メタモン1on1の結果・データ・振り返りなどをまとめたい
はじめに
2021年9月12日(日)に行われたメタモン1on1について、主催者として総括記事を書きます。
メタモン1on1について、詳細はこちらの告知記事をご覧ください。
簡単に書くとダイマックス禁止のメタモン一匹どうしの勝負です。
大会の環境である"ゴツメ・尻尾・チョッキの三竦み"については、こちらの考察記事をご覧ください。記事後半で紹介している他の方の記事にも書かれているので、そちらからでも。
ちなみに、幻禁止のへんしん1on1でもあります。へんしんを覚えるのは、ミュウとメタモンとスケッチしたドーブルのみ。ミュウは幻のポケモンで、ドーブルは剣盾にいません。
H:HP A:攻撃 B防御 S:素早さ
三竦み(さんすくみ)
大会データ
まずは大会のデータを見てみます。
基本データ
エントリー数 31人
実際の参加人数 30人
30人ものご参加ありがとうございました。
順位と使用メタモン
入賞者は
1位 ぴくすさん
2位 すずさん
3位 ゆあわさん
となりました。
使用メタモン調べまとめ
ツイートや主催の対戦記録から情報を集めて順位のトレーナーネームと照らし合わせました。
ゴツメとチョッキは努力値HB振りです。
1位 1682 21-4 HP155ゴツメ
2位 1615 17-8 対チョッキ重視のチョッキ
3位 1609 S妥協ゴツメ
4位 1587 16-9 HP153ゴツメ
5位 1572 16-9 チョッキ(6位のチョッキに近い型・B個体値は違い28)
6位 1537 7-5 対尻尾の勝ちを保ちつつチョッキを意識したチョッキ
7位 1529 ゴツメ
8位 1526
9位 1525 尻尾
10位 1517
11位 1511 ゴツメ(間違いにより特性かわりもの)
12位 1508 チョッキ
13位 1503 10-12 BS個体値0のA特化B最低チョッキ(さみしがり)
14位 1498 13-12 BS個体値0のA特化最遅チョッキ(ゆうかん)
15位 1487 尻尾(最遅色証という激レア)
16位 1487 尻尾?
17位 1482 実数値h153-b63?(8/23のツイートより)のS無振りチョッキ
18位 1476
19位 1476 11-14 尻尾
20位 1471
21位 1468
22位 1460 尻尾? NNが5VS0
23位 1457
24位 1457
25位 1451 尻尾
26位 1447
27位 1444 A最低の最遅ゴツメ
28位 1441
29位 1438
30位 1328
ざっくり結果をまとめるとこんな感じでした。
運がとてもいいゴツメ
>チョッキ意識のチョッキ
≒マッチ運がいいS妥協ゴツメ
>運が普通のゴツメ
>運がいいほうの尻尾
>かわりものゴツメ
>遅くて脆いチョッキ
>運が普通の尻尾
>運が悪いゴツメ
今回の大会は、チョッキメタモン使用者が多い環境となりました。そのため、チョッキに有利なゴツメは順位を上げ、チョッキに勝てるような調整のチョッキも上位に行きました。尻尾は上位のゴツメには有利であるものの、数が多いチョッキにたくさん負けるため上位へ行けませんでした。
各チョッキメタモンを実数値で表記
2位 1615 17-8 149-108-66-x-x-76
5位 1572 16-9 149-110-67-x-x-75
6位 1537 7-5 149-110-65-x-x-75
12位 1508 ??-?? 上記に近い型 S75以下
13位 1503 10-12 153-110-47-x-x-53
14位 1498 13-12 153-110-53-x-x-47
17位 1482 ??-?? 153-110-63-x-x-68(推測)
順位不明 さみしがりB最低HA 153(or155)-110-47-x-x-68~71
性格・持ち物・特性の割合
対戦回数で決まるのか、使った人の数(=個体数)で決まるのかが不明です。今までの経験からすると、項目ごとにどちらで決まっているかが違います。
性格
その性格で採用される代表的な型を右に書いています。
のんき 43.1% ゴツメ+尻尾
さみしがり 23.3% B最低チョッキ
いじっぱり/やんちゃ 15.5% 防御無補正チョッキ
ゆうかん 14.1% 最遅チョッキ
その他 3.9%
いじっぱりとやんちゃは、今回全く関係しないステータスを下げて攻撃を上げているので、今回の大会では同じ性格と見なせます。やんちゃは特防下降攻撃上昇です。
さみしがり+いじっぱり+やんちゃ+ゆうかんは、合計で52.9%です。
のんき+B上昇ののうてんき+S下降のれいせいは、合計で46.6%です。
道具
チョッキ 49.4%
ゴツメ 23.5%
尻尾系 18.2%
その他 8.9%
ゴツメ+尻尾系+メタルパウダーが43.3%になり、性格のんきの個体割合に近いです。ヒメリも加えると49.2%です。
チョッキ+ハチマキは50.8%になり、性格さみしがり/いじっぱり/やんちゃ/ゆうかんの合計52.9%に近いです。
特性
一人だけ間違えてかわりものメタモンで登録してしまった方がいて、対戦数を半分以上残した状態で撤退したそうです。
もし個体数ベースの集計なら1/30で3.3%になるはずなので、2%になっているということは特性は対戦回数ベースの集計のようです。
その他
相手を倒した技の割合
ここがわるあがき100%になる仲間大会、今まで聞いたことがありません。
採用された技の割合
ここが1つだけになる仲間大会は、そこそこあります。ポケモン固定のゆびをふる大会・一撃必殺大会だとそうなります。
バグメタモンがいなくて良かったです。
主催者として
開催日
告知段階では一つも仲間大会が設定されていない日を選びました。
実は、告知前日までは1日早い9/11土曜日の予定でした。そこも仲間大会が一つもありませんでした。当日の朝起きてすぐにカラマネロ1on1が9/11に開かれると知り、急いで告知画像や告知記事を書き変えました。カラマネロ1on1は、主催の方が告知前日のキリキザン1on1に触発されて翌朝6時に大会告知を行うという突発的なものでした。さすがに同族1on1被りは参加者確保に悪影響なので避けたのですが、正解だったと思います。
告知したのは8月21日なんですが、その8/21 0:00の段階で9/11,12の土日に一つも仲間大会が設定されていないのはとても不気味でした。なぜそうなっていたのでしょう。公式大会の日程が9/10~12と発表されたのはこれより後です。
最終的に、公式大会レジェンドオブラウンドとは重なったものの、9/12の仲間大会の数は多くなかったです。
週末は1日に平均10程度の大会が開かれていますが、9/12は6つだけでした。しかもうち3つがルール縛りなしなので、競合は他に2つのみでした。エレザードorサーナイト選出ルールの大会と第四世代以前のポケモン道具のみ使用可能の大会です。9/18(土)は17、9/19(日)は19の仲間大会が開かれていることを考えるととても恵まれた日程でした。
むしろ公式大会と重なったことで新たな仲間大会がこの日に設定されるのを抑制できていたのではないかとも思います。仲間大会は1つのアカウントからだと1晩に1つしか参加できない一方、公式大会は仲間大会と重なっても大丈夫のはずなので、公式大会との重なりは致命的ではないです。
30人もの方に参加していただけて嬉しいです。
10/31追記 参考になりそうな資料
9月の仲間大会の開催状況もまとめてみました。内容に代わり映えがなくて申し訳ないです。
— ポケモン剣盾仲間大会まとめ (@fri_comp_info) 2021年10月1日
先月はレジェンドオブラウンド練習会が多かったのでルール縛りなしが多かったように思います。
8月との比較も出そうかと思いましたが大変だったのでこちらから!https://t.co/HlRHH0TGLW pic.twitter.com/lHUJz5HAly
大会形式
当初は、しんそくシングルバトルルールで開催予定でした。ダイマックスが使用禁止で同じポケモン複数採用禁止というルールなので、メタモン以外のポケモンを登録するくらいしないと違反が起きません。技選択が10秒ですが、今回対戦中は考えることがないので問題ありません。
しかし、どうやらそのルールが使われた時期から1年ぐらいが経過するとルール一覧から消えるらしいのです。初期のランクバトルのルールも消えています。8月上旬にしんそくシングルバトルルールの仲間大会が開かれているので、そこまでは残っていてつい最近消えていたようです。
仕方ないので、ノーマルルールで開催しました。ダイマックス禁止とメタモン1匹のルールは全ての参加者が守ってくださったようなので、良かったです。
ちなみに、しんそくシングルバトルルールには、ソードシールドで使用可能な全てのポケモンが参加可能と書いておきながら、この公式大会が開催された当時にソードシールドにいたポケモンしか使用できずダウンロードコンテンツ追加組は参加できないというトラップがあります。しんそくシングルルールで開催したら追加組が参加できなかった……と当日開始時刻を過ぎて発覚する仲間大会を見たことがあります。しかし、メタモンは最初からソードシールドにいるポケモンなので参加可能です。
告知
メインのTwitterアカウントでのツイート数を控えめにしたままうまく告知ができたと思っています。メインでは、告知、告知記事修正報告、ID発行、前日、直前の5回だけでした。
代わりに告知定期投稿など用のアカウントを作り、毎日「#仲間大会」や「仲間大会」で検索する人に見つけてもらうためのツイートをしました。毎日一つ道具を紹介したり少しずつ文章を変えたりして自分でも楽しめました。
ルールと外向け宣伝と日程によってはFF向け告知が少なくても30人集まるという事実は良い発見でした。インパクトが強いルールの場合は参考になる事例だと思います。
今回、副題を除いた大会名とハッシュタグを両方「メタモン1on1」にしました。
内輪向けではない大会においては、しゃれた名前・主催者の個性を押し出した名前をつけるよりも、一目でどういう大会なのか理解できることのほうがずっと重要だと思っています。仲間大会まとめアカウントさんの大会一覧に大会がたくさんある中で、ルールを読まないとどういう大会なのか分からないようでは埋もれやすいです。特殊ルール大会ではFF外からの参加者を集めやすいため、外向けの分かりやすさは大切だと思っています。
「わんおんわん」と入力すると「1on1」に変換できるので、ハッシュタグの打ちにくさはないと思っていたのですが、皆さんはどうだったでしょうか。
<その他 箇条書き>
・告知ツイートの画像は、かっこいいデザインではないですが必要な分をきれいに並べることはできたと思っているので気に入っています。背景はメタモン島で撮影しました。重要ルールの赤字表記は大切です。
・ID発行時は、元々の告知ツイートの下にリプでぶら下げるのが良いと思っています。元のツイートを引用リツイートするだけの方もいますが、それだと元ツイートからIDを見つけにくいです。また、RTしていただく際のツイートを一元化させるという利点もあります。
・大会の前の週にレベル1デスバーンの記事(【ポケモン剣盾】レベル1デスバーン実現方法 / デスバーンへの進化条件についての検証 )を拡散してもらえたため、固定ツイートが目に触れやすかったのも良かったです。
対戦マッチング
今までに仲間大会に参加した経験から後半の時間は対戦相手が見つかりにくくなることが分かっていました。主催者としてこれを少しでも防ぐために、21時台は10分おきというゆっくりペースで潜りました。22:00からは5分おきに潜りました。22時半頃に初めて「対戦相手が見つかりません」になり、そこからも常に潜り続けましたがそれ以降一度も対戦できませんでした。2,30回「対戦相手が見つかりません」の表示を出した気がします。
結果的に自分自身の試合数は少なくなってしまいましたが、判断としては間違っていなかったと思っています。潜っていた人はいたらしいんですが、マッチングしませんでした。マッチングの謎。
環境
改めて、三竦みが綺麗すぎて惚れ惚れします。
三竦みの各関係の均等具合に関してはうたう1on1以上です。うたう1on1では三竦みの一つであるゴツメのハチマキへの強さが他と比べてそこまででもなかった関係で、三竦みに歪みがありました。
メタモンで1on1をしたらこういう三竦みになるというのはメタモン1on1を聞いて数秒では分からないと思います。ちゃんと調べたり考えたりした人がたどり着く美しい三竦み、良いです。本当に、作られたかのような出来です。
三竦みのどれかの道具を持ったメタモンが9割を超えたことが意外でした。告知ツイートをした直後の反応ではヒメリだったり鉢巻だったりパワーアンクルだったりと三竦み外の道具に言及している人が多かったので。告知定期投稿用Twitterアカウントの宣伝ついでの道具紹介が良かったのか、そのアカウントで考察ツイートを片っ端からいいね欄に揃えたのが良かったのか、皆さんの本気の考察が良かったのか。
ただし、1位と3位の方はチョッキの存在などの三竦み構造を知らないままゴツメを持たせて参加されたそうなので、三竦み構造を理解して大会に臨んだ人の割合はこれより低いようです。1位の方の「初戦が尻尾でもう無理だと思ってたら、次の試合でなぜか相手が初手わるあがきし始めて不思議に思ってた」、3位の方の「初戦から5連続チョッキで連勝、何が起きているのか分からなかった」という話が面白いです。
持ち物割合についてですが、チョッキが多数派でした。
「ミラーを意識して調整ができるチョッキが多くなるのは当たり前だった。メタモン1on1に参加するような人たちはそういう調整をしたい人たちだ。」という感じのツイートを見てとても共感しました。
後述のキギさんの記事にてチョッキが多くなるという予想とその理由が書かれていて、かなり分かりやすかったです。
1位のぴくすさんは最高レート1708を記録したそうです。
実は大会開始前は、三竦みの関係になっていることでほぼ勝てない相手が存在するため、レート1600が出るかどうかすら怪しいと思っていました。レート1700到達者がいることを知ったときは驚きました。ご本人もツイートの中で「じゃんけん強すぎか。」と呟いていました。
ぴくすさんは最終戦前にレート1708で、最後負けて1682になったそうです。ここまでレートが高いと1回負けたときの下がり具合がすごいですね。
感謝
各種大会運営に関して、初めてにしてはうまくやれた方なのではないかと思っています。他の方が書いてくださっている仲間大会運営に関する記事が参考になりました。また、単純に仲間大会の運営の様子それ自体も参考になりました。ありがとうございました。
また、大会のツイートを拡散してくださった方々、大会を紹介してくださった方々、参加してくださった方々、ありがとうございました。
記事が長いので、再び目次
参加者として
下記記事の個体を使用しました。型バレのデメリットがないため大会開始直後に公開という普通じゃあり得ないことをしました。
実数値149-110-65-x-x-75のチョッキ型です。
対戦履歴
21:00頃 尻尾? 勝ち 1勝0敗
21:11頃 チョッキ 負け 1勝1敗 レート1501 11位
21:21頃 チョッキ 勝ち 2勝1敗 レート1519 7位
21:30頃 ゴツメ 勝ち 2勝2敗 レート1504 12位
21:40頃 尻尾 勝ち 3勝2敗 レート1518 9位
21:50頃 チョッキ 負け 3勝3敗 レート1505 12位
22:00頃 尻尾 勝ち 4勝3敗 レート1518 8位
22:05頃 チョッキ 勝ち 5勝3敗 レート1533 6位
22:10頃 ゴツメ 負け 5勝4敗 レート1514
22:13頃 ゴツメ 負け 5勝5敗 レート1506 12位
22:20頃 尻尾 勝ち 6勝5敗 レート1523 8位
22:24頃 尻尾? 勝ち 7勝5敗 レート1537 6位
22:27頃 初めての「対戦相手が見つかりません」
以降 90分間「対戦相手が見つかりません」
尻尾 5勝0敗
ゴツメ 0勝3敗
チョッキ 2勝2敗
結果
7勝5敗 レート1537 6位
少ないはずの尻尾によく当たったことで、勝ち越しました。
他の方も記事などで言及していましたが、チョッキだけ他より試合が早く進むので後半になるとチョッキと当たりにくくなります。この対戦履歴を見ても実際そのようになっていました。
チョッキミラー
4回やって2回勝ちでした。
1回目は、3ターン連続で先制されて3ターン目に負けました。でも対戦相手の方のその後のツイートを見るかぎりでは同速だったようです。2ターン目終了時のこちらの残りHPは6、相手も残り0.5割でした。
2回目は、3ターン連続で先制して3ターン目に勝ちました。2ターン目終了時のこちらの残りHPは5でした。
3回目は、Sが1だけ高い相手でした。3ターン目に負けました。2ターン目終了時のこちらの残りHPは5、相手も残り0.5割でした。
4回目は、S個体値0のB最低チョッキでした。1ターン目終了時点で相手の残りHPは5割を切りました。2ターン目後攻の相手の攻撃をHPを2残して耐え、相手が反動で倒れて勝ちました。
最上位チョッキとの対決
負けた試合はどちらも3ターン目に先制されてとどめを刺された形です。うち1試合は同じ個体との戦いだったみたいなのであまり振り返らず、Sを1だけ上回られていた試合について詳しく見ていきます。
対戦相手は最終2位・チョッキ最上位だったりん(TNすず)さんでした。以下がすずさんの考察記事になります。
比較のためにこちらの考察記事も再掲
【ポケモン】仲間大会メタモン1on1 参加者としての考察 - テツポンドのブログ
<違い① 考察順序>
考える順番が違っていて面白かったです。自分では考えなかった考察順序ですが、読んで見ると理にかなっていて納得しました。
こちらは、対尻尾の勝率をほぼ100%に保つようにAとBを決定した後、対チョッキの勝率を上げるようにHとSを決定していました。また、相手も同じように対尻尾の勝率をほぼ100%に保った調整をしている前提で考えていました。
一方りんさんは、対チョッキの2ターン目終了時の生存確率をほぼ100%に保つようにHとBの候補を挙げた後、尻尾もある程度の勝率を維持するようにHBの候補を絞り、尻尾相手の勝率を考えながらHABを決定しました。また、相手も同じように対チョッキ2ターン目生存確率をほぼ100%に保った調整をしている前提で考えていました。
<違い② A努力値>
結果的に勝敗を分けたのはA努力値8をSに回すかどうかでした。回したりんさんは回さなかったこちらに比べてS実数値が1高くなり、先制しました。
なぜりんさんはA110から108に削ったのか。大元の理由は、"持っているメタモンのB個体値の関係で本来使う予定だったB実数値67ではなくB実数値66を使うことにしたから"だそうです。
B実数値を1下げるという、対尻尾を考えると意味がないため対チョッキで不利になりそうな変更の結果、A108でもA110でも尻尾を倒す確率が変わらなくなり、AからSに努力値を8移すことができ結果的に対チョッキで有利になったとのこと。
また、A110チョッキが相手なら対尻尾の計算からも分かるように被ダメージの乱数が変わらないのでB67に比べて不利にはなりません。A108相手の場合(急所考慮せず)も、B67なら2ターン目終了時生存確率100%、B66なら98%とそこまで大きな差はありません。
もしB67を採用していたなら、A108では1ターン目が最低乱数なら尻尾を倒せる確率が55%、A110なら88%とかなり差が開くので、A110になっていたことでしょう。
個体の巡り合わせが思わぬ幸運をりんさんに運んだということですね。
<A108にたどり着けるか>
こちらもA108なら同速勝負になっていたのですが、これにたどり着くのはなかなか難しかったと思っています。
まず、A110が11の倍数なので、努力値を8下げると実数値が2下がります。努力値を8下げても普通は1しか実数値が下がらないので、かなり損をしている気分になります。
また、相手も自分も運が悪ければ反動2回被弾2回を耐えないという想定でいたため、2ターン目に相手を倒す可能性を下げないという意味でも攻撃を低くするということは考えていませんでした。1ならまだしも努力値8のために2下げるということは思いつきにくいです。
さらに、110と108ではB65,67,110に対して与えるダメージが違いました。110からB65への攻撃と108からB65への攻撃では後者のほうがダメージがほぼ1少なくなります。
B64と66へはA110,108から同じダメージです。
B64かB66を採用した場合は対尻尾の計算をしている最中にA108でもA110でも乱数が変わらないことに気がつくかもしれません。しかし、今回の考察は対尻尾から始めていて、B64,66はそれぞれB65,67の劣化だとその時点で切ってしまっていました。
乱数が同じなら防御が高いほうがいい、ちょうど11nだから下げるのは無し、というのが思い込みだったとは……
このようなルールでは特にだと思いますが、性格補正関連の合計実数値効率にはあまり囚われないようにしたいです。
<りんさんメタモンと戦うときの勝率>
勝率が気になったので計算してみます。
すばやさで負けているこちらが勝つためには2ターン目後攻の攻撃で倒すしかありません。急所を考慮しない場合、わるあがきの反動2回とA110わるあがき2回でH149-B66を倒す確率は2%です。
相手からの急所被弾はほぼ関係ありません。1回急所被弾をした場合、2ターン目後攻のわるあがきの後に反動で倒れますが、そのわるあがきで相手を倒せていなければどのみち負けなので結果に影響はありません。2連急所の場合は3.12%の確率で2ターン目の後攻わるあがきの前に倒されてしまいますが、2連急所(1/24の2乗)かつ3.12%の確率は0.0054%なので無視します。
一方、こちらは2回の攻撃のうち1回を急所に当てれば倒せます。急所時の最低乱数48+通常の最低乱数32+反動2回74で154となり149以上になります。2回の攻撃のうち少なくとも1回急所にあたる確率は、8.16%です(1-(23/24)^2)。
相手視点では、急所なしで倒れない98%の乱数を引いて、かつ1回も急所に当たらない確率91.84%を引く必要があるので、勝率は90%。よって、こちらの勝率は10%です。急所を考慮すると8%も勝率が上がるのは面白い発見でした。
対尻尾勝率計算
尻尾と戦うときに相手を5回のわるあがきで倒せる確率を計算しました。
最初のダメージ→そのダメージになる確率→その場合に倒せる確率→最初のダメージがこれになりかつ倒せる確率 の順番に数字を並べています。
a110 b65(主催使用メタモン)
20 3/16 98.72% 18.51%
21 4/16 99.54% 24.885%
22 4/16 99.87% 24.993%
23 4/16 100.00% 25.000%
24 1/16 100.00% 6.250%
合わせて、約99.64%
急所を入れると約99.7%
a108 b66(りんさん使用メタモン)
19 2/16 81.08% 10.135%
20 5/16 87.89% 27.466%
21 4/16 92.9% 23.225%
22 4/16 96.23% 24.058%
23 1/16 98.26% 6.1413%
合わせて、約91.03%
急所を入れると約92.7%
尻尾に負ける確率は、テツポンドメタモンは0.3%、りんさんメタモンは7.3%。その代わり、両者が戦うと前述の計算のとおりりんさんメタモンが9割勝ちます。
その他
対尻尾の勝率を落としてでも対チョッキで勝ちにいくという戦い方は極めて有効な戦略でした。その傾向が強まったチョッキは三竦みの外側の第四勢力とも言えるかもしれません。ネオチョッキ。
一人の参加者として、前からずっとやりたかったルールの大会に参加することができ、とても楽しかったことをここに記します。
他の方の記事紹介
先ほども言及した2位のりん(TNすず)さんの記事です。ringotaro.hatenablog.jp
4位のキギさんの記事です。ゴツメ使用者の唯一の記事です。
ゴツメ/2 + 尻尾 < チョッキの環境予想が的中していました。根拠がしっかりしたチョッキ環境予測がすばらしかったです。
大会告知前にうたう1on1 Discordサーバーにて本ルールが成立することの確認をしていただきました。ありがとうございました。
mofuさんの記事です。名前の簡易表記失礼します。
チョッキ型は対戦が速く進むことを活かした対戦相手の型コントロール戦術が興味深かったです。それから待ち時間に過去記事を読んでいただけたようで嬉しいです。
いろいろと共通点がある「うたう1on1」の優勝者のガラナさんの記事です。
B0S0厳選すばらしいです。
大会告知前にうたう1on1 Discordサーバーにて本ルールが成立することの確認をしていただきました。ありがとうございました。
また、ガラナさんには大会の対戦の様子を把握するための事前のお試し試合にも協力していただきました。余談ですが、そのとき2試合した中で、こちらゴツメ相手チョッキで2連急所が発生しHP1でギリギリ勝つという試合がありました。HPを153に調整していたらゴツメ側が負けていました。面白かったです。
(10/26 追加)
1位のピクスさんの記事です。ツイートされていなかったので気がつくのが遅れました。
面白い感じで書かれています。なんとなく育成した型で優勝するのがすごいです。
記事ではないですが、型紹介ツイートをいくつか
3位景品のDL変身対策特殊ヌケニンをゲットしたゆあわさん
昨夜テツポンドさん主催の #メタモン1on1 に参加しました!
— ゆあわ (@yuawa8810game) 2021年9月13日
まさかの3位入賞!
直前に参加を決めた為、厳選時間無く、手持ちの1番遅いメタモンを呑気HBゴツメに…
考察記事は対戦中に見ました笑
勝因は
①取り敢えず使ったゴツメが刺さる
②チョッキ型に7割マッチング
というビギナーズラックでした! https://t.co/fjTbGz2aQD pic.twitter.com/Sn86OmXq1i
今回使用したメタモンです。#メタモン1on1 pic.twitter.com/AyFGmFCtO7
— ゆあわ (@yuawa8810game) 2021年9月13日
チョッキ内2位のけいさん
5位でした
— けい(Kei_SiLiC) (@Kei_SLC496) 2021年9月12日
考察内容ほぼ同じなんで貼ります
違うのはB個体値28の個体を採用した点くらいかな
あと、尻尾ミラー、ゴツメミラーは試合時間がかかると踏んで、できる限りチョッキとマッチングするためにボタン連打&降参で試合を高速で回してました(ゴツメの人ごめんなさい)#メタモン1on1 https://t.co/naQ85GtO62
尻尾系の最高順位?のMitsuさん
昨日の結果です。そんなに対戦できてないとはいえ思ってたよりはいい順位。1位のメタモンどんな感じだったんだろう?いろいろ考えるうちに無敵の型は無いんだと気づく。
— Mitsu (@pkssmnbdfm3150) 2021年9月13日
ちなみにニックネームは、「あのころがんばったんだけどなぜ!」(リボン込みです)
#メタモン1on1 pic.twitter.com/5evHKoIE8B
かわりもので参加してしまったオトモさん
#メタモン1on1
— オトモ (@otomootomo_poke) 2021年9月12日
半分以上試合数残してますが撤退します
HBのゴツメ型で参加してましたが特性を失念してました😇
ほとんどの型には100%負けましたが、チョッキ型だけには勝利できたので勝率は5割に戻せました💦
当たった方、対戦ありがとうございました! pic.twitter.com/pv9yd0rQ7z
キリキザン1on1主催だったダイチさん
のんきHB最遅しっぽメタモンで参加させいただきました
— ダイチ@かわらずのいし (@groundda1) 2021年9月12日
11勝14敗で終了
多分ミラーは3-2で勝ち越し
チョッキの方が多かったのが辛かったですね
技の仕様から見た目より奥が深くて楽しかったです
主催のテツポンドさん、対戦していただいた方、ありがとうございました!#メタモン1on1 pic.twitter.com/HyLiSZpsKL
関連ツイートまとめ
Togetterを用いて、大会に関連するツイートをまとめました。
重点的に紹介したいメタモン
本大会参加者のルボランさんが、B0S0メタモンの厳選中に色違い+野生証持ち+最遅のメタモンをゲットしたそうです。
#メタモン1on1 25戦消化したので撤退します!
— ルボラン (@1qtjl4S6xvR0ju5) 2021年9月12日
色証マウントを取ってましたw
個体値(最遅)を見て、「これは尻尾型をやれというお告げでは…?」と思い、やろうとしていたチョッキ型を取り下げて尻尾型を持って行きました。なお勝率()
対戦ありがとうございました! pic.twitter.com/BsC4v14xvF
とんでもなくレアです。色証だけでもレアなのに。
これはなるべく多くの人の目に触れるべきだと思います。
「ひとになれてる」の証がお守り込みで5.88%、色違いが捕獲数+倒した数 100~199のときお守り込みで0.0742%、最遅が1/32で3.13%なので、全部合わせて0.00014%でしょうか。72万に1つの確率です。
おわりに
約12900字。いろいろな視点から振り返りをしたので長くなりました。本ブログの歴代記事でトップの字数かもしれません。
お読みいただきありがとうございました。また、改めて、大会に関わってくださった皆様、ありがとうございました。
初めてのポケモン仲間大会、これにて本当に終了です。
良い思い出になりました。願いが叶って幸せです。
少なくともあと1つはやっておきたい仲間大会があります。今回よりもプールは広いですが、また尖ったルールです。ルールを利用したジャッジキル戦法があればそれは禁止にしたいのでそれがないか探していますが今のところは見つかっておらず、いまだにちょっと不安です。
開いたときには、参加してくださると嬉しいです。
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