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【ポケモン剣盾シングル】ガラルヤドン1on1とこだわりスカーフトリックかなしばり

面白かったガラルヤドン1on1について記事を残したい

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ガラルヤドンVSガラルヤドン

 

はじめに 

 

 先週、みずもさん主催のガラルヤドン1対1の仲間大会「みずも杯やぁん」に参加しました。

 考えていたことを書きたいと思ったため、大会の事前考察や育て方や結果について書きます。

 

 追記7/12

 使用個体-努力値配分-おまけ のイカサマの被ダメージを攻撃個体値最高で計算してしまっていたため修正し、ダメージ計算やミラー考察-まとめ の後攻側の行動について追記しました。

 

 

コラム:ガラルヤドン豆知識1

エスパー単タイプ

 

 

ルール

 

 

しんそくシングルバトル準拠

・パーティーはガラルヤドン1体

・技、持ち物の制限なし

・意図的なTOD禁止

 

 

コラム:ガラルヤドン豆知識2

 しんそくシングルバトルルール自体に、ガラルヤドラン・ガラルヤドキング・原種ヤドン・原種ヤドラン・原種ヤドキングは出ることができない。ガラルヤドンだけが出られるというレギュレーションになっている。しんそくシングルバトルが開かれた時期はガラルヤドンだけがソードシールドで入手可能であったためだと思われる。

 

 

使用戦術

 

 強制わるあがき戦術が好きで、以前参加したダイマックス禁止の1on1でも強制わるあがき戦術を使用しています。

tetspond.hatenablog.com

 

 今回、ガラルヤドンがトリックとかなしばりを覚えるため、強制わるあがき戦術を採用することにしました。以前開かれていたヤドン系統の大会(関連記事の項の記載)の結果を見る限り、とつげきチョッキ持ちやこだわり系アイテム持ちの存在により最強ではないですが、それなりの結果は残せるのではないかと考えました。

 

 

 トリックとかなしばりによる強制わるあがき戦術はこのような感じで行います。

 

1ターン目

 先手をとってトリックで相手にこだわりスカーフを渡す。

 相手が直後に技を使い、こだわりスカーフの効果で技が固定される。

 

2ターン目

 かなしばりを使い、相手が最後に使った技を使えなくする。

 

3ターン目から

 相手はこだわりスカーフの効果で固定された1つの技しか使うことができないが、それがかなしばりによって使えなくなっている。よって、出せる技がないのでわるあがきをする。

 回復をしたり攻撃をしたりしながら、敵を倒す。

 

 

 

 今回知っておくべき仕様

 

仕様1

こだわり系アイテムにより技をこだわっているときに先攻でかなしばりを受けた場合、そのターンは行動は失敗するがわるあがきが出るわけではない

 

 わるあがきは行動選択の際に出せる技がない場合にだけ発動するので、行動選択が終わったあとにわるあがきをする状況になったとしてもすぐにわるあがきをするわけではありません。次のターン以降、行動選択時にわるあがきの条件を満たしているとわるあがきを使います。

 

 

仕様2

かなしばりは先攻かなしばりか後攻かなしばりかによって解除されるターンが異なる

 

 先攻かなしばりだと3ターン後に解除、後攻かなしばりだと4ターン後に解除です。

 この仕様は1年前にはポケモンwikiにも載っていなく、本ブログが検証したことをきっかけに記載されるようになりました。詳しくは以下の記事参照です。

【ポケモン】かなしばり状態のターンの数え方 〜同じ4ターンでもおいかぜ状態とは違う〜

 

 具体的には、こだわり系アイテムを持った相手にかなしばりを使ったとき、先攻なら相手はそのあと3回わるあがきをしますし、後攻なら4回わるあがきをします。 

 

 

仕様3

わるあがきは最大HPが4n+1のときだけ反動4回でもHPが0にならない

 

 わるあがきの反動ダメージは、ポケモンにしては珍しく小数点以下四捨五入になっています。これにより、小数点の切り捨てが起きるのは4n+1のときだけで、4n+2と4n+3では切り上げになります。4nは4の倍数なので反動nが4回でHPが0になります。

 こちらだけが一方的にわるあがきを使う場面を想定するならば、HPは4n+1推奨です。

 

 

使用個体

 

ガラルヤドン

タイプ:エスパー

種族値:90-65-65-40-40-15

元の性格:ゆうかん(妥協)

ミント補正:ずぶとい

個体値:31-0-31-31-31-31

努力値:122-0-44-0-220-116

実数値:181-63-100-x-88-50

特性:くいしんぼう

持ち物:こだわりスカーフ

技:トリック、かなしばり、なまける、イカサマ

 

 

努力値配分

 

すばやさは、こだわりスカーフを持ったときに最速ヤドン(すばやさ実数値73)を抜けるように。すばやさ実数値74はスカーフで実現不可能であるため、すばやさ実数値75になるように元の値を50に。

 

HPは4n+1に。前述のわるあがき反動考慮。

 

シャドーボールの最高乱数を無視した場合に

特攻特化シャドーボール2回+攻撃個体値最低わるあがき1回 耐え

(相手がイカサマを意識した調整をしていれば相手の攻撃個体値は最低になる)

→こだわり持ちとチョッキ持ち以外の初手シャドーボールに勝てる

 

最高乱数を無視した場合に

イカサマ2回+攻撃個体値最低わるあがき5回 耐え

こだわりスカーフ持ちのイカサマに対して後攻かなしばりをすると勝てる

 

相手からのわるあがきで最高乱数が3連続でなければ

わるあがきの反動3回と相手からの攻撃個体値最低わるあがき3回 耐え

(後攻かなしばりのかなしばり継続ターンが先攻かなしばりと違うということをうっかり忘れていたときにした調整です。意味がなかったかもしれません。)

 

 

・他の調整

 

 HP4n+1前提で考えると、HP185やHP177も考えられます。そのHPで同じような耐久にしようとしてみると、わるあがき反動3回後のわるあがき3回攻撃を耐えられるかどうかの確率だけが異なりました。最高乱数+最高乱数+次点乱数のダメージを耐えられるのはHP177の場合だけで、他は最高乱数+次点乱数+次点乱数のダメージまでしか耐えられませんでした(最高乱数の次に大きいダメージを次点乱数と呼びました)。一番いいHP181を採用しました。

 ちなみに、HBD/(B+D)(参照:ドリュウズの耐久調整 ―― 過去記事の補足・耐久編 - 机上論は強い)もHP181のときが一番大きくなりました。

 

 

・おまけ

 

攻撃特化じしん1回とわるあがき4回 確定耐え

→ HP4n+1以外のこだわりスカーフ持ちのじしんに対して後攻かなしばりをすると勝てる

 

特攻12振りシャドーボール2回+攻撃個体値最低わるあがき5回 確定耐え

→ 特攻にほとんど努力値を振っていないこだわりスカーフ持ちのシャドーボールに対して後攻かなしばりをすると勝てる(大会中このルートなら勝てる試合があった)

 

特攻特化シャドーボール1回と攻撃個体値最低わるあがき4回 確定耐え

→HP4n+1以外のこだわりスカーフ持ちのシャドーボールに対して後攻かなしばりをすると勝てる(大会中この勝ち方があった)

 

やわらかいすな持ち攻撃特化じしん2回+わるあがき1回 確定耐え

くろいメガネ持ちイカサマ2回+攻撃個体値最低わるあがき1回 確定耐え

ハチマキイカサマ2回 確定耐え 

イカサマ3回 確定耐え

 

 

 

ミラー考察

 

 同じ戦術を持ったヤドンどうしで対戦した場合、1ターン目にどちらもトリックを使い持ち物が自分のところに戻ってくるという面白い展開になります。このようなミラーの対戦の場合にどのような行動を取れば勝率が高くなるのかについて考えました。

 ここは事後考察も交えて書きます。

 

各パターン

 次の項で表にまとめているので飛ばして大丈夫です。

 

 

(パターンn) 先攻「 2ターン目の先攻側の行動」後攻「2ターン目の後攻側の行動」

 

(1)先攻トリック後攻トリック

 

 お互いのトリックのPPが1減る以外状況がそのままです。次のターンの選択へ。

 

 

(2)先攻トリック後攻かなしばり

 

 3ターン目の行動選択にて、先攻側はトリックを使えませんが他のわざを自由に選ぶことができます。一方、後攻側はかなしばりでこだわってしまっているのでかなしばりしか使えません。

 4ターン目に先攻イカサマ後攻かなしばりとなると、先攻側が既にかなしばり状態であるため、後攻側はイカサマをかなしばりすることができません。かなしばり状態が終わる7ターン目までのイカサマで後攻側は倒れます。先攻側の勝ちです。

 

 

(3)先攻トリック後攻イカサマ

 

 3ターン目に先攻側がかなしばりでイカサマを封じた場合、後攻側は4~6ターン目にわるあがき・7ターン目にイカサマ・9~10ターン目にわるあがきをします。

 2ターン目のイカサマも含めてこれらイカサマ2回わるあがき5回の攻撃を耐えることができれば先攻側の勝利です。今回のヤドンが先攻側のときは、相手が攻撃個体値最低なら勝ちます。

 

 大会前のメモだとこのパターンが後攻有利になっていました。大会前と大会後のどちらが間違っているのか……

 

 

 

(4)先攻かなしばり後攻トリック

 

 2ターン目の後攻トリックは失敗します。しかし、かなしばりで技が出せなかったときはこだわり系アイテムの技をこだわる効果は発動しないため、後攻側は次のターンに自由に技の選択ができます。

 3~5ターン目は先攻側はかなしばり失敗(相手がかなしばり状態であるため)、後攻側はイカサマを使います。

 6ターン目に先攻かなしばりで後攻側のイカサマが封じられ、7~9ターン目は後攻側がわるあがきします。しかし、10ターン目に先攻側はかなしばりを失敗し(対象がわるあがきになるため)、後攻側のイカサマで先攻側が倒れます。

 

 

 

(5)先攻かなしばり後攻かなしばり

 

 2ターン目、先攻側のかなしばりは後攻側のトリックを封じます(5ターン目まで)。一方、後攻側のかなしばりは先攻側のこだわっている技であるかなしばりを封じます(6ターン目まで)。3~6ターン目に先攻側がわるあがきをします。先攻側のHPが4n+1であっても6ターン目終了時には残りHP1です。

 7ターン目、先攻側のかなしばりで後攻側はかなしばりを封じられます。8ターン目に後攻側がわるあがきをして先攻側を倒し、後攻側の勝ちです。

 


(6)先攻かなしばり後攻イカサマ

 

 先攻側がかなしばりで封じるのはトリックになるため、2ターン目から5ターン目まで後攻側はイカサマうち放題です。かなしばり状態の相手に使うかなしばりは失敗するので、かなしばりの上書きはできません。防御特化ヤドンですらイカサマを4回受けると確定で倒れます。後攻側の勝ちです。

 

 

(7)先攻イカサマ後攻トリック

 

 3ターン目の技選択はどちらも自由にできます。後攻側のHPがイカサマ1回分減った状態で次の選択に進みます。(1)に近く、HPとPPの変動以外は状況がそのままです。

 イカサマ1回分先攻側有利です。

 

 

(8)先攻イカサマ後攻かなしばり

 

 2ターン目はイカサマがかなしばりされるため、3~6ターン目に先攻側がわるあがきをします。先攻側のHPが4n+1であっても6ターン目終了時には残りHP1です。

 7ターン目も先攻イカサマ後攻かなしばりになります。8ターン目の先攻側のわるあがきまでを後攻側が耐えることができれば後攻側の勝ちです。イカサマ2回わるあがき5回なので、この記事のヤドンはほぼ耐えます。

 

 

(9)先攻イカサマ後攻イカサマ

 

 お互いにイカサマ連打になります。基本的には先攻側が有利だと思いますが、後攻側がイカサマ3回を耐えて先攻側がイカサマ3回を耐えなかった場合は後攻側の勝ちです。

 

 

まとめ

 

2ターン目の行動と勝敗について、上記のものをまとめた表

 

      先攻  
    トリック

金縛り

イカサマ
  トリック

次の

選択へ

後攻

勝ち

先攻

有利

後攻 金縛り

先攻

勝ち

後攻

勝ち

後攻

ほぼ勝ち

  イカサマ

先攻

ほぼ勝ち

後攻

勝ち

先攻

有利

 

 

 パッと見互角に見えますが、先攻側がかなしばりする場合に3パターン全て後攻勝ちなので、この表に従って先攻側が行動するならば先攻側がかなしばりを使うことはなく、真ん中の列(先攻かなしばり)は無いようなものです。真ん中の列を除外するとかなり先攻側が有利です。

 先攻側としては、トリックを連打するのが安定しそうです。相手がトリック以外を使ってきたらほぼ勝ちですし、相手もトリックを連打してくるようであればPPがなくなる前に相手がかなしばりを使ってこない読みでイカサマを使って攻撃できます。

 後攻側としては、PPが0になるまで相手がトリック連打してくれることを願ってこちらもトリック連打してPP切れ後にかなしばりをするか、相手がトリック以外の行動をしてくれることを願ってかなしばりを選択するか、どちらかだと思います。不利ですが、後者の行動を2ターン目に取るなら勝てる可能性が特にありそうです。

 

 大会中は、前述のとおり先攻トリック後攻イカサマのところが後攻有利になっている表を使っていて、1ターン目に先攻後攻どちらであったかに関係なく、その表の上では一番勝ちが期待できたイカサマを選んでいました。

 ありがちなすばやさ調整なので1ターン目に同速対決が起きている可能性は十分ありました。1ターン目と同じ先後になるとは限りません。1ターン目が後攻であったので2ターン目にかなしばりを選択したときに2ターン目が先攻になってしまうととても不利です。先攻側と後攻側どちらになってもある程度の勝率があるのがイカサマでした。

 

 大会前にこの表を作っているときも、こだわり系アイテムとかなしばりの仕様をうっかり間違えていたことに気がついて先攻勝ちと後攻勝ちがひっくりかえることが何回かありました。この表も間違っている可能性があります。また、相手のヤドンがとる行動はイカサマ・トリック・かなしばりだけとは限らず、パターンはこれより多く存在します。イカサマではなく特攻にある程度振ったヤドンシャドーボールが使われる場合だと、有利不利が逆転する場合もあります。ミラー全網羅はとても難しいです。

 

 

他のパターン

 

 (3)のパターン、相手が先攻トリックでこちらが後攻イカサマをしたときに、相手がねむるを連打するという案がありました。大会中に遭遇して、ねむる採用に脱帽しました(なまけるだとPPが足りない)。相手がイカサマ3回耐え調整をしている場合はPPがなくなるまでに急所を引かなければ後攻側が負けます。後攻側の視点から見たとき、イカサマで急所を引いて勝てるのは2~22回目のイカサマであり、21回分。21回で1回も急所が出ない確率は41%くらいでした。

  

 

同速

 

 すばやさが同じ場合については複雑すぎて考察していません。

 大会中に一度すばやさが同じスカーフトリックヤドンと対戦することがありました。2ターン目からお互いイカサマ連打の展開になり、5ターン目に先制したお相手が勝ちました。

 

 

 

成績

 

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結果

9勝5敗 レート1570  11位

 

 予定があった関係で2時間の開催時間のうち後半だけの参加となりました。余裕を持って勝ち越してはいるので、2時間フルで参加できていればもう少しいいレートになったかもしれませんが、それでもトップ3には入る可能性は低かったと思います。高いレートの人と当たったときはスカーフトリック予想で1ターン目からイカサマを使うという行動に出たりと、後発参加の利点を活かした試合もあったので、ここまでの勝率が出せなかった可能性もあります。

 上位の方々は今大会トップ戦術のスカーフトリックかなしばりに対する対策を持っていて、すばらしかったです(Twitter #みずも杯やぁん 参照)。

 

 

雑記

 

 元の性格がまじめ系統ではなかったという妥協により、トリックでもらったきのみを食べたときに混乱してしまうという出来事が起こりました。対戦に影響はなかったので助かりました。

 

 ヤドンは特防より防御のほうが高いですが、参加者が物理と特殊の火力を想定して耐久面の努力値を振る場合に、イカサマと特攻特化シャドーボールを想定すると考えました。その想定で努力値を振られたヤドン相手なら、特攻無振りシャドーボールよりもイカサマのほうが与えるダメージが大きいと考え、攻撃技はイカサマを採用しました。

 しかし、イカサマと比べてシャドーボールには20%の特防ダウン効果があり、シャドーボールでも良かったのかもしれないと大会が終わってから思いました。シャドーボールの特防ダウンで負けた試合、シャドーボール連打で特防ダウンを引けば勝てた試合がありました。

 

 かなしばり以外のPPを増やしていました。イカサマは増やしていた意味があった試合がありました。

 

 ねむる採用を全く考えていなかったのは反省点です。こだわりスカーフを持って回復技を連打する状況でありねむるで回復が間に合うのなら、PPの観点でねむるの良さが目立ちます。もちろん、なまけるにも"急所1回が原因で負け"ということになりにくいという利点がありますが、考察に入ってこなかったことが悪かったです。

 

 

関連記事

  

 大会の様子を知りたいときにはルボランさんの記事のほうが分かりやすいと思います。事前のヤドンに関する記述や環境予想が載っています。

note.com

 

 過去にヤドン一族1on1が行われていました。この大会の存在を知っていたため、今回の大会の考察段階からチョッキ持ち怖いなと思っていました。それからヤドンがなげつけるを覚えないことを調べて安心していました。

kurobasana.hatenadiary.jp

 

 

おわりに

 

 ポケモン指定1on1も強制わるあがき戦術も好きなので、とても好みの大会でした。状況が絞られるほど考察のしがいがあります。

 こういうルールが好きなので、これからも面白そうな仲間大会を見つけ次第参加したいです。

 

 メタモン1on1をしたいです。

 

 やはり特殊ルールは書くことが多いので今回も7500字超えで長めになりました。お読みいただきありがとうございました。

 

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