はじめに
ポケットモンスターソード・シールドの公式大会に参加したことについての記事です。
2022年7月22日午前9時から25日午前9時までの3日間、公式大会「とびはねろ!コイキング」が開催されました。6匹のバトルチームの中から、コイキングと一般ポケモン1匹を選出して戦うダブルバトルです。
やりたい戦術をやっていたら、上位1%くらいに相当する、参加者26059人中288位という順位になりました。内容などを書いていきます。
1on1での特殊勝利
交代不可能な1on1の戦いにおいては、交代ができれば解除できる効果を解除できないため、アンコール・かなしばり・ほろびのうたなどが強くなります。
先週もそんな話をしながらアンコールを使って仲間大会で優勝した記事を書きました。
以前も、1on1でアンコール+かなしばりでわるあがきさせるコンボや、こだわりスカーフトリック+かなしばりでわるあがきさせるコンボをやっています。
【ポケモン剣盾シングル】種族値300以下限定・道具なし・しんそくシングルバトル形式(ダイマックス禁止1on1)の大会用アローラロコン - テツポンドのブログ
【ポケモン剣盾シングル】ガラルヤドン1on1とこだわりスカーフトリックかなしばり - テツポンドのブログ
過去に行われた公式大会「しんそく!シングルバトル」においても、アンコール+かなしばりのコンボを使うポケモンが1位をとっていること(「フレフワン ブルンゲル」で検索)からも、それなりに強い戦術であることが分かります。
しかし、1on1でもダイマックスありのルールだと話が別です。例外はあるものの基本的にアンコール・かなしばりはダイマックスには無力です。
それにより相手がほぼ確実に使うダイマックスによって戦術が崩壊してしまいます。
一方、ほろびのうたはダイマックスにも有効であり、かつダイマックス相手にも戦術を成功させられるプランがあります。
それがイバン滅びです。
ほろびのうた→こらえる→先制ため技→後攻ため技で勝ちます。
今回のルールは横にコイキングがいるダイマックスあり1on1のようなものなので、これを主軸として考えてみます。
ほろびのうたとコイキング
大会前に考えていたことを書きます。大会を通じて、違う考えになりました。
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今大会において、ほろびのうたには大きな欠陥があります。
それがコイキングの「とびはねる」です。コイキングが使える5つの技のうちの1つで、ほぼ採用されることが見込まれます。ほろびのうたは隠れる溜め技で隠れているポケモンには当たらないため、ほろびのうたを使うターンに先制とびはねるを使われると、コイキングは滅びの効果を受けていないのに使用者は滅びの効果を受けてしまうという展開になります。
ラプラスの「かみなり(空中のポケモンに当たる)」でコイキングを撃墜することも考えましたが、この動きをするためにはダイマックスしていない丸腰の状態で2ターン行動する必要があるため、コイキングの隣のポケモンに倒されてしまいます。よって、無理そうでした。
別案として、1ターン目にまもるを使いつつ相手のコイキングにとびはねてもらい、2ターン目に滅びを使うというものを考えました。相手のダイマックスわざを受けると1/4のダメージをくらってしまいますが、他に方法が思いつかなかったので、1/4ダメージを受けてもその次のターンに相手のダイマックス技を通常状態で耐えることができそうな敵を中心にこのプランでいくことにしました。
ただし、1/4ダメージがなかったら耐えられたはずの攻撃を耐えなくなったり、コイキングが2ターン目にとびはねたら意味がなかったりと、悪いところが目立って感じました。
ポケモンは、今大会でよく見そうなトリトドンのすばやさ無振り実数値を1だけ下回ることができる必要なライン"最遅で実数値58以下"をギリギリクリアできたので、イバン滅び使いのなかで一番耐久が高いラプラスにしました。
弱点の少なさから、普段はイバン滅び使いではマリルリを一番気に入っているのですが、特性をちょすいにすることで横のコイキングのハイドロポンプで回復するという動きが今大会ならではのラプラスの強みとしてあったため、イバン滅び一番の耐久で戦ってみることにしました。
ここまでで、これで勝つのはなかなか厳しそうな感じがしていました。しかし、火力アップギミックより特殊ギミックのほうが好きで、弱いとしても滅びを使いたいという気持ちがあったため、イバン滅びラプラスで戦ってみることにしました。
この時点で上位は諦めていたので、あまりにも負けまくって試合がつまらなくなったとき以外はラプラス固定選出で戦うことにしました。
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上記のような感じで考察して、勝ち越しはできるかなーくらいの感覚で公式大会に臨みました。
事前の同じルールの仲間大会にも参加できていなくて、サブロムも持っていないので、ぶっつけ本番でした。
使用個体
特性すいすい
127(252)-30-77(12)-35-78(244+)-76
技:とびはねる ハイドロポンプ じたばた はねる
最も遅く最も硬いコイキングです。
はねるはダイウォール用です。たいあたりは覚えさせませんでした。
ラプラス@イバンのみ
特性ちょすい
236(244)-105-129(228)-105-132(36+)-58
技:ほろびのうた こらえる ダイビング まもる
最も遅く最も硬いラプラスです。
イバン滅びのために「ほろびのうた こらえる ダイビング」は確定
また、前述のコイキングとびはねる対策として「まもる」を入れました。他に、ダイロックをこらえると砂ダメージでやられてしまう!というときにまもるを使って貫通ダメージを受けながらイバン圏内に入るという使い方もあります。
他
大会序盤
まもる貫通されると耐久が足りなくなる相手に1ターン目から滅びを仕掛けにいったらコイキングに飛び跳ねられました。
そして、今度は、どんな相手にも初手まもるから入るようにしたら耐久が足りなくなって負けたり、コイキング2ターン目とびはねるで負けたりしました。
そこで腹をくくり、跳びはねられたら仕方ないと思いながら1ターン目に滅びをする方法に変えました。
また、それで戦っているうちに、今までちょすいでラプラスを回復させるか、1ターン目に無視された後はねるベースのダイウォール連打で耐えることかしか考えていなかったコイキングの新たな動かし方に気がつきました。気がついてみると、今までなんで気がつかなかったんだというようなものでした。それが、コイキング1on1プランです。
コイキング1on1プラン
1ターン目
相手のコイキングとびはねる
自分のコイキングとびはねる
2ターン目
ラプラスこらえる
ラプラスHP残り1
両方コイキングとびはねる着地
3ターン目
ラプラスイバン発動 先制ダイビング
相手の攻撃 効かない
4ターン目
ダイマックスが終わった相手の攻撃、コイキングにHPの半分くらいのダメージ
コイキング以外が滅びで倒れる
5ターン目
コイキング1on1開始
こちらはダイマックスターンを1ターン残していて、さらにきせきコイキングはコイキング1on1で強めなので、勝ちやすい
この方法なら、ラプラスが相手よりすばやさが高かったとしても勝てる場合があります(相手がコイキングの跳びはねるの後攻着地狩りを行うと厳しいですが)。
また、コイキング1on1で、耐久最大のきせきコイキングが強いということが判明し、活躍しました。
きせきコイキングは意外にそこそこ硬いので、
相手のポケモンの1回の攻撃を受けたきせきコイキングの体力 > こちらのコイキングとラプラスの攻撃を1回ずつ受けた相手のコイキングの体力
となりやすいです。そこからこちらに有利と思われる殴り合いが始まるので、勝ちやすいです。
1ターン目にコイキングを攻撃されてしまった場合は、ラプラスでダイマックスして相手のコイキングの着地狩りを行います。
たいていのコイキングはダイストリーム2回で倒すことができました。H252コイキングにラプラスのダイストリームが40%〜なので、雨込みの2回目で倒すことができ、ダイマックスターン2ターン目の攻撃をとびはねるでかわされても問題ないです。
1ターン目にコイキングを攻撃されることはラプラスがほぼ無傷であることを意味するので、イバンダイビングを使わずにでも滅びまで耐え切ることができました。
後、パッチラゴンに出逢ってしまったときにも勝ちをたぐり寄せようとする方法も編み出しました。
1ターン目にラプラスが「こらえる」 パッチラゴンの攻撃でラプラス残りHP1 コイキングは「とびはねる」
2ターン目にラプラスがイバン発動ほろびのうた ラプラス倒される コイキングは後攻で安全に着地
3ターン目にコイキングダイウォール パッチラゴンダイマックス終了
4ターン目にコイキングダイウォール失敗 パッチラゴンはりきりで技外し
5ターン目にコイキングダイウォール パッチラゴン滅びる
これで1ターン目に相手のコイキングが跳んでいなかったらこれで勝ち、跳んでいたらコイキング1on1開始です。
しかし、対パッチラゴンは2戦2敗でした。でんげきくちばしがコイキングにヒットしました。
結果
28勝17敗
最終順位288位 (参加者26059人)
最終レート1652
当初の予想より勝つことができ、レート1650超えを達成することができました。
最終的に、コイキングのほうがダイマックス回数が多くなった気がします。
HOMEデータ
大会のデータをちょっと見てみます。
使用率 上から順に
コイキング(当たり前) エースバーン ドラパルト トリトドン ポリゴン2 ラプラス ゴリランダー ユレイドル パッチラゴン セキタンザン
ラプラスは6位でした。
ラプラスの技 一部抜粋
ほろびのうた41.5%
ぜったいれいど36.0%
まもる24.5%
こらえる・ダイビング圏外
ラプラスの性格 一部抜粋
ひかえめ51.5%
のんき11.5%
なまいき6.2%
ラプラスの特性 一部抜粋
ちょすい75.0%
シェルアーマー15.4%
うるおいボディ9.6%
ラプラスの道具 一部抜粋
たべのこし9.0%
くろいてっきゅう3.6%
オボンのみ4.1%
イバンのみ3.6%
コイキングの技
ハイドロポンプ86.3%
じたばた84.9%
とびはねる82.1%
たいあたり65.4%
はねる63.0%
コイキングの特性
すいすい86.8%
びびり13.2%
コイキングの性格
火力アップかすばやさアップが1~9位
おだやか 10位 2.1%
コイキングの持ち物
きあいのタスキ34.4%
こだわりスカーフ26.6%
しんかのきせき7.9%
他3%未満
コイキングが倒した技TOP10
ハイドロポンプ52.9%
とびはねる23.2%
じたばた12.5%
たいあたり10.6%
わるあがき0.8% ←へー
振り返り
コイキングの特性
すいすいとラプラスのダイストリームと相手のダイマックス技でコイキングがうまく先攻跳びはね後攻着地した回があったので、良かったです。びびりだったら拾えていた試合はありませんでした。
ラプラスの特性
ラプラスこらえる、相手のダイロックを受けてHP残り1、コイキングのハイドロポンプで回復、砂ダメージ耐えてイバン圏内、という動きを一度取れたので、ちょすいで良かったです。
特性採用率を見て、他の戦術でラプラスを使うなら、とびはねるの麻痺を治せるうるおいボディが今回は活躍できる環境だったんだなと思いました。
最遅にしていたコイキングについて
努力値無振りで個体値24~25のすばやさ実数値97が良かったと思いました。
最速コイキング実数値145に対してダイアタックを打つと、最速コイキングはすばやさが96になるので、これを抜くことができます。かつ、それができるコイキングの中で一番遅いです。
また、最速スカーフコイキングに対しても、ダイジェットとダイアタックを1回ずつ使うことができれば、相手のすばやさが145*2/3の96に1.5をかけて144、こちらのすばやさが97に1.5をかけて145なので(小数点以下は切り捨てになる)、先手を取れるようになります。
コイキング1on1をするにあたって、上が取れていたらなと思う場面が結構あったので、こうしておけば良かったです。
選出しないエースバーン ドラパルト ユレイドル ナットレイ について
ナットレイを呼ばないような前2匹・呼水枠1匹は良かったと思いますが、格闘技が通り過ぎていて良くなかったなと反省です。
他の人の構築や立ち回りを見て
弱点保険エースバーンには苦しめられました。今大会の最終1位の方と終盤マッチングしたのですが、弱点保険エースバーンにラプラスが一撃で倒されて終わりました。
特殊ルール公式大会一桁順位常連のシグマさんの動画を見ました。
まもるの仕様を勘違いしていて、ポケモンAのダイウォール→ポケモンBのダイウォール→コイキングの行動となった次のターンにポケモンBのダイウォールが100%成功すると思っていたというのが、"仕様を知らなくてももっと大事なところが強ければ勝てる”の良い例だな、と思いました。
ラプラスやマリルリがいるパーティーは、コイキングの型が滅び特化になりがちだから、ラプラスやマリルリを大体出してくるという気づきを途中から得た、という感じの記述を見て、なるほど〜と思いました。
おわりに
公式大会の自己最高レート17??は達成することができませんでしたが、最高順位は更新することができました。
滅びで勝てて嬉しいです。序盤から立ち回りが安定していたらもっと勝てていたかなとは思いますが、事前練習仲間大会に参加できていなかった以上これは仕方がないです。
ピカチュウ系統シングルは特殊なことができなさそうなので出るか分かりませんが、またおもしろそうな特殊大会があれば参加していきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
ここ一ヶ月、1on1系の記事ばっかり書いているので、そろそろ他を書かないとな、という気分です。
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