黒馬バドレックスのもう一つの強制わるあがき戦術をしてみたい
はじめに
1ヶ月半前に強制的に敵にわるあがきをさせることにより攻撃せずに敵を倒す「かなしばりアンコール黒馬バドレックス」の記事を書きました(これは2ヶ月半前に書いた「いちゃもんアンコール白馬バドレックス」の記事の続編)。
実は黒馬バドレックスには別のわるあがき強制方法があります。
それが今回扱う「こだわりスカーフトリックかなしばり黒馬バドレックス」です。今回は、「かなしばりアンコール黒馬バドレックス」のとき以上に実用性は二の次にします。
ステータスなど
バドレックス こくばじょうのすがた
エンペラーポケモン
タイプ:エスパー・ゴースト
種族値:100-85-80-165-100-150
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:0-0-252-0-4-252
性格:おくびょう(S↑ A↓)
実数値:175-81-132-185-121-222
持ち物:こだわりスカーフ
技:トリック かなしばり ねむる まもる
想定形式:シングルバトル
何かを意識して調整したわけではなく、物理技のわるあがきは必ず被弾するため物理耐久を高めました。このあたり、うまい人が調整すればもっと良い感じにできる気がします。
前提知識
技ねむるはHPと状態異常を全回復してねむり状態になります。眠って動けないターンは2ターン固定です。
技かなしばりは相手をかなしばり状態にします。かなしばり状態では直前に使用した技を使用できなくなります。かなしばりを使用したときに相手がそのターンに既に行動していたなら、使用したターンを含めて5ターン続きます。相手がそのターンにまだ行動していなかったなら、使用したターンを含めて4ターン続きます。
こだわりスカーフなどのこだわり系アイテムを持った状態で技を使うと、その技以外の技を使用できなくなります(ここではこれを「こだわっている状態」と呼びます)。交代するまで永続です。
かなしばり状態と技をこだわっている状態が重なった場合、次のターンからかなしばり状態が解除されるまでの間わるあがきを繰り返します。わるあがきの使用者は攻撃後に最大HPの1/4(小数点以下四捨五入)の反動ダメージを受けます。
かなしばりとこだわりスカーフの重ねがけなどによって相手に強制的にわるあがきを使用させる戦術を「強制わるあがき」と呼んでいます。他にもアンコールといちゃもんなどの組み合わせが存在します。
倒すための共通条件
相手の道具や変化技などが絡むとややこしくなるので、ここでは相手は道具を持たず通常攻撃技のみを使ってくるものとします。
今回のトリックかなしばりの方法で相手を倒すためには、以下の共通条件と後述する選択追加条件が必要です。
条件
・相手がダイマックス状態にならない
・相手は最後の1体である
・自分の行動が全て成功する
1つ目は、ダイマックス技はこだわり系アイテム・かなしばりの影響を受けずに出せること・ダイマックス技に対してかなしばりが失敗することが理由です。
2つ目は、交代されるとかなしばりの効果・技をこだわっている状態が消えることなどが理由です。
3つ目は、1回でも行動できないと今回の動きでは致命的であることが理由です。
ここから下の項目が、2種類のプランとそれぞれのプランが求める選択追加条件の説明になります。
追加条件のところには()で式が書かれていることがあります。これは、相手の1番有効な技で自分が受けるダメージをX、相手のわるあがきで自分が受けるダメージをWとして条件を式で表したものです。
プラン1 先攻タイプ
トリックした後もこちらのほうがすばやさが高い場合のプランです。
追加条件
・相手のすばやさ実数値が147以下である。
・相手の1番有効な技1回を耐える(X<175)
・相手のわるあがき3回を耐える(3W<175 つまりW<=58)
トリックした後も先制できる場合、トリック→かなしばり→ねむる→→→まもる→かなしばり→ねむるという動きをします。
例 VS 霊獣ランドロス
(いじっぱりAS・H4振り・攻撃は全て最高乱数)
タイプ一致威力100の技1回はタイプ不一致威力50の技3回分とほぼ同じであることがよく分かります。
この戦術にこだわらなければ、じしんを1回耐えて2回攻撃すれば勝てます。
すばやさが147のポケモンまではスカーフで1.5倍になってもまだバドレックスのほうがすばやさが高いです。148だと222になって同じすばやさになります。
ちなみに、準速カプ・テテフのすばやさ実数値が147・最速ギャラドスのすばやさ実数値が146です。例に登場した準速ランドロスのすばやさ実数値は143です。
プラン2 後攻タイプ
トリックした後に敵のほうがすばやさが高い場合のプランです。
追加条件
・相手の一番有効な技2回+わるあがき1回を耐える(2X+W<175)
・相手のわるあがき3回を耐える(3W<175)
・相手のHPが4n+1なら、相手の一番有効な技1回+わるあがき4回を耐える(X+4W<175)
トリックした後に先制できない場合、トリック→かなしばり→ねむる→→→かなしばり→かなしばり という動きをします。
要求される相手の攻撃の弱さはプラン1に比べてかなり上がります。
例 VS 原種サンダー
(控え目CS・A個体値31・攻撃は全て最高乱数)
6ターン目は暇つぶしのためにかなしばりを使います。相手が既にかなしばり状態であるため失敗します。ここでまもるを使ってしまうと相手のHPがわるあがきで減りません。
比較
かなしばりアンコール黒馬バドレックスと比較
相手の技を直接くらう必要がある点がデメリットです。急所や追加効果のリスクを負います。また、このことにより弱点タイプには弱く、普通のバドレックスにはない強みをもてません。かなしばりアンコールなら悪タイプにも勝つ可能性がありました。
メリットで一番大きいのは、「相手が自由に技を選べる状態で同じ技を続けて選択する」というのが必要になる場面が存在しないことです。相手の行動選択依存の要素が消えました。
相手のこだわる技によっては、楽に勝てる可能性があることもメリットです。
備考
わるあがきで相打ちになった場合、わるあがきを使った側の勝ちになります。フレアドライブなどと同じ仕様です。
おわりに
バドレックスが登場する4種類の強制わるあがき戦術について記事を書き終えました。達成感があります。
先週開かれたわるあがきがテーマの仲間大会「闘争杯」(#闘争杯 - Twitter Search)の様子をTwitterで見ていましたが楽しそうでした。始まる前はこだわりハチマキを持ったはりきりゲップジヘッドや、チョッキはりきりトゲキッスがおもしろそうだと考えていました。それらは確認できませんでしたし、いてもそこまで強くなさそうだと思いました。
約3500字でした。
読んでくださりありがとうございました。
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