が抜けていますが、第三世代ではトレースでコピーできない特性が存在しません。「てんきや」「トレース」もトレース可能です。よって、「コピーできない特性を持つポケモンが戦闘を離れて」という状況を作ることができません。ちなみに、わざ「いえき」(バトンタッチで引き継いでトレースを不発にできる)(初出は第四世代)も存在しないため、おそらくトレースが不発する状況を作ることすらできません。
なぜ今回のような記述の間違いが生じたのかを調べるために編集履歴を遡っていたら、これだけで記事が一つ作れるくらいの情報があったので、今後ポケモンwikiのトレースのページの歴史について書くかもしれません。
状態変化のターン数
かなしばり・バインド・がまんの3つの状態について、持続ターンの検証を行いました。詳しくはそれぞれの記事参照です。
以上3つのの記事もとにしたまとめの記事がこちらです。
がまん関連
がまん状態の継続期間の他にも、かなしばり・こだわり系アイテム・いちゃもんとの関係を検証しました。
第四世代のカウンター・ミラーコート 味方からの攻撃
きっかけ
ポケモンwikiのカウンターのページに、「味方のポケモンから受けた物理技には反撃できない」とありました。最後に受けた物理攻撃が味方からのものだった場合、カウンターの反射攻撃は失敗するのか、それとも味方からの攻撃はなかったものとして扱われて最後に攻撃した敵に反射攻撃を行うのか、どちらなのか検証しました。
検証1
ダイヤモンドで検証したところ、最後に受けた物理攻撃が味方からのものであった場合、カウンターは「しかし うまく きまらなかった」と出て失敗しました。
編集1
上記の結果をポケモンwikiに追記しました。しかし、しばらくしてZaggyoさんの修正が入り、次のようになりました。
- 味方のポケモンから受けた物理技には反撃しない。
- 最後に受けた物理技が味方からのものであった場合、味方の攻撃は影響せず、最後に物理技のダメージを与えた敵に対して反撃する。そのターン敵から物理技を受けていない場合、「しかし うまく きまらなかった!!」となって失敗する。
コメントアウトで第五世代以降で検証と書かれていました。
検証1で反射の失敗が起きた原因は、最後に味方から攻撃されたことではなく敵から物理技を受けていないことなのではないかという疑いが生じました。第四世代でもこの記述のとおりになるのか、再度検証を行いました。
検証2
ダイヤモンドで検証したところ、最後に受けた物理技が味方からのものであった場合、敵から物理攻撃を受けていたとしても「しかし うまく きまらなかった」と出て失敗しました。
編集2
以下のように編集しました。
- 味方のポケモンから受けた物理技には反撃しない。
- 最後に受けた物理技が味方からのものであった場合、そのターン敵から物理技を受けていても「しかし うまく きまらなかった!!」となって失敗する(第四世代)。
- 最後に受けた物理技が味方からのものであった場合、味方の攻撃は影響せず、最後に物理技のダメージを与えた敵に対して反撃する。そのターン敵から物理技を受けていない場合、「しかし うまく きまらなかった!!」となって失敗する(第五世代以降)。
ミラーコートについても、ほぼ同じような流れで同じような結論にたどり着きました。
アンコール関連
以下の記事参照です。アンコールときあいパンチが重なる場合やアンコールで出る技の対象について検証しました。
Part2へ…
【ポケモン】2020年にした仕様検証 Part2 - テツポンドのブログ
おわりに
以上、2020年の仕様検証まとめPart1でした。
5000字を余裕を持って超えました。当初の予定ではこれくらいの字数で全部まとめる予定でしたが、いざ書いてみるといろいろな説明などもあり全然違いました。
前回の記事から今までで一番期間が空きました(半月)が、期末や就活や資格などいろいろでこれからも投稿頻度は落ちそうです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
追記 続きを書きました。
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