ふしぎなまもりポリゴン2をつくる戦術だけでマスターボール級に到達してみたい
はじめに
先月の初めてのランクマッチではがんじょうヌケニンをつくる戦術縛りでビギナー級からマスターボール級へ到達しました。無敵系戦術は楽しいです。
今期も、面白いロマン構築縛りでマスターボール級到達を目指したいと思い、もう一つの無敵系戦術であるふしぎなまもりポリゴン2構築を使いました。
月の切り替わりを経てスーパーボール級ランク9からスタートし、かなり苦戦しましたがマスターボール級に到達しました。今回はそのことについて構築の紹介などを含めて記事を書きます。
使用構築
喰い断さんの視聴者構築診断に出されていた、ふしぎなまもりポリゴン2を作るケオケオさん作のレンタルパーティーを使いました。
戦術解説は後述。
初めまして
— じしんのない ケオケオ (@zyaironatto) 2020年7月16日
いつも動画楽しませてもらってます
マタドガスでトレースの発動を封じながらトレースを相手に押し付け、サナをヌケニンに引きながらドガスをポリ2に引き1/2の確率でふしぎなまもりポリ2を作るコンボを考えました
裏のドラパエスバの枠とサナの攻撃技を中心に構築診断をお願いしたいです pic.twitter.com/qoWnKIBN3O
この構築が紹介されている動画
戦術解説
流れ
1. 特性トレースのサーナイトと特性かがくへんかガスのマタドガスを出す。トレースは発動しない。
2. マタドガスはまもる
3. こだわりスカーフサーナイトが相手の片方のポケモンにスキルスワップして、特性トレースを渡す。
次のターン
4. サーナイト側にヌケニンを出してマタドガス側にポリゴン2を出す選択をする。
5. すばやさ関係によりサーナイトが先に交代してヌケニンが出てくる。
6. マタドガスが交換により手持ちに戻る。
7. かがくへんかガスの効果が切れる。
8. 相手に渡していた特性トレースが発動して、こちらの場に存在するヌケニンの特性をコピーして相手の特性がふしぎなまもりになる。
9. ポリゴン2が交換によりマタドガスがいたところに出てくる。
10. ポリゴン2のトレースが発動して、相手2匹のうちの片方の特性をコピーする。50%の確率でふしぎなまもりをコピーし、ふしぎなまもりポリゴン2が完成する。
以上のような動きによりふしぎなまもりポリゴン2を作ろうというのがこの構築のコンセプトです。ここで失敗した場合も再チャレンジで成功する可能性があり(後述)、なんとかしてふしぎなまもりポリゴン2を完成させます。
ふしぎなまもりポリゴン2が完成したら、あとは相手のかくとうタイプの技と変化技に気をつけながら相手を倒していきます。
仕組み
通常は特性トレースは場に出てすぐに発動してしまい、特性トレースは別の特性に書き変わってしまいます。これをかがくへんかガスで封じます。
封じている間に相手にトレースを渡し、かがくへんかガスの効果をこちらで能動的に切り、そのタイミングでふしぎなまもりをコピーさせます。かがくへんかガスが切れたタイミングではこちらの場にヌケニンしかいないので、相手は確定でふしぎなまもりをコピーします。
ここまでの手順によって、相手の場にふしぎなまもりを持ったポケモンを用意することに成功します。
トレースは相手が2体いる場合は、ランダムに特性をコピーします。相手の場の片方のポケモンが特性ふしぎなまもりである状態で特性トレースのポケモンを投げると、50%の確率でふしぎなまもりを、50%の確率で別のほうの特性をコピーします。
ポイント
スキルスワップはダイマックスしたポケモンには無効です。ダイマックスしなさそうなサポートタイプのポケモンに対してうちます。
・2ターン目の交代の位置は重要
交換はすばやさ順に行われます。
ヌケニンが場に出てからマタドガスが手持ちに戻る必要があるので、サーナイト側にヌケニンを出さなければいけません。
・マタドガスは1ターン目に生き残る必要がある
マタドガスが1ターン目に倒れると、その時点でかがくへんかガスが切れて相手に渡したトレースが発動してしまいます。
逆にサーナイトは倒れても大丈夫です。サーナイト側にヌケニンを出して、次のターンにマタドガスをポリゴン2と交換すればOKです。
・成功後はこちらのマタドガスが敵
こちらがふしぎなまもりポリゴン2を完成させても、こちらのマタドガスが場に出ている間は特性が無効です。もしマタドガスが場に出るような状況になってしまったら、ミストバーストで爆発退場します。
トレース失敗の場合
2ターン目のトレースでハズレの特性をコピーしてしまった場合も、まだ可能性があります。その場合の動かし方について書きます。
トレース失敗のポケモンを手持ちに戻してトレースのポケモンを繰り出すという動きをなるべく多くすることによって試行回数を稼ぎます。
以下の記述は相手の場にふしぎなまもりのポケモンがいることが前提であり、いなかった場合はもう失敗確定です。
(1)サーナイトあり
サーナイトが生き残っている場合、ヌケニンは技を使う+ポリゴン2をサーナイトに交換という動きを取ります。
サーナイトは運が良ければふしぎなまもりをトレースします。ヌケニンは相手のふしぎなまもりポケモンに対しておにびを使うことで相手を倒せるようにしておくなどの行動をします。
次のターン。
サーナイトがトレースに成功していた場合は、ヌケニンをポリゴン2と交換します。ここのトレースが失敗した場合もヌケニンとポリゴン2で交換を繰り返します。相手の場にふしぎなまもりがある限り、ポリゴン2を場に出すたびに50%でチャンスがあります。
サーナイトがトレースに失敗していた場合は、サーナイトをポリゴン2と交換します。ここのトレースが失敗した場合もサーナイトとポリゴン2で交換を繰り返します。どちらかがふしぎなまもりをコピーできたら、今度はヌケニンと残りのほうで交換を繰り返します。
サーナイトが倒されてしまった場合は(2)へ
ポリゴン2が倒されてしまった場合もサーナイトをポリゴン2代理として扱って(2)へ
(2)サーナイトなし
サーナイトが1ターン目に倒されていた場合は、ポリゴン2とマタドガスで交換を繰り返します。ただし、このとき場に出続けているヌケニンはマタドガスが場に出ている状態では特性無効のただのHP1のポケモンなので、すぐ倒されてしまいます。
もしポリゴン2が手持ちにいるタイミングでヌケニンが倒されて、残りが場にいるマタドガスと手持ちのポリゴン2だけという状況になったら、(3)へ
(3)へも進めない場合は終わりです。
(3)こちら残り2匹
こちらの場にトレース不発状態のポケモンとマタドガスがいる場合、ラストチャンスがあります。
マタドガスがミストバーストを使って倒れると、かがくへんかガスの効果が切れて、トレースが発動します。ここでコピーできなければ終わりです。
ちなみに、ミストバーストで相手のふしぎなまもりのポケモンを倒してしまった場合でも、トレースは発動します。ウーラオスをふしぎなまもりにしてしまった場合もミストバーストをしてしまって問題ありません。確認するとポケモンwikiにも載っていない仕様だったので困っていますが、記憶が正しければふしぎなまもりウーラオスをミストバーストで倒しながらトレースでコピーできたので合っているはずです。
対トリックルームなどでの特殊対応
1ターン目にトリックルームを使われた場合、2ターン目開始時の交換の順番が狂ってしまいます。マタドガスが先に手持ちに戻ってしまい、相手のトレースがその時点で発動してふしぎなまもりをコピーしてくれません。
また、サーナイトのすばやさ(こだわりスカーフ込みで実数値217)が半分以下になり(ランク-1なら問題なし)マタドガス(実数値123)よりも遅くなってしまった場合も同じように交換がうまくいきません。
このようなときは、2ターン目にサーナイトとヌケニンの交換だけを行い、マタドガスは居座ります。マタドガスは倒されても構いません(トレース失敗を考えると生き残っていたほうがいい)。3ターン目にマタドガスの場所にポリゴン2を繰り出します。
この動きで、2ターンかけて本来の2ターン目の動きを実現できます。マタドガスが倒れるか手持ちに戻るよりも前にヌケニンが倒れてしまうと、相手がふしぎなまもりをコピーしてくれないので失敗します。
パーティーメンバー
サーナイト
特性:トレース
持ち物:こだわりスカーフ
技:スキルスワップ トリック マジカルフレイム ムーンフォース
S特化 実数値145(スカーフで217)
努力値がすばやさにしか振られていないので、よく特殊技でも即死したり火力が足りなかったりしました。
ポリゴン2にとって危険な存在であるウーラオスをたくさん倒してくれたのでよかったです。
一度も起こりませんでしたが、相手のふしぎなまもりポケモンの突破方法が他にないときにこだわりスカーフをトリックしてPPを全て使わせてわるあがきの反動ダメージで突破するという手段があります。
弱点がどく・ゴースト・はがねなので、パーティーによっては弱点をつけるポケモンが選出されていないか少ない場合もあり、サーナイトで相手を詰ませる試合が何試合かありました。ただし、サーナイトは回復手段がないため、ふしぎなまもり状態になっても不安が残ります。
技ですが、構築診断で喰い断さんが指摘していたとおり、マジカルフレイムよりマジカルシャインが良いと感じました。このゆびとまれ持ちにふしぎなまもりが渡ったときに隣のかくとう技もちポケモンを倒せなくなってしまうのが辛かったので、複数攻撃のマジカルシャインが欲しいです。
マタドガス (ガラル)
特性:かがくへんかガス
持ち物:くろいヘドロ
技:まもる どくどく ミストバースト ヘドロばくだん
臆病HS
トレースを渡した相手のポケモンが交代するよりも前にポリゴン2でトレースチャレンジをできるように、最速になっているのだと思います。これにより、相手がすぐ交代してくる場合でもマタドガスより遅ければ1回はチャンスがあります。
ふしぎなまもりトレースに成功したあとは、爆発退場が仕事になりますが、このときに相手のウーラオスを倒してくれることが多くありがたかったです。一度、ミストバーストで味方のふしぎなまもりポリゴン2を倒してしまいました(かがくへんかガスによりミストバーストも通る)。
ヌケニン
特性:ふしぎなまもり
持ち物 きあいのタスキ
技:おにび ポルターガイスト かげうち サイドチェンジ
いじっぱりAS
無敵系戦術では同じみのポケモン。相手に特性をコピーさせる役目を終えた後は、相手のかくとうタイプやふしぎなまもりポケモンをやけど状態にさせます。
攻撃特化の物理型で、がんじょうヌケニンパーティーのとき(【ポケモン剣盾ダブル】がんじょうヌケニン(+イベルタル)選出縛りで初めてのランクマッチ ビギナー級からマスターボール級へ到達 )の特殊ヌケニンの感覚で攻撃したらそこそこ攻撃性能があって驚きました。持ち物がぼうじんゴーグルではないので、ポリゴン2がダイアイスを使うとターン終了時に倒れます。
素のヌケニンで相手を詰ませた試合も少しですがありました。カプ・レヒレ+レジエレキを完封。
ポリゴン2
特性:トレース
持ち物 しんかのきせき
控え目HC
今回の主役です。ふしぎなまもりになった後は相手のかくとう技持ちをダイマックスして倒しにいきます。
マタドガスがこちらの場に出てしまうターンは、じこさいせいを元にしたダイウォールをして相手の攻撃を防ぎます。この間にマタドガスにはミストバーストで爆発退場してもらいます。
特攻特化ですがそれでも相手を時間内に倒し切れず負けという試合は何試合かありました。まもるや交代やすてゼリフを絡めて耐えしのがれるとキツかったです。
かくとう弱点ではなくじめん弱点だったらなあと思う場面は何回かあり、そんなに使わなかったイカサマはテクスチャーにしたほうが勝率はあがりそうだと思いました。一番上の技をほうでんにするとテクスチャーを使ってでんきタイプになれます。
控え ドラパルト エースバーン
戦績
79試合 31勝48敗 マスターボール級 昇格
勝率39.2%
(ハイパーボール級までだと25勝43敗 勝率36.8%)
初手のスキルスワップ自体が失敗した試合の数を考えても、トレース成功の試合は全体の半分以上あったと思いますが、ふしぎなまもりポリゴン2が完成しても勝てるとは限らないのがつらいところでした。
どちらの特性をトレースするかの勝率50%の構築という評価がされることがあるこのふしぎなまもりポリゴン2構築ですが、トレース再チャレンジができることによってトレース成功率は50%を超えながらも、トレース成功しても勝ちとは限らないことによって勝率が50%を下回る構築となっています。
厳しそうなときに裏選出もするようにして上級者の方が使えば、ちゃんと勝率50%超えられると思います。
基本的に勝つときは何らかのふしぎなまもりを絡めての勝利でした。
バンバドロのじきゅうりょくをトレースしてしまったけどポリゴン2がダイマックスしている間にどんどん固くなっていって相手がこちらを突破できなくなり勝った事例が一度だけありました。この一試合だけ例外です。
がんじょうヌケニンパーティー(【ポケモン剣盾ダブル】がんじょうヌケニン(+イベルタル)選出縛りで初めてのランクマッチ ビギナー級からマスターボール級へ到達 )のときのイベルタルのような、ギミックから独立したアタッカーがいないため、ふしぎなまもりポリゴン2用の選出縛りで対戦をすると勝ち筋がふしぎなまもりしかなくそれが無理なら負けということになってしまいます。
きつかった相手
ウーラオスはサーナイトとマタドガスのフェアリー技でなんとかなることが多かったですが、ブリザポスはこちらからすぐには倒せないので勝てませんでした。かくとう技を持っているブリザポスに勝てた記憶がありません。
レジギガス+マタドガスの構築はまさに天敵で、ガスの切り換えをこちらで行えないためこちらのギミックが全く機能しません。原種マタドガスをすぐに倒す手段もないため、全部負けました。
勝率3割台でのマスターボール級到達
勝率39%でマスターボール級に到達しました。3割台でも行けるんだなというのがちょっとした発見でした。
システム上、2連勝で上がるポイントと4回負けて下がるポイントの量が同じくらいなので、1:2の勝敗が続いていると同じあたりのポイントで留まり続けていました。たまに勝率が5割くらいになったときに上に上がっていったという感じです。
別案
ポリゴン2にしんかのきせきではなくふうせんを持たせて、テクスチャーででんきタイプになって本当に無敵になるという別案があります(さらにどくどく対策でねむる採用)。この戦術に興味を持った場合はこちらのアインズさんの記事も楽しいと思います。
おわりに
がんじょうヌケニンよりも苦しい戦いでしたが、違った楽しさがありました。相手のパーティーを見て、かくとう技持ちは誰か、その次にどくはがねゴースト持ちは誰かを見る癖がついてしまいました。
複雑な戦術なので戦術解説だけでもかなり字数を使う記事でした。約6600字。
お読みいただきありがとうございました。
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