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【ポケモン】仕様雑学紹介 空白の「優先度 マイナス2」

優先度一覧の空白の「-2」が気になるので調べた結果を書きたい

 

 

はじめに

 

 ポケモンのわざの構成要素の一つである「優先度」についての簡易記事です。

 「くちばしキャノン」「はやてのつばさ」「あてみなげ」などが登場します。

 

 

 

優先度とは

 

 ポケモンの技ごとに設定されている値です。

 他の技より高い優先度の技を使おうとすると、すばやさが他のポケモンと比べてどうかに関係なく、その技を先に出せます。

 

 詳しく書くと、行動順の決定は次のようになっています。

参照 ターン - ポケモンWiki

第五世代以降

若い番号の効果を優先して行動順が決まる

  1. わざの効果
    おさきにどうぞ/りんしょう/コンビネーションわざ/トラップシェル - 行動順を引き上げる
    さきおくり - 行動順を最後にする
  2. 優先度
  3. せんせいのツメ/イバンのみ/クイックドロウ - 同じ優先度内で最初に行動する
  4. こうこうのしっぽ/まんぷくおこう/あとだし/きんしのちから - 同じ優先度内で最後に行動する
  5. 補正を考慮したすばやさ
  6. 乱数

 

 

 

優先度一覧概要

 

優先度 - ポケモンWiki より

第七世代以降の優先度一覧概要は次のようになります。 

 

+5:てだすけ
+4:まもる系の技など
+3:ねこだましワイドガードなど
+2:サイドチェンジ、しんそく、フェイント、このゆびとまれなど
+1:通常の先制攻撃技など
0:その他の技
-1:あてみなげ
-3:きあいパンチの攻撃、くちばしキャノンの発射、トラップシェルの不発
-4:ゆきなだれ、リベンジ
-5:カウンター、ミラーコート
-6:強制交代技、テレポート
-7:トリックルーム

 

 

空白の優先度「-2」

 

 すると、
-1:あてみなげ
-3:きあいパンチの攻撃、くちばしキャノンの発射、トラップシェルの不発

と、-2が空白になっていることが分かります。

 

 そこで疑問として出てくるのが、

+1以上:略
0:その他の技
-1:あてみなげ
-2:きあいパンチの攻撃、くちばしキャノンの発射、トラップシェルの不発
-3:ゆきなだれ、リベンジ
-4:カウンター、ミラーコート
-5:強制交代技、テレポート
-6トリックルーム

としても同じなのではないかという案です。

-2の分を詰めて、元々優先度-3以下だった技の優先度を1上げようというものです。空白がなくなりますし、さらに優先度最高の+6(いたずらごころ+てだすけ)に対して優先度最低が-6となり、きれいな対称になります。

 

 しかし、その案ではいけないということが実験からも示されました。

 

 

実在した優先度「-2」

 

 はやてのつばさは、第七世代以降では体力が満タンのとき、使うひこうタイプの技の優先度が1上がります。

 そして、優先度-3の技にひこうタイプの技「くちばしキャノン」があります。「くちばしキャノン」は、ターン開始時にくちばしを加熱し、優先度-3の行動でキャノンを発射する技です。

 特性をはやてのつばさにしたポケモンくちばしキャノンを使うとき、くちばしキャノンの発射は優先度-2になります。

 

 優先度+6がいたずらごころ+てだすけで作り出せることと同様に、優先度-2ははやてのつばさ+くちばしキャノンで作り出すことができるものでした。

 

 はやてのつばさ+くちばしキャノンを用いて、くちばしキャノンの元々の優先度は-2ではないことを証明できます。

 

 

 

証明

背理法を使います。

 

 

〜〜〜

 

 くちばしキャノンの優先度は-2ではないことを背理法で証明する。

 

 くちばしキャノンの優先度を-2と仮定すると、優先度一覧は次のようになる。

1以上 : 略

0:その他の技
-1:あてみなげ
-2:きあいパンチの攻撃、くちばしキャノンの発射、トラップシェルの不発

-3以下 : 略

 

 このとき、くちばしキャノンはやてのつばさの効果が乗ると、優先度は-1になる。

 あてみなげの優先度は-1であるから、はやてのつばさ+くちばしキャノンとあてみなげの行動順は、すばやさによって決まるはずである。

 よって、あてみなげを使うポケモンより、はやてのつばさ+くちばしキャノンを使うポケモンのすばやさが高かった場合、はやてのつばさ+くちばしキャノンが先に出る。

・・・A

 

 ここで、実際に実験した結果(後述)を見ると、

あてみなげを使うポケモンより、はやてのつばさ+くちばしキャノンを使うポケモンのすばやさが高かった場合でも、あてみなげが先に出た。

・・・B

 

 AとBは矛盾する。

 よって、くちばしキャノンの優先度は-2ではないことが示された。

 

〜〜〜

 

 優先度は-2ではないことを示しただけなので、この証明上は、-1以上である可能性や-4以下である可能性が残っています。しかし、-1以上である可能性はあてみなげとの関係によって否定できます。そして、-4以下である可能性は、否定はできないのですが、-3である場合と実質が変わらないので今回はなかったことにします。

 

 

実験

 「あてみなげを使うポケモンより、はやてのつばさ+くちばしキャノンを使うポケモンのすばやさが高かった場合でも、あてみなげが先に出た。」という部分の実験です。 

 実験して動画を残してくれている方がいました。

 

・すばやさ

バクガメス>ドデカバシ>カイロス

・行動順

カイロスのあてみなげ→はやてのつばさドデカバシくちばしキャノン発射→バクガメスのトラップシェル不発

 

 ちなみに、ドデカバシが先に行動したことで、はやてのつばさくちばしキャノンに乗ることも示されています。

 

 

 

その他

 

 はやてのつばさ+くちばしキャノンが優先度-2になることはポケモンwikiにも書かれています。そのため、今回の記事はポケモンwikiに書いてあることの紹介・解説・証拠紹介です。

 

現在のポケモンwiki 優先度 の備考には、以下のように書かれています。

  • 優先度-2に設定されている技は存在しない。特性はやてのつばさの効果がくちばしキャノンに発動したときは優先度-2になる。
    • くちばしキャノンが使用できないソフトでは、事実上-3以下の技は全て+1して考えても差異は発生ない。内部データ上でなら、-3以下の技の正確な数値を確認できる。
    • 第九世代ではあてみなげが使用できないため、優先度-1で使える技も無い。

 

 くちばしキャノンがなくて実験ができない第六世代の時点でも、優先度一覧のあてみなげときあいパンチの間には空白の-2があったはずです。解析の結果が広く普及していたという事実が存在します。

 

 

 

識者の意見

 

 

おわりに

 

 Twitterポケモンwikiの備考にしか情報がない話だったので、記事を作りました。かなり前から書こうと思っていた記事を一つ書けました。

 ちなみに、優先度関係だと過去にこんな記事を書いています。クイズ記事です。

tetspond.hatenablog.com

 

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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