バカデカ火力・よわよわ火力が見たいPart2
はじめに
ステータス最大値最小値第四弾。
前回はぼうぎょの最大値最小値について扱いました。
今回はとくこうの最大値と最小値を求めていきます。
2/13に公開した後、翌日さらなる最大値とその方法をコメントで教えていただきその日のうちに大幅改訂をしています。改定前についてはこの記事の最後に保存してあります。
実数値変更要員
こうげき最大値のとき(【ポケモン】実現可能なこうげきの最大値・最小値はいくつ? - テツポンドのブログ)と同じように、相手と自分のこうげきととくこうを両者の平均にする技「パワーシェア」を使います。
こうげき最大値のときにはツボツボが活躍しましたが、今回はパワートリック(こうげきとぼうぎょの実数値を交換)に対応する技(とくこうととくぼうの実数値を交換)がないので、使えません。
とくこう種族値最大は、メガシンカを含めるならメガミュウツーY(194)、含めないならデオキシスアタックフォルム(180)です。 レベル100特攻特化のとき、実数値はそれぞれメガミュウツーYは535、デオキシスAは504です。
どちらもパワーシェアを覚えないポケモンですが、どちらも第三世代で技「ものまね」を覚えさせることができるポケモンでもあります。この「ものまね」の効果を使って場に出ている間だけ一時的にパワーシェアを覚えます。
メガシンカありの場合。メガミュウツーYがパワーシェアを繰り返すことで、目的のポケモンのとくこうは534まで上がります。534まで上がると、535とパワーシェアしても小数点以下切り捨てにより534のままです。
メガシンカなしの場合。デオキシスがパワーシェアを繰り返すことで、目的のポケモンのとくこうは503まで上がります。
とくこう補正
上昇する補正は以下のものなどがあります。「げきりゅう」「すいほう」などの、特定の条件でのみ一時的に発動する特性は除きます。
ランク補正:最大4倍(6段階上昇)
特性: 1.5倍 「サンパワー」(ひざしがつよい状態)
「プラス」「マイナス」(味方にこれらの特性のポケモンがいるとき)など
持ち物:2倍 「でんきだま」(ピカチュウ専用)
1.5倍 「こだわりメガネ」
今回も専用道具に注目し、ピカチュウを採用します。
とくこう最大値
・メガミュウツーYがピカチュウにパワーシェア(ものまねで覚える)を繰り返して、実数値534にする。
・ピカチュウは「わるだくみ」3回ででとくこうランク6段階上昇。
・ピカチュウはでんきだまを持つ。
・プラスルの「なかまづくり」でピカチュウの特性を「プラス」にする。味方に特性「プラス」を持つポケモン(プラスル)がいるので、特性が発動。
これにより、とくこう実数値534で、ランク6段階上昇で4倍、特性プラスで1.5倍、でんきだまで2倍。
534 x 4 = 2136
2136 x 1.5 x 2 = 6408
とくこう最大値は6408(メガシンカあり)
こうげき最大値14712の半分以下になってしまいました。
メガシンカなしの場合は、実数値が503になるので、
503 x 4 = 2012
2012 x 1.5 x 2 = 6036
とくこう最大値は6036(メガシンカなし)
もし、一時的な能力上昇である特性「すいほう」を入れて考えるなら、とくこう最大値はさらに大きくなります。ピカチュウはみずタイプの攻撃技を使うことができ(なみのり)、特性がすいほうならそのみずタイプの攻撃をするときだけ特攻が2倍になります。
メガシンカありのときに8544、メガシンカなしのときに8048が最大値になります。
最大値の実現手順
ピカチュウの特攻実数値を上げるのに手間がかかります。
特攻最大シャンデラ(427)が特攻最大ピカチュウ(218)にパワーシェアを連発する場合、ピカチュウのとくこうは、322, 374, 400, 413と上がっていきます。まずは、このシャンデラからピカチュウへのパワーシェア4回でピカチュウのとくこうを413まであげます。
次に、ミュウツーをメガシンカさせた後、ミュウツーにものまねでパワーシェアを覚えさせてピカチュウにパワーシェアするのをくりかえします。実数値535のメガミュウツーYが実数値413のピカチュウにパワーシェアをくりかえすと、474, 504, 519, 527, 531, 533, 534と上がっていきます。7回で534まで上がります。
ピカチュウは「わるだくみ」を使用してとくこうを上げて、その後は「わるだくみ」「しっぽをふる」を使って暇をつぶします。
使用ポケモン
味方
プラスル(なかまづくり)
ピカチュウ(わるだくみ しっぽをふる)lv100 特攻特化(C218)
シャンデラ(パワーシェアPP12・暇潰し技)lv100 準速(S259) 特攻特化(C427)
敵
メガミュウツーY @ミュウツーナイトY(ものまね)lv100 最遅(S256) 特攻特化(C535)
プテラ(ほえる)
カバルドン(ほえる・暇潰し技)
行動手順
ピカチュウは常にわるだくみorしっぽをふる連打。
最初に出すポケモン シャンデラ ピカチュウ プテラ カバルドン
1~3ターン目
下記を3回くり返す。
シャンデラはピカチュウにパワーシェア。相手のプテラはシャンデラにほえる。シャンデラが手持ちに戻りプラスルが出てくる。相手のカバルドンはプラスルにほえる。プラスルが手持ちに戻りシャンデラが出てくる。
4ターン目
相手はプテラをミュウツーに交換する。シャンデラはピカチュウにパワーシェア。カバルドンは暇潰し技。
5~22ターン目(18ターン)
&&と&&の間の3ターン分の行動を1セットとして、これを6回くりかえす。5ターン目にミュウツーはメガミューツーYにメガシンカする。
&&
・シャンデラがカバルドンにパワーシェア。メガミュウツーYがシャンデラにものまねを使ってパワーシェアを習得する。カバルドンは暇潰し技。
・シャンデラは暇潰し技。メガミュウツーYはピカチュウにパワーシェア。カバルドンはメガミュウツーYにほえる。メガミュウツーYが手持ちに戻りプテラが出てくる。
・自分はプテラをメガミュウツーYに交換する。シャンデラとカバルドンは暇潰し技。
&&
23ターン目
シャンデラがカバルドンにパワーシェア。メガミュウツーYがシャンデラにものまねを使ってパワーシェアを習得する。カバルドンは暇潰し技。
24ターン目
シャンデラは暇潰し技。メガミュウツーYはピカチュウにパワーシェア。カバルドンはシャンデラにほえる。シャンデラが手持ちに戻りプラスルが出てくる。
25ターン目
・メガミュウツーYはカバルドンにパワーシェア(暇潰し)。カバルドンは暇潰し技。プラスルがピカチュウになかまづくり。最大値実現!
考察を深めればこれより短いターン数で実現できるのではないかと思います。
とくこう最小値
ツボツボはとくこう種族値10で、性格の下降補正がかかるとレベル1で実数値4。とくこうランク6段階下降で1/4。特性「よわき」をスキルスワップでツボツボに渡して、ツボツボのHPを半分以下にすると、とくこう1/2。
4 x (1/4) = 1
1 x (1/2) = 0.5 → 0 (五捨五超入)
他の全ての補正計算の後に1より小さくなった場合は1にする処理が入るようです。よって0から1になります。
(参考 : https://www.trainertower.com/dawoblefets-damage-dissertation/#attack-mods・ダメージ計算式 - ポケモン対戦考察まとめWiki|最新世代(ソード・シールド))
とくこう最小値は1
特攻実数値最低(4)のツボツボがこうげきランクが最低の6段階まで低下すると、それだけで特攻最低の1になります。
おわりに
公開翌日にコメントでものまねのアイデアとそれによる最大値の更新を教えていただきました。旧記事では、ミュウツーがパワーシェアを覚えないので、シャンデラがミュウツーとのパワーシェアで自身の特攻をあげてからピカチュウの特攻を上げるという作業を繰り返す、という方法を取っていました。ものまねを使うことにより、シャンデラを経由する必要がなくなるので実数値が1上がります(小数点切り捨てによる実数値1の損が2回から1回に減るため)。
記事が間違っていたことになるのですぐに修正しました。投稿告知ツイートより前に分かって良かったです。一方で、80ターンに及ぶ実現手順を消すのは惜しいので、この少し下に「没案」という項目で旧記事を置いておきます。
ちなみに、現在のソードシールド冠の雪原環境でのとくこう最大値を実現する場合、旧記事の方法が必要です。冠の雪原環境でとくこう種族値最高のデンジュモクはものまねを覚えません。よってシャンデラを経由する必要があります。種族値173で特攻特化の場合実数値489になるデンジュモクをもとにして、雪原環境での最大値は5844になります。「すいほう」ありなら7792になります。
お読みいただきありがとうございました。
他の最大最小シリーズもよろしくお願いします。
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没案
ここから先は「ものまね」を用いない場合の最大値とその実現方法について書かれています。
コメントでものまねを使用すれば最大値がもっと大きくなるとの指摘をいただいたので、記事の書き換えを行いました。それによって、以前の記述は消さなければなりませんでした。しかし、長い時間を繰り返して作り上げた80ターンの行動手順などの文章を消すのが惜しかったので、ここに文章を残すことにします。第三世代の教え技を禁止した場合の最大値の話だと思って見てもらえれば。
実数値変更要員
こうげき最大値のときと同じように、相手と自分のこうげきととくこうを両者の平均にする技「パワーシェア」を使います。
こうげき最大値のときにはツボツボが活躍しましたが、今回はパワートリック(こうげきとぼうぎょの実数値を交換)に対応する技(とくこうととくぼうの実数値を交換)がないので、使えません。
代わりにシャンデラを使います。レベル100で特攻特化だと427で、とくこうを相手と平均化する技「パワーシェア」を覚えます。幻のポケモンにまで目を向けると、フーパ(ときはなたれしすがた)はさらに高いとくこうで「パワーシェア」を覚えますが、今回は採用しません。
実数値付与要員
以前ツボツボでパワーシェアやガードシェアをしたときは、ツボツボ自身がポケモンの中で一番高い実数値を持っていたので、ツボツボがシェア技をうつだけで良かったです。
しかし、とくこうについてはパワーシェア要員よりもさらに高い実数値を持つポケモンがいます。シャンデラはそのポケモンとパワーシェアしてから、とくこうを上げたいポケモンにパワーシェアをする必要があります。
とくこう種族値最大は、メガシンカを含めるならメガミューツーY(194)、含めないならデオキシスアタックフォルム(180)です。 レベル100特攻特化のとき、実数値はそれぞれメガミューツーYは535、デオキシスAは504です。
メガシンカありの場合。シャンデラはメガミューツーYにパワーシェアをくり返すことで、とくこう534になります。その後、シャンデラは目的のポケモンにパワーシェアします。これをくり返すと、目的のポケモンのとくこうは533まで上がります。
メガシンカなしの場合。シャンデラはデオキシスにパワーシェアをくり返すことで、とくこう503になるので、目的のポケモンのとくこうは502まで上がります。
とくこう最大値
・メガミューツーYとのパワーシェアを繰り返したシャンデラがピカチュウにパワーシェアをする、というのを繰り返して、実数値533にする。
・ピカチュウは「わるだくみ」3回ででとくこうランク6段階上昇。
・ピカチュウはでんきだまを持つ
・プラスルの「なかまづくり」でピカチュウの特性を「プラス」にする。味方に特性「プラス」を持つポケモン(プラスル)がいるので、特性が発動。
これにより、とくこう実数値533で、ランク6段階上昇で4倍、特性プラスで1.5倍、でんきだまで2倍。
533 x 4 = 2132
2132 x 1.5 x 2 = 6396
とくこう最大値は6396(メガシンカあり)
こうげき最大値14712の半分以下になってしまいました。
メガシンカなしの場合は、実数値が502になるので、
502 x 4 = 2008
2008 x 1.5 x 2 = 6024
とくこう最大値は6024(メガシンカなし)
最大値の実現手順
パワーシェアを二重に使用するのでかなり手間がかかります。ほぼ全ての手順はピカチュウの特攻実数値を533にするために行われます。
特攻最大シャンデラ(427)が特攻最大ピカチュウ(218)にパワーシェアを連発する場合、
ピカチュウのとくこうは、322, 374, 400, 413と上がっていきます。まずは、このシャンデラからピカチュウへのパワーシェア4回でピカチュウのとくこうを413まであげます。
次に、ミューツーをメガシンカさせた後、ミューツーとのパワーシェアでシャンデラのとくこうを534まで上げてからピカチュウにパワーシェアするのをくりかえします。実数値534のシャンデラが実数値413のピカチュウにパワーシェアをくりかえすと、473, 503, 518, 526, 530, 532, 533と上がっていきます。7回で533まで上がります。
上記のシャンデラのとくこうを上げる動きについて。メガミューツーYとのパワーシェアでシャンデラのとくこう427を534まであげるためには、7回のパワーシェアが必要です。481, 508, 521, 528, 531, 533, 534と上がっていきます。
「パワーシェア」を多用するので、PPを回復するために、ヒメリのみ(PP10回復のきのみ)を技「リサイクル」で何回も再生して「なげつける」でPPを回復させます。
「ほえる」によって交換を行うことで、ステータスリセットのための交換をすばやく行えるようにしました。この技も多用するので、PPを回復させます。
他の技のPPが回復しないように、技は一つだけにしておきます。
ピカチュウは「わるだくみ」を使用してとくこうを上げて、その後は「わるだくみ」「しっぽをふる」を使って暇をつぶします。技のPPは多いので回復する必要はありません。
使用ポケモン
味方
プラスル(なかまづくり)
ピカチュウ(わるだくみPP36 しっぽをふるPP48)
シャンデラ (パワーシェア)技一つだけ
敵
メガミューツーY @ミューツーナイトY(攻撃技)
バリヤード@ヒメリのみ(リサイクルPP16、なげつける)
プテラ(ほえる)技一つだけ
カバルドン(ほえる)
行動手順
ピカチュウは常にわるだくみ連打。
1~3ターン目
最初に出すポケモン シャンデラ ピカチュウ プテラ カバルドン
下記を3回くり返す。
シャンデラはピカチュウにパワーシェア。相手のプテラはシャンデラにほえる。シャンデラが手持ちに戻りプラスルが出てくる。相手のカバルドンはプラスルにほえる。プラスルが手持ちに戻りシャンデラが出てくる。
4ターン目
相手はプテラをミューツーに交換。シャンデラはピカチュウにパワーシェア。相手のカバルドンはシャンデラにほえる。プラスルが出てくる。
5ターン目
自分はプラスルをシャンデラに交換。相手のミューツーはメガシンカしてカバルドンを攻撃して倒す。相手はプテラを出す。
6ターン目
自分はシャンデラをプラスルに交換。相手はメガミューツーYをバリヤードに交換。相手のプテラはプラスルにほえる。シャンデラが出てくる。
7~72ターン目 (66ターン)
#と#の間の11ターン分の行動を1セットとして、これを6回くりかえす。
#
・下記の1ターン分の行動を7回くりかえす。
相手のバリヤードをメガミューツーYに交換。味方のシャンデラはメガミューツーYにパワーシェア。相手のプテラは、メガミューツーYにほえる。相手のバリヤードが出てくる。
・シャンデラはピカチュウにパワーシェア。相手のバリヤードはシャンデラに「なげつける」。相手のプテラはシャンデラにほえる。プラスルが出てくる。
・プラスルをシャンデラに交換。相手のバリヤードはリサイクル。相手のプテラはシャンデラにほえる。プラスルが出てくる。
・プラスルはピカチュウになかまづくり。相手のバリヤードはプテラに「なげつける」。相手のプテラはプラスルにほえる。シャンデラが出てくる。
・シャンデラをプラスルに交換。相手のバリヤードはリサイクル。相手のプテラはプラスルにほえる。シャンデラが出てくる。#
73~79ターン目
上記の#と#の間の行動のうち、前半の7ターン分(くり返すところ)の行動を行う。
80ターン目
・シャンデラはピカチュウにパワーシェア。相手のプテラはシャンデラにほえる。シャンデラが手持ちに戻りプラスルが出てくる。最大値実現!
終盤はPPを回復する必要がないので、##の後半部分をカットすることができます。そうすると、もう少し短いターン数で実現できると思います。今回は長い手順なので多少無駄があってもループとしてまとめて分かりやすくしました。
他にも、シャンデラの代わりにフーパを用いたり、##の前半でのパワーシェアの回数を始めのうちは調整したりすると、もう少し効率が良くなると思います。
おわりに
メガシンカあり最大値が6396、メガシンカなし最小値が6024、最小値が1という結果になりました。
とくこうの最大値を実現するための手順が複雑でとても頭を使いました。パズルを解くような感覚で行動手順を組み、ターン数を2桁に抑えられることができて嬉しかったです。
10月の時点(冠の雪原解禁前)で内容はほぼ完成していたのですが、先に公開したい他の記事に優先的に取り組んでいたら4ヶ月後くらいの公開になりました。
ちなみに、現在のソードシールド冠の雪原環境だと、種族値173で特攻特化の場合実数値489になるデンジュモクがもとになるため、最大値は5844になります。