自分自身の攻撃で弱点保険を発動したい
はじめに
ポケットモンスタースカーレット・バイオレットの対戦関係の記事です。
小ネタギミックを紹介します。
あるポケモンが、そのポケモン自身の攻撃で、そのポケモンが持つ弱点保険を発動させる という普通ありえない動きをできるケースがあります。それを実戦投入してみました。
弱点保険の発動方法
弱点保険は、普通、相手からの攻撃または味方からの攻撃によって発動します。
シングルは受動的な使い方しかできず(※そうでんを電気弱点のポケモンが使う動きはかなり実現しにくいのでないものとします)、ダブルでは、味方からの弱い攻撃で能動的に発動する使い方が主です。
相手または味方というのは当たり前のように見えると思います。そのポケモンを攻撃できるのは、相手または味方だけなのですから。
しかし、例外があります。自分の技で自分を攻撃し、弱点保険を発動させる動きを実現することができるのです。
その方法とは……
ドラゴンアロー+サイドチェンジ
その方法とは、味方に対するドラゴンアロー+サイドチェンジです。
仕様が極めて複雑であることに定評のあるドラゴンアローについて、ポケモンwikiには仕様検証の結果が詳細にまとめられています。
その中に、こんな記述があります。
- 対象に味方を選択したときは、攻撃が無効化されるときでも他のポケモンに対象が移り変わることは無い。
つまり、
味方を対象にドラゴンアローを使おうとしたターンに、もう片方の味方がサイドチェンジを使った場合、ドラゴンアロー1回分が自分に対してとんできて、そのあとドラゴンアロー1回分が味方に対してとんでいきます。
自分自身をドラゴンアローで攻撃しています。
都合がいいことに、ドラゴンアローを専用技にもつドラパルトはドラゴン弱点であるため、ドラゴンアローを受けたときにテラスタルなしで弱点保険を発動させることができます。
ここから実践編
動かし方
ギミックをやるだけなら、ドラパルトとサイドチェンジ使い(2発目がドラパルトにとんでこないようフェアリータイプ以外が望ましい)を並べるだけでいいのですが、少しでも実用に近づくように、考えました。
ドラパルトが自分自身の威力50の抜群技を受けてしまうため、ダメージ軽減サポートと回復サポートを組み込みました。
・ガオガエンのいかく・すてゼリフ・リフレクターで防御を固めます。
・リフレクターで、ドラゴンアローのダメージも減らせます。ダブルバトルなので、2/3になります。
・ねがいごとの回復は位置と紐づいているため、サイドチェンジで場所を変えることで隣のポケモンを回復させることができます。
初手
左側 ガオガエン(威嚇)
右側 リキキリン
1ターン目
右側のリキキリン リフレクター
2ターン目
左側にドラパルト登場
右側のリキキリン ねがいごと
3ターン目
右側のリキキリン サイドチェンジ
配置:左側リキキリン・右側ドラパルト
右側のドラパルト ドラゴンアロー(リキキリン方向)
アロー1発目がドラパルトにヒット 弱点保険発動!
アロー2発目がリキキリンにヒット
ターン終了時にねがいごとの効果で右側のドラパルトが回復
4ターン目~
弱点保険ドラパルトで相手に対して攻撃
動画
@no_TL
— テツポンド (@tetspond) 2025年1月5日
ドラゴンアローで自分自身のじゃくてんほけんを起動するドラパルト pic.twitter.com/O86ibw4xMN
強さ
強くはないです。
・3ターン目、相手に何も干渉していないため、無防備です。ドラゴンアローのダメージと合わせてドラパルトを倒される危険があります。
・弱点保険発動ドラゴンアローの火力が低いです。弱点保険が発動した状態でドラゴンアローを使っても、ランク補正なし威力100の技2回を使っている程度の火力でしかありません。
・他にも有利に働くリフレクターを除いて考えたとしても、ねがいごと、サイドチェンジ、ドラゴンアローの3手を使っているため、ギミック成功後にドラゴンアローを3回使わないと元をとれません。
成功率、必要手数、成功時の爆発力、というギミックを実用面で評価するときのポイントがことごとく悪いです。
自力弱保発動を楽しむというゲームだと考えるのがよいです。
ゲームは本来楽しみのためにやるものですので、初心にかえりましょう。
パーティー
メインは3匹です。
ガオガエン@フィラのみ
特性:いかく
耐久振り
汎用ガオガエンです。負けん気・勝ち気持ちに対してはとんぼ返りゴリランダーのほうがいいかもしれません。
リキキリン@メンタルハーブ
特性:テイルアーマー
総合耐久最大化付近かつH252コノヨザルいのちがけ耐え
リフレクター ねがいごと サイドチェンジ (ハイパーボイス)
ねがいごとの回復量増加のために、HPを伸ばすのもありかもしれません。
ドラパルト@弱点保険
特性:クリアボディ
陽気AS
ドラゴンアロー (テラバースト ゴーストダイブ など)
ボックスにいた鉢巻ゴーストテラバ型の流用ですが、特殊型にしたほうが被ダメが減って良かったかもしれません。物理型の場合、技枠を1つ使うドラゴンアローをメインウェポンとして使えるという利点はあります。
4匹目 サブアタッカー
今回はボックスにいたニンフィア、サーフゴーなどを入れていました。
ドラゴンアローのダメージ計算
攻撃側 陽気ASドラパルト
防御側 陽気ASドラパルト(d4振り)
技 ドラゴンアロー1発
補正 リフレクター(ダブルバトル)
計算結果
68~81ダメージ
41.7%~49.6%
備考:今回の構築におけるねがいごとの回復量=218/2=109
実戦
カジュアルで10試合程度、ランクバトルで5試合程度、戦いました。
きちんと記録をとっていませんでしたが、ギミックが成功した試合はおおよそ1/3、そのうえで勝ったのは1/3という感覚です。
雑記
自分自身を攻撃する行動としては他に混乱自傷がありますが、それでは弱点保険は発動しません。
「ドラゴンアロー サイドチェンジ」で検索してみると、最近負けるが勝ちダブルで、ドラゴンアローとサイドチェンジのギミックを取り入れた動きがあったようです。本記事はそれとは全く別々に作られたものであるということは言及しておきます。
ガオガエンを入れたチームで数戦戦うということが、SVでは初めてでした。ギミックパーティーを使っているとなかなかチームに入ることがありません。
おわりに
お読みいただきありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。
今日は、残りわずかのレギュレーションHを楽しみます。
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