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【ポケモン剣盾シングル】種族値300以下限定・道具なし・しんそくシングルバトル形式(ダイマックス禁止1on1)の大会用アローラロコン

1on1の強制わるあがき戦術について紹介したい

 

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敵にアンコールを使うアローラロコン

 

はじめに

 

 少し前に、第四回マッピ杯というポケモン仲間大会に参加しました。

 ルールは、

・参加ポケモンは合計種族値300以下限定

・道具所持禁止

しんそくシングルバトル(ダイマックス禁止1on1)の形式で行う

です。

[開催告知ツイート]

https://twitter.com/Mach_pizza0103/status/1401037102133829633?s=20

 

 今回はこの大会について記事を書きます。

 

 

 

事前検討

 

採用する戦術検討

 

 強制わるあがき戦術というものが存在します。これは、出せる技を制限する複数の道具・技の効果を相手に重ねがけすることによって、出せる技をなくしてわるあがきをさせる戦術です。

 

 通常の対戦では、交換されることによって出せる技を制限する効果が消えてしまうため、運用はなかなか難しいです。しかし、1匹しかポケモンを出さない(=交換ができない)1on1のルールでは、強制わるあがき戦術はロマン戦術ではなく実用的戦術です。

 しんそくシングルバトルの優勝者も、かなしばりとアンコールを覚えるフレフワンを採用していました。フレフワンは自身がかなしばりやアンコールが効かない特性を持つというのも強みでした。

 強制わるあがきは好きな戦術なので、今回はこれで戦うことにしました。

 

 今回は道具を持つことができないため、こだわり系アイテムを相手に渡すことによる強制わるあがきを狙うことはできません。

 強制わるあがきの方法のうち今回狙えるのは、「いちゃもん+アンコール」と「かなしばり+アンコール」です。それぞれ、使えるポケモンを見て考えることにしました。

 

 ちなみに、これらの戦術は以前記事のテーマにしたことがあります。バドレックスでの実用化について書きました。

【ポケモン】非暴力不服従の皇帝 いちゃもんアンコール白馬バドレックス (強制わるあがき#1) - テツポンドのブログ

【ポケモン】非暴力不服従の皇帝2 かなしばりアンコール黒馬バドレックス (強制わるあがき#2) - テツポンドのブログ

 

 

採用ポケモン検討

 

 種族値300以下限定のいちゃもん+アンコールの使い手は、チョロネコのみでした。いちゃもんアンコール戦法は、いちゃもんを使うターンとアンコールを使うターンに相手が行動するため、2回の攻撃を耐えられるようでなければ安定して勝つことはできず、耐久の低いチョロネコには難しいと判断しました。

 

 

 一方、種族値300以下限定のかなしばり+アンコールの使い手は、4匹いました。

種族名(種族値

原種ロコン(38-41-40-50-65-65  合計299)

アローラロコン(38-41-40-50-65-65  合計299)

ラルトス(28-25-25-45-35-40 合計198)

キルリア(38-35-35-65-55-50 合計278)

 

 ロコンとキルリアを比較すると、特攻がキルリアのほうが15高いことを除いてロコンのほうが優れています。今回は、環境トップにすばやさ種族値57のホルビーが存在し、ホルビーから攻撃を受けることを避けたかった(戦術は後述)ため、すばやさが高いロコンを採用しました。

 ロコンを原種とアローラのどちらの姿で採用するかですが、あられダメージによって最初の4ターンで相手のHPを1/4近く削ることに注目してアローラロコンを採用しました。

 

 

 

使用ポケモン

 

アローラロコン

タイプ:こおり(フェアリー複合ではない)

特性:ゆきふらし

持ち物:なし

種族値:38-41-40-50-65-65  合計299

個体値:31-31-31-31-31-31 (気合を入れてアメと王冠奮発)

努力値:4-0-132-132-4-236

性格:おくびょう

実数値:114-54-77-87-86-126

技:まもる かなしばり アンコール こごえるかぜ

 

 種族値合計299で出場制限にもう少しでひっかかるところだったポケモン。こおり単タイプであることは今回育てて初めて知りました。

 

戦い方

 

(1)自分より遅い敵 part1

1ターン目 まもる。

2ターン目 相手が1ターン目と同じ技を使ってくれることを祈ってかなしばり。相手が同じ技を使ってきた場合は行動が失敗。

3ターン目 アンコール。相手の最後に使った技(つまり1ターン目に使った技)がアンコールされるがかなしばり状態により行動が失敗。

4ターン目 こごえるかぜ。相手はかなしばり状態とアンコール状態が重なり出すことができる技がなくなり、わるあがき。わるあがきの反動で相手のHPが1/4削れる。4ターン目まで相手は毎ターンあられダメージを受ける。

5ターン目 こごえるかぜ。相手はわるあがき。ここで相手のかなしばり状態とアンコール状態が解除される。5ターン目終了時にあられは終わり、このターンの天候ダメージはない。

6ターン目 こごえるかぜ。相手のHPをあられダメージ4回+こごえるかぜ3回+わるあがき反動2回で0にして勝ち。

 

(2)自分より遅い敵 part2

1ターン目 まもる。ここで相手が変化技を使ってきた場合

2ターン目 アンコール。その変化技を固定する

3ターン目〜 こごえるかぜ連打。アンコールの効果が切れたら再び上からアンコール。

 

(3)自分より速い敵

1ターン目 こごえるかぜ

2ターン目 (1)と同様

 

 

値の設定

 

 攻撃の個体値が31になっているのは、同じ戦術をとってくるポケモンとの対決になったときにはわるあがきをする可能性があり、こちらがわるあがきしたときに相手に与えるダメージをなるべく大きくしたかったからです。

 

 耐久は、いじっぱりホルビーのわるあがきを2回確定で耐えるようにしました。耐久も育てないとわるあがきでこちらを倒すかもしれないホルビー、恐ろしいです。

 

 すばやさの努力値を振り切っていないのは、すばやさ種族値65族との同速対決はこちらが不利であるためです。

 今回の戦術は、先手と後手がターンによって変わる状況に弱いです。例えば、先制かなしばりで相手の技と行動を封じた次のターンに相手に先制されてしまうと、かなしばりで縛った技をアンコールすることができなくなってしまいます。さらに、このとき相手がかなしばり状態になっているため、それが解けるまで再チャレンジも不可能です。

 ローキックでこちらの弱点をつきながらすばやさを下げてくるアママイコがいるすばやさ62族を抜ける値に設定しました。62~65の間には64族のオタマロしかいません。

 こごえるかぜを相手に当てれば全てのポケモンよりすばやさが高くなります(参加ポケモン最速はディグダですばやさ種族値95・実数値161)。

 

 

あなをほるロコン

 

 当初は、マリルやプリンのほろびのうたに勝つ方法が他になかったため、あなをほるを採用しようとしていました。こちらが姿を隠している間に相手がほろびのうたを使うと、相手だけほろびのカウントが始まります。

 しかし途中で、しんそくシングルバトルルールではエキスパンションパスで追加されたポケモンたちは参加できないということを思い出しました。ほろびのうた使用者は全て鎧の孤島追加組だったため、ほろびのうたの対策はしなくて良いことになりました。ルールに興味を持ってしんそくシングルバトルの過去の仲間大会についていろいろ調べ回っていたことが活きました。

 

 アローラロコンも参加できるのかちょっと不安になったのですが、ロコンがガラル図鑑に登録されているので参加可能でした。そういえば原種キュウコンをジムリーダーが使っていました。しんそくシングルバトルが開催された2020年3月の頃のランクマッチシリーズ3(3/1~5/1)のときには既にリージョンフォルムが使用可能だったみたいです。

 

 

個別対策

 

対リオル

 

 いたずらごころによる先制高火力かくとう技が脅威です。メインウェポンがとびひざげりです。想定どおりの動きをしてくれるなら勝ち目があります。

 すばやさは勝っていますが1ターン目はまもる。相手のとびひざげりをまもります。2ターン目に相手がまねっこからのとびひざげりをしようとしてくれた場合、まもるを使うことによって相手のまねっこを不発にさせることができます。3ターン目に相手が変化技を使わないでくれた場合、すばやさが高いこちらが先制してアンコールを使い、まねっこをアンコールさせます。リオルにアンコールを使われることになりますが、アンコールをアンコールすることはできないという仕様があるため問題ありません。あとは、こごえるかぜをまねっこされないように注意しながらアンコール・こごえるかぜ・まもるを使っていけば勝てます。

 

1ターン目 ロコンまもる リオルとびひざげり

2ターン目 ロコンまもる失敗 リオルまねっこ失敗

3ターン目 ロコンアンコール リオル攻撃技を使おうとしたがまねっこを使う・アンコール失敗

4ターン目 リオルまねっこ・アンコール失敗 ロコンこごえるかぜ

5ターン目 ロコンまもる リオルまねっこ失敗 アンコール状態終了

6ターン目 ロコンアンコール 以下略

 

 

ドーミラー

 

 このルールの中ではかなり耐久が高く、こおり技が半減なので倒しにくいです。

 通常の遅いポケモン用ルートで2回わるあがきさせたあと、まもるをします。相手が鋼技を使ってきたらかなしばり、鋼技以外を使ってきたらアンコールをして、鋼技をうたせないようにします。鋼技以外の攻撃を耐えながら攻撃して倒します。c252サイコキネシスは耐久無振りロコンでも確定で2発耐えます。

"ホルビーを意識して物理耐久を厚く育てたh212d4振りドーミラー(HP実数値16n-1)を、あられわるあがきと合わせて4回攻撃で倒せるc44"を最低ラインとして努力値振りしていました。余りを全部特攻にまわしたので、最終的には特攻に振った努力値は132になっています。

 

 

ロコンの戦績

 

12勝9敗

 

思ったより勝てませんでした。ただ、レートが高い人に対して簡単に勝ててしまったり、能力は発揮できたと感じています。

 

<ロコンの突破のされ方>

・ムラっけテッポウオに1ターン目にすばやさを上げられてしまい、ロックブラスト2回とねっとうで倒される

モンメンやどりぎのタネを使われ、まもるをアンコールするもののまもるが連続で成功してこちらの攻撃が通らずギリギリ負け

ニトロチャージ原種ロコン

・どろかけツチニンに技を避けられる(アンコールもかなしばりも命中率がある技)

・アンコールギガドレインモンメン(アンコールにアンコールは無効)

トリックルームユニランサイコショックで一撃

・テクニシャンチラチーノスイープビンタ4回で行動前に倒される

・回線切れらしき現象

 

 

再戦用 特殊シズクモ

 

 今回のかなしばりアンコール戦術は、かなしばりを使うターンに他の技を使われると厳しいため、再戦には向いていません。再戦用ポケモンを用意していました。

 

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小さいので波にのまれていないか心配になる なみのりシズクモ

 

シズクモ

ひかえめBCベース・すばやさは4振り30族抜き

115(12)-54-98(204)-101(252)-4-52(36)

特性:すいほう

技:なみのり むしのさざめき れいとうビーム ギガドレイン

 

 かなしばりを見せた相手との再戦で主に選出し、3勝1敗でした。特性によりみず技を使うときに攻撃特攻が2倍になるため、とても強力です。アタッカーなら一撃で倒せる火力です(h252d132ドーミラーは確定2発)。進化後と違って攻撃と特攻が同じなので、ホルビー意識で物理耐久を高くしたポケモンの裏をかくためにも特殊型にしました。特殊のほうがサブウェポンも良かったです。

 出場した試合は全て1ターンで決着がつきました。一番最後の試合はヨーギラスに先制されてストーンエッジで倒されました。

 

 技選択用メモです(厳密にはタイプ一致ボーナスは威力にかかるわけではありません)。特性が原因でおかしなことになっています。

4倍さざめき540 マーイーカ

2倍なみのり540 水弱点

4倍れいビー360 フカマル

4倍ギガドレ300 ウパー 

2倍さざめき270 草たん・ハスボー・虫弱点

<等倍なみのり270>

2倍れいビー180 

2倍ギガドレ150 水たん

等倍さざめき135 シズクモ

半減なみのり135 キャモメ

等倍れいビー090 グレックル

 

 優勝者のキギさんも、シズクモを軸として構築を組んでいました。シズクモに注目したのは悪くない選択だったと思っています。

 

 

パーティー

 

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パーティー画像(主力以外の技の杜撰さがバレる)

アローラロコン

シズクモ

ホルビー(特性ちからもちによる強力なアタッカー シズクモとアタッカー2トップ)

ドーミラー(たぶん一番高耐久)

ヨマワル(高耐久 ホルビーの弱点をつくリベンジを覚える)

ユニラン(特攻種族値105)

 

 しっかり育てたのはホルビーまでです。ホルビーはh28a252s220いじっぱりで、技はこらえる/じたばた/つるぎのまい/がんせきふうじ です。ドーミラーつるぎのまい+威力200じたばたで倒せますし、速い相手もがんせきふうじ→こらえる→じたばたで倒せます。

 

 カジュアルバトルにこのパーティーで行ったら1試合目なぜか勝ててしまい、驚きました。ダイマックスシズクモとすばやさ低いポケモンを相手にするホルビーは強かったです。

 

 

 全体成績

 

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大会結果

15勝9敗 レート1554 9位

 ロコンで戦っているときに通信切れのような感じで試合が途切れたのですが、それは負け扱いになっていなかったようです。

 参加者は37人でした。

 

 ポケモン使用率では、シズクモ3位・アローラロコン5位でした。意外なことにホルビーは10位でした。

 アローラロコンの技の使用率ランキングを見ると、今回のロコンが使っていた技でランクインしていたのは10位のまもる(15.7%)のみでした。おそらく他にかなしばりアンコールをした人がいなかったのだと思います。数人いると想定していたのでこれも意外でした。

 

 

 

おわりに

 

 前回の記事と重なりますが、特殊ルール1on1は本当に楽しいです。考察しがいがあります。ずっとやりたかった強制わるあがき戦術で戦えたことも良かったです。

 

 一つの大会についてある程度書こうとするとやはり5000字は超えてしまうようです。今回は約6000字でした。

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

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【ポケモン】うたう1on1 事前考察・使用ポケモン・結果

うたう1on1の考察や結果について書きたい

 

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うたうピクシー

 

はじめに

 

 うたう1on1というポケモンの特殊ルールの対戦企画に参加しました。

 ルール詳細はこちらです。技「うたう」だけを覚えたポケモンが参加可能で、PPを増やすことやダイマックスすることが禁止です。最終的にわるあがきで決着がつきます。

showyu-frozen.hatenablog.com

 

 この大会に向けて考えていたことを文章化しました。大会が終わった現在でも考察は完結しておらずなかなか記事が進まないので、今回の記事は「事前考察」「使用ポケモン」「結果」に絞って書きます。

 

 

 

事前考察

 

参加可能ポケモン

()の中は、HP・攻撃・防御・すばやさの種族値を表しています。

 

 

チラチーノ  (75-95-60-115)

 

 わるあがき(威力50)が特性テクニシャンの効果適用対象であるため、このルール一番のわるあがき火力の持ち主です。火力アップアイテムを持っていない状態で、でんきだまピカチュウ以上のわるあがき火力があります。欠点は耐久力が低いことです。

 使用可能ポケモンの中で一番すばやさが高いです。これにより先にわるあがきする可能性が高いです。

 

 

マリルリ  (100-50-80-50)

 

 チラチーノほどではないですが、特性ちからもちによって攻撃実数値が2倍になるのでわるあがきの火力が高いです。耐久力もあり、バランスタイプ。ラプラス・ピクシーよりも遅いという良さもあります。

(事後コメント:アタッカーを考える場合はチラチーノの火力を念頭においていたため、マリルリはあまり考察の中に登場しませんでした)

 

 

ヒメンカ  (40-40-60-10)

 

 このルールで一番すばやさが低く、ヒメリのみの有無が同じポケモン同士のPP合戦では有利。

 前回の記事で計算したのですが、ヒメンカ(後攻側)が相手に先行わるあがき回数をさせる確率(両方わるあがきするターン開始時のわるあがき使用回数によって判定)は、58%程度でした。

tetspond.hatenablog.com

(事後コメント:相手に先行してわるあがきをさせるだけで、それがそのまま勝利につながるとは限らないということへの認識が甘かったように思います。)

 

 耐久力はそこまでなく、火力はとても低いです。しんかのきせきを持つことができますが、持ってもハチマキチラチーノのわるあがき4回で確定で倒れます。

 ヒメンカは相手のわるあがきに反応する特性を持っています。特性わたげは、強みであるすばやさの低さを消してしまうためダメ。隠れ特性ほうしは、9%でどく状態にできれば有利ですが、10%のまひ・11%のねむりは相手のPPを温存させてしまい不利な状況を引き起こすので、ダメ寄り。消去法で特性はさいせいりょくになりそうです。

 

 

ラプラス   (130-85-80-60)

 

 このルールの中でおそらく一番耐久力が高いです。普段の対戦では特殊アタッカーで使われることが多いですが、攻撃種族値も特攻種族値と同じ85あり、わるあがきの火力もある程度あります。

 特性シェルアーマーで相手のわるあがきが急所にあたることを防げます。

 

 

ピクシー  (95-70-73-60)

 

 特性のマジックガードにより、ゴツゴツメットでダメージを受けません。攻撃・耐久面ではラプラスに劣っています。

 

 

(事後コメント:プクリンについては全く考察していませんでした。

プクリンについては採用したガラナさんの記事 第一回珍獣歌う杯・優勝レポート【うたう1on1】 - ガラナガーデン 参照)

 

 

 

持ち物

 

こだわりハチマキ

 

 このルールで唯一相手に攻撃する手段である「わるあがき」で相手に与えるダメージを増やそうという持ち物です。

 チラチーノマリルリが持ちます。

 

 

ゴツゴツメット

 

 ゴツゴツメットとわるあがきの反動で、相手が1回わるあがきをするごとに相手の体力を5/12削れます。わるあがきを3回した相手は倒れることになります。ピクシーはマジックガードゴツゴツメットのダメージを防ぐことができます。

 一方的にわるあがきを受けることを考えた場合、アッキのみや回復のきのみの上位互換です。簡略化した計算ですが、1回のわるあがきで受けるダメージを60とした場合、ゴツゴツメットなら60+60+60=180。アッキのみなら60+40+40+40+40=220、1/3回復のきのみなら耐久力4/3倍なので相対的に受けるダメージ3/4と考えると45+45+45+45+45=225。

 こだわりハチマキ持ちアタッカーを反動で返り討ちにするのが主な目的であるため、高火力アタッカーのわるあがきを耐えられるだけの耐久力が求められます。ラプラスやピクシーが持ちます。

 

 

ヒメリのみ

 

 PP勝負では相当有利になります。具体的には、以前の記事(【ポケモン】うたう1on1で後攻側やヒメリのみ持ちはどれくらい有利なのかプログラミングで調べてみる - テツポンドのブログ)で計算したのですが、先攻側だけがヒメリを持てば94.5%程度先攻側が有利で、後攻側だけがヒメリを持てば97.5%程度後攻側が有利です。

(事後コメント:これもわるあがきの回数が先行するのはどちらかという話にすぎず、勝敗にそのままつながるわけではないという点は重要です。)

 

 これも前回の記事での計算ですが、PPが多くなるほど先攻後攻の影響は少なくなります。ヒメンカである利点は薄くなるため、ヒメリのみを持つならラプラスが適していると考えました。

(事後コメント:補足の計算です。ゴツゴツメットマリルリのわるあがきを受けるときにヒメンカは倒されてしまいますが、ラプラスなら5回分を耐えて勝つことができます。)

 

 ヒメリのみの弱点は、相手のハチマキ持ちのわるあがきで倒れてしまうことです。ヒメリのみ防御特化ラプラスは、ハチマキチラチーノのわるあがき5回で倒れてしまいます。ハチマキマリルリが相手の場合は、半分くらいの確率でわるあがき5回で倒れます。

 

 

とつげきチョッキ

 

 覚えている技が変化技のうたうだけなので、1ターン目からわるあがきをします。5回のわるあがきで相手を倒すことができれば勝ち、倒せなければ反動ダメージで倒れて負けます。

 持つポケモンは、最も攻撃力が高いテクニシャンチラチーノが考えられます。相手からのわるあがきを受けるより前に(=相手のPPが0になるより前に)決着がつくため、低い耐久は同じとつげきチョッキ持ちを相手にしないかぎり気になりません。以下はこのチラチーノについてです。

 耐久力が低いアタッカータイプのハチマキ持ちに対して有利です。防御努力値252振りチラチーノは余裕を持って倒せます。同じマリルリに対してもちょうど20.0%以上のダメージが入るので、倒せます。

 一方、ヒメリのみ持ちラプラスを倒せません。相手がゴツゴツメットを持っていた場合は3回しか攻撃できないため、なおさら勝てません。

 まとめると、3すくみのうちハチマキには強いですがゴツメとヒメリには弱いです。

 

 

ぼうごパッド

 

 マイナーな持ち物ですが、接触攻撃をしても接触していなかったことにする道具です。ゴツゴツメットのダメージをなくすことができます。それ以外の持ち物を持ったポケモン相手には持ち物無しと同じです。

 チラチーノマリルリが持ちます。

 ぼうごパッドを持ってゴツゴツメット持ちと戦っても、お互い道具無しで戦っているだけなので、とても有利というわけではなさそうです(ぼうごパッド側だけがわるあがきをする場合だと5回分をゴツメ持ちに耐えられて負けてしまいます)。

 

 

しんかのきせき

 

 しんかのきせき防御特化ラッキーが持ち物なしラプラスと同じくらいの耐久力。ラッキーよりも物理耐久が高い進化前ポケモンがいるかもしれませんが、耐久力1.5倍よりもゴツゴツメットのほうが良さそうだと思いました。ここは詳しく考察してません。

 

 

混乱する1/3回復きのみ

 

 混乱による行動不能によって、自らのわるあがきを先延ばしできます。ただし混乱なのでダメージを受けます。思いついたので考察の中にも入れていたのですが、強くなさそうな印象を受け詳しく考察していません。

 

 

環境予想

 

 こだわりハチマキ持ちはヒメリのみ持ちに強く(ハチマキ>ヒメリ)、ヒメリ持ちはゴツゴツメット持ちに強く(ヒメリ>ゴツメ)、ゴツゴツメット持ちはこだわりハチマキ持ちに強い(ゴツメ>ハチマキ)という3すくみなのではないかと考えました。

 

 ポケモンによる3すくみではなく、道具によって3すくみが形成されそれぞれに対して適したポケモンが所属していくという構図で捉えました。

ハチマキ:チラチーノマリルリ

ゴツゴツメットラプラス、(ピクシー)

ヒメリ:ラプラス、(ヒメンカ)

(事後コメント:マリルリゴツゴツメットを持つことについては、大会が始まるまで考えていなかった気がします。大会が始まってから、耐久力と火力を両方活かせるマリルリならゴツゴツメットと反動で相手のHPを10/12削って、自身のわるあがきで2/12削って勝つという動きを取りやすいため良いのだと分かりました。逆に、ゴツゴツメットを持ったラプラスがいなかったことは意外でした)

 

 とつげきチョッキは、ハチマキにだけ強いちょっと変わった存在として3すくみの外に置いて考えました。

 

 

 

使用ポケモン

 

ピクシー

 

NN:パァ

性別:オス

特性:マジックガード

持ち物:ゴツゴツメット

性格:のんき(すばやさ↓ ぼうぎょ↑)

個体値:31-31-31-x-x-0

努力値:244-12-252-0-0-0

実数値:201-92-137-x-x-58

技:うたう

 

 孵化したピィに順番に名前をつける予定だったのですが、孵化1匹目で理想個体が生まれてきてくれました。プゥまでしか生まれませんでした。

 兄弟の現在ですが、一人はてつのこぶしドッコラー(お先にどうぞきあいパンチ用)とのGTS交換で旅立ち、一人はポケジョブでレベルを上げて(王冠使用予定)普通の対戦用育成計画が進んでいます。

 

 ハチマキ > ヒメリ > ゴツゴツメット> ハチマキ の3すくみを前提として、同系統どうしでの対戦となった場合に有利を取れるため、ピクシーを採用しました。ハチマキ持ちとゴツゴツメット持ちに対して有利で、ヒメリ持ちに対しては不利です。

(事後コメント:3すくみの歪みについて分かっていませんでした。後述。)

 

 計算がとても複雑でしたが、対 防御特化ゴツゴツメットラプラスにおいては、相手のわるあがきが先行すればこちらの勝ち、こちらのわるあがきが1回分(0.5回分と表現すべきか)先行した場合でも勝つ可能性があります(12~15ダメージのこちらの攻撃3回で合計41ダメージ与えるか、16~19ダメージのあちらの攻撃3回を合計50ダメージ以下に抑えるかで勝ち)。

 

 

 

結果

 

対戦 

 

参加者は8人。4人ずつ2ブロックに分かれて総当たりの予選を行い、上位2名ずつの計4名で総当たりの決勝を行います。

 

 

予選1試合目 休歌さん(ヒメリではないきせき?ヒメンカ)戦

 

 豪運によりこちらが1回もわるあがきをせずに相手が3回わるあがきをして、反動で倒れました。こちらのPPを3残しての勝利でした。

 

 

予選2試合目 アインズさん(ハチマキマリルリ)戦

 

 さらなる豪運によりこちらが1回もうたうを命中させないまま(6連続はずし)相手がわるあがきを始めました。その直後にやっとこちらがうたうを当てましたが、起きた相手が2回目・3回目わるあがきをして、反動で倒れました。こちらのPPを6残しての勝利でした。

 

 

 本来はここでガラナさんと対戦する予定でしたが、決勝進出者がガラナ・テツポンドで決定しため、対戦は行われないことになりました。

 

 

決勝1試合目 ガラナさん(ハチマキチラチーノ)戦

 

 序盤はこちらに有利に進み、中盤はガラナさん有利に進みました。終盤は一進一退のPP合戦が続きました。

 ガラナさんのチラチーノのPPが0になったすぐ後にこちらの残りPP2のうたうが命中。ここでチラチーノが最長眠りしてしまいました。こちらは眠っているチラチーノへ最後のうたうを使った後2回わるあがき、HP101/201。

 起きたチラチーノがわるあがきをして、ゴツゴツメットとわるあがきでごっそりHPを削りますが、こちらは最大HPの1/4以上のダメージを受けてしまい、HPは47/201。同じターンのこちらのわるあがきでは相手を倒しきれず、反動で倒れてしまいました。チラチーノの残りHPは15%くらいでした。負け。

(事後コメント:相手が最長の3ターン眠りではなく2ターン眠りだったとしても、こちらが2回わるあがきした後の相手の2回目のわるあがきで倒れていたようです。)

 

 

決勝2試合目 キギさん(ハチマキチラチーノ)戦

 

 序盤は互角でしたが、中盤からこちらだけが一方的に寝る展開になりチラチーノがPPを大きく消費しました。そのままチラチーノが3回わるあがきをして、倒れました。勝ち。

 

 

決勝3試合目 ジョンさん(ハチマキチラチーノ)戦

 

 最初は互角でしたが、途中からこちらが大きくPPを消費してしまいます。その後相手がPPを大きく消費しますが再びこちらがPPを大きく消費してしまい、わるあがきを連発。最後に相手のわるあがきでとどめを刺されました。 負け。

 相手のパーをこちらのグーで破壊して勝ったというツイートが面白かったです。後から、こちらがパーになっているのはピクシーのニックネームがパァだったからなのではないかと気がつきました。

 

 

成績

 

予選 2勝0敗 決勝進出

決勝 1勝2敗 第3位

と なりました。

 

マジックガードが発動することは一度もありませんでした。こういうのはよくあることです。

 

 

 

簡単な事後考察

 

3すくみの歪み 

 

 3すくみのうち、ゴツゴツメットのハチマキへの「強さ」が、他の「強さ」と比べてそこまででもないということについて考えが足りていませんでした。ヒメリのみ持ちはゴツゴツメット持ちに対して9割以上先行わるあがきをさせますし、ハチマキ持ち(チラチーノ)はヒメリ持ちに99%勝ちますが、ゴツゴツメットはハチマキに9割以上勝つということはないのではないか、という話です。

 ジョンさんの記事(【第一回珍獣歌う杯】うたう1on1雑感 - 袋叩きパ普及委員会(仮))にも同じようなことが書いてあり、やっぱりそうだったよなぁと読んで思いました。ジョンさんはその考えを元に唯一3すくみを崩せる存在として採用したハチマキ持ち(チラチーノ)を中心に戦い、実際にゴツメ持ちに勝利しているため、素晴らしいです。

 

 ただ、ゴツゴツメットの立場が3すくみの中で弱いがゆえにハチマキの数が多いのならば、ハチマキに対してある程度は有利であるゴツゴツメットの良さが出てくるので、一概にゴツゴツメットがよくないとは言えません。

 だとしても、この構造についてしっかり理解していなかったのは考察不足でした。ハチマキポケモンに負けてからまともに考えはじめました。

 

 

先攻と後攻

 

 自分自身も前回の記事(【ポケモン】うたう1on1で後攻側やヒメリのみ持ちはどれくらい有利なのかプログラミングで調べてみる - テツポンドのブログ)の中で似たようなことを言っていながらもそれを強く認識をしていなかったのですが、試合ごとの「どちらもわるあがきするターン開始時の 先行側わるあがき回数 - 後攻側わるあがき回数」の平均は0なんですよね。

 わるあがきを一番最初にするのは先行側である確率が高いのはもちろんそうで、その確率は計算すると59%くらいあります。しかし、最終的にはわるあがきレースは横並びになります。後攻側のうたうで先攻側が動かない間に後攻側もわるあがきに入るなどがあるので。

 前回の記事の手番の考え方で捉えると、平均0であることがわかりやすいと思います。両者がそれぞれの手番で交互に同じ条件でPPを減らしていくなら、後手番終了時(=先手番直前)のPP差でどちらが有利というのはないです。

 

 最終的にあるターンに同じ回数目のわるあがきをする状況(=通称:同時わるあがき?)になるのが、運がどちらにも振れていないときです(たぶん)。

 "同時わるあがき"か"こちらの先行わるあがき"になる確率は約6割であるため、これらの状況なると負けであるポケモンは、勝率4割以下ということになります。具体例だと、ヒメンカは火力も耐久もなく同時わるあがき以下の状況では負けるため、勝率4割以下だと考えることができます。ヒメンカは運の下振れにとても弱いという事後意見がありましたが、そもそもヒメンカは運が上振れないと勝てない存在だったと言えます。

 

 

 関連して、次のようなことも考えています。

 わるあがき合戦の中で先攻のほうがいいのか後攻のほうがいいのかは、ヒメリやゴツメを持つ耐久型であっても一概には言えないのではないか、と。

 

 例えば、両方が3回わるあがきをして両者ともギリギリまでHPが減っている状態でターン開始を迎える場合、そのターンのわるあがきを先制したほうが勝ちます(反動で相打ちになった場合は攻撃側の勝ち)。

 この例だと先攻側が良いということになります。

 

 ただし、以下のことを考えるとやはり後攻のほうが有利なのかもしれないとも思えます。

・後攻だと、少し運がよかったときに、先攻側が1回わるあがきが多い状態で両者わるあがきするターンを迎えることができます。

・先攻だと、少し運がよかったときでも、後攻側がわるあがき→先攻側わるあがき→後攻側わるあがきとなるので同時わるあがきの後攻側になったのと変わりません。

 

 

 自分の中でも考えがまとまりきっておらず、良く分かりません。

 うたう1on1は奥が深いです。

 

 

ゴツメピクシー対ハチマキチラチーノ

 

 ピクシーが1回はやくわるあがきを始める場合、反動2回と相手のわるあがき51~60ダメージ2回を耐えられないため負けてしまいます。もっとはやく(2回以上はやく)わるあがきを始めた場合も、同様に負けてしまいます。

 ガラナさんの考察ツイートによって初めて気がつきましたが、チラチーノがはやくわるあがきする場合であっても、チラチーノわるあがき→チラチーノわるあがき→ピクシーわるあがき→チラチーノわるあがきという順番だとチラチーノが勝ちます。

 ただし、単純にチラチーノが先にちょうど2回わるあがきをしたらチラチーノが勝ちというわけではなく、ピクシーが2回わるあがきしたチラチーノを眠らせてPPを使い切りチラチーノが目覚める前にわるあがきを2回使うとピクシーが勝ちます。

 

 うたうの眠りターンやダメージの乱数など複雑な要素が絡み合い、1つのケースを考えるだけでもとても難しいです。

 それでも、ゴツメピクシーはハチマキチラチーノに対して有利ではなさそうで、3すくみの有利が発揮されていないことは分かります。

 

 

 ゴツメピクシーはゴツメ持ちにしか有利ではなく、ゴツメに対するその有利さもそこまで大きくないので、あまり強くなかったという結論が出つつあります。

 

  

 

 

雑記

 

 うたう1on1を外側で楽しんでいた方の中で、特殊ルールはルール整備が難しいということを話していた方がいました。

 うたう1on1はうまくいきすぎていますが、ゲームとして成立するかどうかという基準をクリアするだけなら、そんなに難しくもないと考えています。ある一匹が一般に対して強い性能を持っていたとしても、そのピンポイントメタが成立して、そのメタが一般に対してはあまり強くないならば、メタが回ります。すくみの中で格差があったとしても、その格差に沿ってある集団(今回ならハチマキ)が数を増やすのならば、それに有利な集団・すくみの中で本来なら弱い立場にある集団(今回ならゴツメ)が有利になるため、ある程度のバランスを保てそうです。

 もっとも、ゲームとして面白いかまで含めるとルール整備はしっかりする必要はあるのかもしれません。例えば、ゆびをふる1on1で、一般に対して強い特性のろわれボディに対しても対策が存在しますが、ゆびをふるで出た技を楽しむことを重視する場合にこの特性の存在自体が主旨に合いません。ゆびをふる大会ではのろわれボディは禁止されることが多いです。

 

 

 大会中の個体変更は可能でしたが、対戦日程が後のほうになっている自分にとって有利になってしまい、待たせている身で事前の対戦の情報を使って有利に進めるのはずるいなぁと思い、ピクシー一匹で戦いました。

 大会が始まる少し前にはヒメリラプラスを使おうかという考えが盛り上がってきた時期がありましたが、一発で理想個体で生まれてきてくれたパァくんをパートナーに選びました。

 

 

 ヒメンカは前述のとおり強くなく、「きせきヒメンカ・耐久・火力で3すくみを形成する」という意見を大会終了後に見ましたが、それはないと考えています。

 ヒメリを持つ場合は話が別ですが、3すくみに沿って耐久マリルリに勝つことを考えた場合には前述のとおりヒメンカでは耐久不足で、ヒメリラプラスが良さそうです。

 運営の醤油さんが言っていた「きせきヒメンカは後攻の尻尾ラプラスの下位互換」という考えは、なるほどなあと思いました。

 

 

 

他の方の記事・動画

 

キギさんの記事

kigipoke.hatenablog.com

 キギさんの記事が一番分かりやすいと思います。まずはこの記事から読むとうたう1on1を理解しやすそうです。

 

 

 

アインズさんの記事

luzilla.hatenadiary.jp

 

 

アインズさんの動画

www.nicovideo.jp

 アインズさんの試合が動画化されています。アインズさんVSテツポンドもあります。

 

 

ジョンさんの記事

john-poke.hatenablog.com

 

 

優勝者・ガラナさんの記事

guarana-g.hatenablog.com

 

 

おわりに

 

 特殊ルール1on1は網羅的に考察することができ、考察しがいがあります。今回もとても楽しかったです。

 

 うたう1on1についてもまだまだ考察できます。今回は考えがまとまりきらないので事後考察は少しにして記事にしたので、もしかしたらまた事後考察記事を書くかもしれません(難しすぎて書かないかもしれません)。

 

 事後考察を簡易なものにしたにもかかわらず9000字を超えました。

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

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【ポケモン剣盾シングル】必ず3ターン目にダイマックスする大会(ポタ会)3位 使用戦術「W脱出ゴチルアント」

仲間大会で好成績を残せたので記事に記録を残したい

 

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ダイマックス中にだっしゅつボタンが発動するアイアント

 

はじめに

 

 先日参加した特殊ルールの仲間大会で好成績を残すことができました。面白い戦術を考えることができ、それがある程度うまくいったため、記事を書くことにしました。

 

 

 

大会概要

 

名称:ポタ会

主催者:かわポタさん

特殊ルール:必ず3ターン目にダイマックスする

形式:バトルタワールール

 

 

戦術概要

 

1ターン目 オクタンでこごえるかぜ 相手のすばやさを下げる

ターン終了時 オクタンの特性ムラっけによる能力ダウンでオクタンの脱出パック発動・アイアントを出す

2ターン目 アイアントでなかまづくり 相手の特性をなまけにする

 

<2ターン目に相手が攻撃してきた場合>

アイアントの脱出ボタンが発動、ゴチルゼル登場

3ターン目 相手がなまけるため、こちらは攻撃(相手を倒さないように、ダイサイコとダイソウゲンのうちダメージが少ない方を選ぶ)

4ターン目 相手が行動するため、こちらはダイウォール

5ターン目 相手がなまけるため、こちらは攻撃

6ターン目以降 まもるとコスモパワーを交互に使う

 

<2ターン目に相手が攻撃してこなかった場合>

アイアントダイマックス(3ターン目は何を選んでもなまける)

相手が攻撃してくれたら、脱出ボタンが発動してゴチルゼル登場 あとはまもるとコスモパワーを交互に使う

相手が3ターン目も攻撃してくれなかったら、相手が居座ることを願ってゴチルゼルに交換 成功したらまもるとコスモパワーを交互に使う

 

最後に防御特防6段階UPのゴチルゼルの威力260タイプ一致アシストパワーで敵を倒して勝ち

 

 

 

今回の戦術に至った経緯

 

今回のルール上、1~2ターン目にダイマックスしてはいけない

ダイマックス(なかまづくりが無効)に弱いゴチルアントが、活躍できるのでは?

→以前のダイマックス禁止大会用のデンヂムシ入りゴチルアントを元に考えたい

 

→いつもはデンヂムシですばやさ操作を行っていたが、今回は2ターン目までになかまづくりをする必要があるのでデンヂムシ(いとをはく+ボルトチェンジ)ではターンが足りない。1ターン目終了時に「まだ行動していないアイアント」が場に出ている状態を作りたい。アイアントの脱出ボタン誤作動もなるべく回避したい。

→すばやさ下げは諦めてデンヂムシで1ターン目に後攻ボルトチェンジだろうか。

 

→いや、あのダイマックス禁止大会用パーティーのもう一つの軸のほうで使われていた脱出パックオクタンがいる。そしてオクタンはこごえるかぜを覚える。

 

→1ターンですばやさ操作を行いつつ交代できる優秀なポケモン・オクタンを見つけたため、戦術完成。オクタン・アイアントゴチルゼルで決定。

→かなり戦えそう&戦術を気に入ったのでこの3匹の選出固定で戦うことも決定。

 

 

使用ポケモン

 

f:id:tetspond:20210612195545j:plain

使用パーティー(10/2レンタル公開は終了しました)

 

選出する3匹は、以前ダイマックス禁止ルール用に育成した個体の流用です。詳細は以下記事参照。

tetspond.hatenablog.com

 

オクタン@脱出パック

なまいきHbD

 

アイアント@脱出ボタン

ようきDS

 

ゴチルゼル@たべのこし

ひかえめHbC

まもる コスモパワー アシストパワー エナジーボール

 

 

<見せポケ>

実際には選出されないが、見せ合いで相手の画面に登場して選出に影響を与えるポケモンたち

トゲキッス オーロンゲ マンムー

 

・天敵の一撃ウーラオスなどあくタイプの選出を抑制するフェアリータイプ2体

・オクタンの苦手なくさタイプの選出を少し抑制するひこうタイプ

・オクタンの苦手なでんきタイプの選出を少し抑制するじめんタイプ(上でひこうタイプを出してしまっているのであまり効果がなさそう)

・かげふみでキャッチできないゴーストタイプの選出を少し抑制するあくタイプ

・序盤に出てくるゴーストタイプ筆頭のドラパルトの選出を抑制するこおりタイプ&フェアリータイプ&あくタイプ

 

 以上のように、今回の選出の中で障害となるポケモンがなるべく選出されないように見せポケを選びました。ここに関しては知見がないので、どの程度適切なポケモン選択だったのかよく分からないです。

 レイド生まれポケジョブ育ちのポケモンたちです。ボックスから連れてきました。予定通り一度も選出しませんでしたが、強運ピントレンズトゲキッスは、相手のおきみやげを50%で無視できたり2ターン目に相手にあくびを入れてダイウォールで寝かせることができたりと、たまたま適合しているな、とふと思いました。

 

 

 

各試合

開催時間が2時間で、時間をかける戦術だったこともあり8試合しかしてないため全部流れを書いてしまいます。 

 

1試合目

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なまけになったもののこの後いのちがけの攻撃を行うカモネギ

おいかぜ→いのちがけでカモネギに退場されてしまう。1ターン目にこごえるかぜが入っていたのでいのちがけを低HPのアイアントが耐える。

3ターン目、ゴチルゼルでブースターのダイバーンをダイウォール。

4ターン目、オクタンに交換してダイバーンを耐える(7割削られた!?)

5ターン目、オクタン倒される。

6ターン目、アイアントがなかまづくりをしてからフレアドライブで倒される。ゴチルゼルでキャッチ。

降参をもらい勝ち この時点で レート1516 5位

 

2試合目

作戦通りダイオウドウをキャッチ。ダイマックス1ターン目にダイウォールを選択してしまうミスがあったが影響なし。

エナジーボール8発くらいでダイオウドウを倒して時間切れ勝ち レート1531 4位

 

3試合目

作戦通りラグラージをキャッチ。クイックターンで脱出ボタンが発動すると相手が交代できない仕様が有利に働く。ダイサイコ2回をラグラージが赤ゲージで耐えてくれた(わりとギリギリで焦った)。

時間切れ勝ち レート1547 2位

 

4試合目

1ターン目 ペロリームのレッドカード+かるわざ警戒でオクタンはまもる

2ターン目 ミストバーストで退場されてしまう。

3~5ターン目 相手のウォーグルとこちらのゴチルゼルダイマックス。ゴチルゼルでダイウォールを連発して、相手の能力上昇はダイナックルによる攻撃1段階のみ。

6ターン目 オクタンに交代。ウォーグルはビルドアップ。

7ターン目以降 ウォーグルにみんな一撃で倒される。アイアントねばねばネットのせいですばやさ実数値が118になっていてウォーグルより遅く、なかまづくりできなかった。

負け レート1528 6位

 

5試合目

2ターン目にアイアントがなかまづくりをした後にアローラペルシアンすてゼリフ。逃げられてしまう。とんぼがえりを覚えてもすてゼリフを覚えるならすてゼリフを採用するはずなので1ターン目のこごえるかぜは悪手だったかもしれないけれど、どちらにしてもペルシアンがすばやさを落としていたら無理だった(追記:ポケモンHOMEの大会データによるとペルシアンは性格おくびょうだったので、はやかった。本当に悪手かも)。

場に残ったアイアントが今回の大会で初めてダイマックス。相手のアーゴヨンのダイジェットで脱出ボタン発動。

オクタンでこごえるかぜ2回使えればなかまづくりチャンスがあるのでまだ分からなかったが、倒されてしまう。アイアントも倒される。ゴチルゼルを出して降参(オクタンが倒された段段階で降参したほうがよかった)。

負け レート1512 11位

 

6試合目

デスバーンが2ターン目におきみやげで退場するのでなかまづくりしても意味ないと読んで、2ターン目にアイアントからオクタンに交換。予想通りデスバーンはおきみやげ。

3ターン目、相手の通常フシギバナとこちらのオクタンがダイマックス。オクタンは今大会初のダイマックス。こちらダイウォール。

4ターン目、ゴチルゼルに交換してダイソウゲンを耐える。ダメージ75%くらい。

5ターン目、オクタンに交換。倒される。相手のダイマックス終了。

6ターン目、アイアントなかまづくり。フシギバナは攻撃してくれずねむりごな。アイアントには当たらず。

 

 ここで、相手が交換するならばアイアントが居座って8ターン目に再びなかまづくりをするのが正解ですが、相手に交換を繰り返されて次のアイアントフシギバナ対面でねむりごなが当たってしまうとこちらがどうしようもないので、勇気の交換を選択しました。

 

7ターン目、こちらアイアントゴチルゼルに交換。相手は居座る。フシギバナはなまけで行動不能

8ターン目以降 まもるとコスモパワーを繰り返す

降参をもらい勝ち 1527 6位 ここまで4勝2敗

 

7試合目

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メロメロを受けるオクタン(オス)

1ターン目 相手のネイティオおいかぜ。こちらのこごえるかぜで脱出ボタンが発動してヌケニンがくる

2ターン目 ヌケニンこらえる。アイアントはなかまづくり。

3ターン目 ダイマックスしてお互いなまけ。ヌケニンはゴーストタイプなのでかげふみでキャッチできないことを思い出す。

4ターン目 動揺してダイウォール(攻撃して倒してしまったほうがおそらく良かった)

5ターン目 お互いなまける。

6ターン目 ヌケニンこらえる。アイアンヘッドをこらえられる(特性がなまけなので通れば倒せた)。これが続くと倒せない。

7ターン目 ゴチルゼルに交換すると相手はネイティオに交換。

8ターン目 オクタンに交換する。相手はイカサマ。ダメージ2割くらい。

9~10ターン目 ギガドレインを耐えて、こごえるかぜ→ムラっけのすばやさUPとこごえるかぜの相手のすばやさ低下を合わせてすばやさ逆転してこごえるかぜ→ネイティオ突破(特性マジックミラーのためなかまづくりが効かない、この戦術での強敵)

11ターン目以降 メロメロどろかけハサミギロチンクワガノンにオクタンが突破される。アイアントもメロメロになってしまうので厳しいと思いながらなかまづくりすると、ギロチンをうたれて一発命中。アイアントが倒れ、ゴチルゼルを出してなまけキャッチ。

終盤 時間がギリギリだったのでコスモパワー2回の威力100アシストパワー2回でクワガノンを倒す。相手が時間切れを狙った場合時間内に倒せず負けていた可能性が高い。

相手はHP1のヌケニンのみなので時間切れで勝ち。 レート1541 5位

 

8試合目

3試合目のラグラージの方と再戦。今回は1ターン目にナットレイのまきびし、2ターン目にバンギラス交代という動き。3ターン目にダイアースで攻撃してくれた(交代で出てきたターンになまけになった場合次のターンは動けるのでバンギラスは行動する)ので、キャッチ成功。

コスモパワーをつみ始めるが、残り5分のあたりで相手がTOD狙いで時間を使っていることに気がつく。急いでバンギラスエナジーボール。3割くらいしか入らなかったので気がつくのがもう少し遅かったら危なかった。残り3分頃にHP割合でこちらが有利になり、残り1分でバンギラス突破。大会の開催時間が終わる。

時間切れで勝ち

 

 

 

終結

 

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大会結果

6勝2敗 oooxxooo

レート1558 

3位(参加者41人)

 

 3位を取ることができました!

 もちろん1と2のほうがいいのですが、大会のテーマとなった数字と一緒で良いですね。

 

 1位から順番にレートが1582,1578,1558,1545,1540だったので上とも下とも差が大きかったようです。

 

 

 

後語り

 

 今回、ゴチルゼルが3タテすることは一度もなく、時間切れによる勝利と降参による勝利だけでした。なまけキャッチした後は安全に勝つことができました。

 防御特防最大ランクのゴチルゼルでも、急所のリスクがあったり、急所がなくてもあくタイプとの撃ち合いに負ける可能性があったり、天敵の一撃ウーラオスには文字通り一撃で倒されるなどの怖さがあります。これらの負け筋を消すことができたことが安定性につながりました。

 通常のゴチルアントではなまけキャッチの前にこちらのポケモンが一体倒されていることが多く、3-2での数的勝利を狙っていくことは少ないのですが、今回のルールでは1~2ターン目に高火力技がとんでくることがなくアイアントもオクタンも生き残りやすかったため、数的有利をとることができました。大会が始まるまでこのことについては考えていなかったので、ゴチルゼルで3タテする試合がなかったのは大会前からすると意外でした。

 今回初めて知ったのですが、バトルタワールールではよくある仲間大会同様総合時間15分・持ち時間7分なのですが、コマンドタイムがなんと60秒ありました。時間切れによる勝利を目指すことにあまり慣れていなかったのですが、コマンドタイムが45ではなく60だったことによって、時間の管理がしやすかったです。

 

 

 2ターン目に攻撃交代技以外の交換・退場手段を使われることが苦手でした。

 1試合目のいのちがけ退場でそれに気がつきました。1試合目から、ダイマックスターンをやりすごしてなかまづくりにつなぐというルートを確保できたのは良かったですが、考察不足でした。

 攻撃交代技ならだっしゅつボタンの仕様によりこちらだけ交代するため問題ありません。

 

 

 オクタンは流用したままタネマシンガンを覚えさせていましたが、ノーマルタイプの技を入れるべきでした。

 相手が2ターン目に自主退場技を使ってくる可能性が高いときに、2ターン目にオクタンに交換して、ダイマックスターンをダイウォールとダイアタックですばやさを下げながら(相手のダイジェットの効果を相殺しながら)やり過ごし、倒された後にアイアントでなかまづくりする、という展開ができます。

 

 

雑記

 ねこだまし+おうじゃのしるしなげつけるで相手のダイマックスする予定ではない先発要員を2ターンひるませて、相手の予定を狂わせるのも面白い戦術だと思いつきました。

 ルンパッパやエンニュートコジョンドやゴリランダーなど。

 

 オクタンよりオニゴーリのほうが耐久面が優秀ですが、弱点が少なく1ターン目に倒されにくい&読まれにくい&以前の個体を流用できることからオクタンにしました。オクタンはアイアントと弱点がかぶっていないため相手のダイマックスターンを交換でやりすごす動きがとりやすいのも良い。

 

 

おわりに

 

 今までの仲間大会最高成績はダイマックス禁止の「エメラルドカップ 第一部 無限撃滅編」の9位 ( /34人)でした。トップ3入賞ができて嬉しいです。

 

 特殊ルールの仲間大会の考察はとても楽しいです。うたう1on1の考察・使用ポケモン・対戦結果の記事も現在執筆中です。

 

 各試合の様子を書いたので長めの約6200字でした。

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

他のゴチルアント系記事 

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【ポケモン】うたう1on1で後攻側やヒメリのみ持ちはどれくらい有利なのかプログラミングで調べてみる

うたう1on1についてプログラミングで調べてみたい 

 

(「プログラミング」で検索してこの記事を見つけたプログラマーの方々へ:この記事は、プログラミング初級者がポケットモンスターというゲームの中での特殊ルールについて計算した記事です。)

 

はじめに 

 

 うたう1on1という大会が開かれています。覚えさせることができる技が「うたう」のみ・1対1のルールです。うたうのPPが0になり出せる技がなくなった後、最終的にわるあがきで決着がつきます。

 詳細は醤油さんの以下の大会要綱参照です。正式名称は第一発言者に因んで「第一回珍獣歌う杯」となっています。通称が「うたう1on1」です。

showyu-frozen.hatenablog.com

 

 このルールについて考える中で抱いた疑問をプログラミングを使って調べてみました。今回の記事はそのことについて書きます。

 

 

※ 筆者はプログラミング経験時間3桁時間の初心者です。また、プログラミング以外の部分に関しても考えが足りていない可能性があります。この記事のどこかに間違いがあるかもしれないことをご了承ください。何か気がついた場合はご指摘くだされば幸いです。

 

 

基本データ・前提

 

技:うたう

相手をねむり状態にします。

PPは15(今回はポイントアップなどでPPを増やす行為は禁止されています)

命中率は55%

 

ねむり状態

 一般に信じられている言説に従い、ねむり状態により動けないのが1回であるのは1/3の確率、2回であるのも1/3の確率、3回であるのも1/3の確率であるとします。

 下記がねむりターンに関する検証動画です。1/3から大きく外れていることはないと思われます(本当は統計学の知見を使ってちゃんと記述すべきですが雑に書きました)。

【ポケモン剣盾】最速起きは何%?最長眠りは?さいみんじゅつの眠りターン確率を検証 - YouTube

 

技:わるあがき

威力50の物理技

持っている技のPPが0になると自動的に出る技

使用者は体力の1/4(小数点以下四捨五入)の反動ダメージを受けます。

 

 

持ち物:ヒメリのみ

持っているポケモンの技のPPが0になったときに発動し、PPを10回復します。

この道具を持っているポケモンはうたうを15+10で25回使えます。

 

 

抱いた疑問

 

 この「うたう1on1」では、「PPが先になくなったほうが、先行してわるあがきをするので基本的には反動ダメージにより先に倒れやすくなる よって、わるあがきが出るタイミングを遅くできるようにすばやさは低いほうがいい」という論があります。

 また、「ヒメリのみを持っていると、ヒメリのみを持っていないポケモンに対してわるあがき回避という点では有利」という論があります。

 

 これらの"どちらかに有利に働く要素"が実際どの程度の影響を与えるのか、気になったので調べてみたいと考えました。

 まずは、先攻と後攻のどちらがどのくらい有利か分かる仕組みを作り、そこから条件を変えてヒメリのみについても調べるという流れにしました。

 

 

準備 うたう1on1における「技うたうの使用」とは何であるのか

 

 うたう1on1における「技うたうの使用」とはどのような行動であるのかについて、考えました。構造把握のようなものがしたかったです。

 

 現在自分が行動するタイミングであるとします。どちらも起きている状態でこちらがうたうを使用する場合、4パターンの結果に別れます。

 以下、起きて行動するタイミングを「手番」と呼びます。 

 

(1)はずれ 45%の確率で生じる技はずれのパターン。発生確率135/300。PPを1消費した状態で相手の手番(起きて行動するタイミング)になります。

 

(2)あたり+1回ねむり 55%で当てた後、1/3の確率で相手の眠り行動不能が1回であるパターン。(相手視点で)通称・最短起き。発生確率55/300(18.33...%)。うたうで眠らせたターンと、眠っている相手に対してうたうを空打ちするターンで合わせてPPを2消費した状態で、相手の手番になります。 

 

(3)あたり+2回ねむり 55%で当てた後、1/3の確率で相手の眠り行動不能が2回であるパターン。発生確率55/300。眠らせるときに1、眠っている相手へ2、PPを使います。PPを3消費した状態で相手の手番になります。

 

(4)あたり+3回ねむり 55%で当てた後、1/3の確率で相手の眠り行動不能が3回であるパターン。通称・最長眠り。発生確率55/300。眠らせるときに1、眠っている相手へ3、PPを使います。PPを4消費した状態で相手の手番になります。

 

  以上のように、ターンではなく、「起きて行動するタイミング(=手番)」という区切りで眺めると、うたうの使用は何であるかを次のように考えることができます。

 

 うたうの使用は、自分のPPを

27/60の確率で1

11/60の確率で2  

11/60の確率で3  

11/60の確率で4 減らして、

相手に手番を渡す行為である 

 

 うたう1on1の序盤はこの繰り返しでできています。こちらが乱数でPPを減らし、あちらが乱数でPPを減らし、こちらが乱数でPPを減らし……という流れです。

 

 この捉え方をすることによって、ねむり状態をコード上で直接表現する必要がなくなるため、かなり楽になりました。

 

 

 

コード

 

Macに最初から入っているPython2で書きました。

+=と-=を使っていませんでした。

import random

s = 0
t = 0
u = 0

for i in range(1000000):
    a = 15
    b = 15
    c = 0
    d = 0

    while a>0 or b>0 :

        x = random.randrange(300)
        if a>0:
            if x< 135:
                a = a-1
            elif x>=135 and x<190:
                a = a-2
            elif x>=190 and x<245:
                a = a-3
            elif x>=245 and x<300:
                a = a-4
            if  a < 0:
                c = c - a
        else:
            c = c+1

        y = random.randrange(300)
        if b>0:
            if y<135:
                b = b-1
            elif y>=135 and y<190:
                b = b-2
            elif y>=190 and y<245:
                b = b-3
            elif y>=245 and y<300:
                b = b-4
            if b < 0:
                d = d - b
        else:
            d = d+1

    if c<d:
        s = s+1
    elif c==d :
        t = t+1
    elif c>d:
        u = u+1

print (s,t,u)

 

 初期値として、PPが15、わるあがきカウンターが0に設定されています。先攻側のPPがa、後攻側のPPがb、先攻側のわるあがきカウンターがc、後攻側のわるあがきカウンターがdです。

 

#

 先攻側と後攻側それぞれの手番で乱数に基づいてPPを減らします。PP0で手番を迎えた場合はわるあがきカウンターに+1します。

 PPが負の数になったときはその絶対値の数だけわるあがきをしているということなので、その分だけわるあがきカウントに加算します。たとえば、PP1でのうたうで最長眠りの乱数を引くとPPは-3になりますが、このときわるあがきカウンターに+3します。

 

 後攻側の手番が終わったときにどちらのPPも0である場合、終了するようになっています。終了するときにわるあがきカウンターを比較して、先攻側が多い、同じ、後攻側が多いの3つに分けます。

  わるあがきした回数が先攻側≧後攻側であれば、先攻側が先行してわるあがきをしていることになりますし、先攻側<後攻側であれば後攻側が先行してわるあがきをしていることになります。

#

 

 ##内を100万回繰り返し(本当に100万回)、その結果の分布を表示させます。

 

 

結果 

 

 初めて両方が”眠っていない相手へのわるあがき”をするターン開始時のわるあがき使用回数が

(a)先攻側<後攻側となるのはだいたい41.75%くらい

(b)先攻側=後攻側となるのはだいたい16.5%くらい

(c)先攻側>後攻側となるのはだいたい41.75%くらい

 

 プログラムの構造のとおり対称性があり、真ん中の(b)がそのまま両者の差になっています。先攻側有利のはずが対称性があり最初は戸惑いを生じさせますが、(b)では先攻側が(先攻なので)先行してわるあがきをするので、先攻側の先行わるあがきに含まれます。後攻である利点が発揮されるのは(b)の場面ということになります。

 

 先攻側が先行してわるあがきする確率は、下2つの(b)(c)を合わせて約58%でした。 

 

 「初めて両方が”眠っていない相手へのわるあがき”をするターン開始時」というタイミングで判定するようになっているのはプログラムの都合です。後攻側の手番が終わったときにどちらのPPも0である場合に判定に移るようになっているので、これを手番という言葉を使わずに表現すると「初めて両方が”眠っていない相手へのわるあがき”をするターン開始時」となります(のはず)。

 簡略化のために「うたうの使用=PPの減少」という解釈をもとにして簡単なコードにしたのですが、このために発生したこの判定タイミングが何か実戦との違いを生み出しているかもしれません。自分自身では問題ないと考えてはいるのですが。

 

 

ヒメリのみ

 

 先ほどの初期条件をちょっといじって、ヒメリのみを持っていることがどれくらい結果に影響するのか調べてみます。

 他は同じ条件で、片方または両方にヒメリのみを持たせた状態(=PP初期値を25にした状態)で実験しました。

 

 先攻側だけヒメリのみを持ったとき 先攻側の先行わるあがき確率は5.5%程度

 後攻側だけヒメリのみを持ったとき 先攻側の先行わるあがき確率は97.5%程度

 両方がヒメリのみを持ったとき 先攻側の先行わるあがき確率は56.75%程度

でした。

 

 ヒメリ持ちのすばやさ高いポケモンVSヒメリ持ちでないすばやさ低いポケモンのとき、1/20以上の確率でヒメリ持ちのほうが先行してわるあがきしてしまうようです。「5.5%」は、先ほどの(b)に当たる3%と(c)に当たる2.5%を足したものです。

 

 両方にヒメリのみを持たせたときに、どちらもヒメリのみを持っていないときと比べて先行わるあがき確率が下がっています。これは、うたうのPPが両者5である場合と両者1000である場合を考えると納得します。行動回数が多くなるほど、先攻後攻の影響が薄れていきます。

 

 

備考

 

 たくさんシミュレーションした結果の分布を見て書いていますが、厳密にやるなら統計学の知見に基づいて書くべきだと思います。

 先行してわるあがきしている側が必ず負けるとは限らない(これがこのルールを面白くしている)ことからもともと参考程度にしかならない調査なので、このくらいのレベルでやりました。

 

 

おわりに

 

 初めて自分が書いたコードを公開するので不安はありますが、面白いルールの大会考察にプログラミングを持ち込んでみたのでそれを見てもらいたいという気持ちが勝りました。

 

 今回は具体的なポケモンについては触れませんでしたが、そちらの考察もとても面白いルールです。別記事でどれだけ書くか分かりませんがいずれ自分の使用ポケモンなどの記事を公開しようと思います。

 

 今回はちょっと長いくらいの約4800字でした。

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

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【ポケモン剣盾ダブル】ふしぎなまもりポリゴン2をつくる選出縛りで勝率3割台でマスターボール級に到達する

ふしぎなまもりポリゴン2をつくる戦術だけでマスターボール級に到達してみたい

 

f:id:tetspond:20210530181243j:plain

ふしぎなまもりで攻撃を無効化するポリゴン2

 

はじめに

 

 先月の初めてのランクマッチではがんじょうヌケニンをつくる戦術縛りでビギナー級からマスターボール級へ到達しました。無敵系戦術は楽しいです。

tetspond.hatenablog.com

 

 今期も、面白いロマン構築縛りでマスターボール級到達を目指したいと思い、もう一つの無敵系戦術であるふしぎなまもりポリゴン2構築を使いました。

 月の切り替わりを経てスーパーボール級ランク9からスタートし、かなり苦戦しましたがマスターボール級に到達しました。今回はそのことについて構築の紹介などを含めて記事を書きます。

 

 

 

使用構築

 

 喰い断さんの視聴者構築診断に出されていた、ふしぎなまもりポリゴン2を作るケオケオさん作のレンタルパーティーを使いました。

 戦術解説は後述。

 

 

 この構築が紹介されている動画

www.youtube.com

 

 

戦術解説

 

流れ

 

1. 特性トレースのサーナイトと特性かがくへんかガスのマタドガスを出す。トレースは発動しない。

2. マタドガスはまもる

3. こだわりスカーフサーナイトが相手の片方のポケモンスキルスワップして、特性トレースを渡す。

 

次のターン

4. サーナイト側にヌケニンを出してマタドガス側にポリゴン2を出す選択をする。

5. すばやさ関係によりサーナイトが先に交代してヌケニンが出てくる。

6. マタドガスが交換により手持ちに戻る。

7. かがくへんかガスの効果が切れる。

8. 相手に渡していた特性トレースが発動して、こちらの場に存在するヌケニンの特性をコピーして相手の特性がふしぎなまもりになる。

9. ポリゴン2が交換によりマタドガスがいたところに出てくる。

10. ポリゴン2のトレースが発動して、相手2匹のうちの片方の特性をコピーする。50%の確率でふしぎなまもりをコピーし、ふしぎなまもりポリゴン2が完成する。

 

 以上のような動きによりふしぎなまもりポリゴン2を作ろうというのがこの構築のコンセプトです。ここで失敗した場合も再チャレンジで成功する可能性があり(後述)、なんとかしてふしぎなまもりポリゴン2を完成させます。

 ふしぎなまもりポリゴン2が完成したら、あとは相手のかくとうタイプの技と変化技に気をつけながら相手を倒していきます。

 

 

仕組み

 

 通常は特性トレースは場に出てすぐに発動してしまい、特性トレースは別の特性に書き変わってしまいます。これをかがくへんかガスで封じます。

 封じている間に相手にトレースを渡し、かがくへんかガスの効果をこちらで能動的に切り、そのタイミングでふしぎなまもりをコピーさせます。かがくへんかガスが切れたタイミングではこちらの場にヌケニンしかいないので、相手は確定でふしぎなまもりをコピーします。

 ここまでの手順によって、相手の場にふしぎなまもりを持ったポケモンを用意することに成功します。

 

 トレースは相手が2体いる場合は、ランダムに特性をコピーします。相手の場の片方のポケモンが特性ふしぎなまもりである状態で特性トレースのポケモンを投げると、50%の確率でふしぎなまもりを、50%の確率で別のほうの特性をコピーします。

 

 

ポイント

 

スキルスワップダイマックスしなさそうなポケモン

 

 スキルスワップダイマックスしたポケモンには無効です。ダイマックスしなさそうなサポートタイプのポケモンに対してうちます。

 

・2ターン目の交代の位置は重要

 

 交換はすばやさ順に行われます。

 ヌケニンが場に出てからマタドガスが手持ちに戻る必要があるので、サーナイト側にヌケニンを出さなければいけません。

 

マタドガスは1ターン目に生き残る必要がある

 

 マタドガスが1ターン目に倒れると、その時点でかがくへんかガスが切れて相手に渡したトレースが発動してしまいます。

 逆にサーナイトは倒れても大丈夫です。サーナイト側にヌケニンを出して、次のターンにマタドガスポリゴン2と交換すればOKです。

 

・成功後はこちらのマタドガスが敵

 

 こちらがふしぎなまもりポリゴン2を完成させても、こちらのマタドガスが場に出ている間は特性が無効です。もしマタドガスが場に出るような状況になってしまったら、ミストバーストで爆発退場します。

 

 

トレース失敗の場合

 

 2ターン目のトレースでハズレの特性をコピーしてしまった場合も、まだ可能性があります。その場合の動かし方について書きます。

 

 トレース失敗のポケモンを手持ちに戻してトレースのポケモンを繰り出すという動きをなるべく多くすることによって試行回数を稼ぎます。

 以下の記述は相手の場にふしぎなまもりのポケモンがいることが前提であり、いなかった場合はもう失敗確定です。

 

 

(1)サーナイトあり

 

 サーナイトが生き残っている場合、ヌケニンは技を使う+ポリゴン2サーナイトに交換という動きを取ります。

 サーナイトは運が良ければふしぎなまもりをトレースします。ヌケニンは相手のふしぎなまもりポケモンに対しておにびを使うことで相手を倒せるようにしておくなどの行動をします。

 

 次のターン。

 サーナイトがトレースに成功していた場合は、ヌケニンポリゴン2と交換します。ここのトレースが失敗した場合もヌケニンポリゴン2で交換を繰り返します。相手の場にふしぎなまもりがある限り、ポリゴン2を場に出すたびに50%でチャンスがあります。

 サーナイトがトレースに失敗していた場合は、サーナイトポリゴン2と交換します。ここのトレースが失敗した場合もサーナイトポリゴン2で交換を繰り返します。どちらかがふしぎなまもりをコピーできたら、今度はヌケニンと残りのほうで交換を繰り返します。

 

 サーナイトが倒されてしまった場合は(2)へ

 ポリゴン2が倒されてしまった場合もサーナイトポリゴン2代理として扱って(2)へ

 

 

(2)サーナイトなし

 

 サーナイトが1ターン目に倒されていた場合は、ポリゴン2マタドガスで交換を繰り返します。ただし、このとき場に出続けているヌケニンマタドガスが場に出ている状態では特性無効のただのHP1のポケモンなので、すぐ倒されてしまいます。

 

 もしポリゴン2が手持ちにいるタイミングでヌケニンが倒されて、残りが場にいるマタドガスと手持ちのポリゴン2だけという状況になったら、(3)へ

 (3)へも進めない場合は終わりです。

 

 

(3)こちら残り2匹

 

 こちらの場にトレース不発状態のポケモンマタドガスがいる場合、ラストチャンスがあります。

 マタドガスがミストバーストを使って倒れると、かがくへんかガスの効果が切れて、トレースが発動します。ここでコピーできなければ終わりです。

 

 ちなみに、ミストバーストで相手のふしぎなまもりのポケモンを倒してしまった場合でも、トレースは発動します。ウーラオスをふしぎなまもりにしてしまった場合もミストバーストをしてしまって問題ありません。確認するとポケモンwikiにも載っていない仕様だったので困っていますが、記憶が正しければふしぎなまもりウーラオスをミストバーストで倒しながらトレースでコピーできたので合っているはずです。

 

 

 対トリックルームなどでの特殊対応 


  1ターン目にトリックルームを使われた場合、2ターン目開始時の交換の順番が狂ってしまいます。マタドガスが先に手持ちに戻ってしまい、相手のトレースがその時点で発動してふしぎなまもりをコピーしてくれません。

 また、サーナイトのすばやさ(こだわりスカーフ込みで実数値217)が半分以下になり(ランク-1なら問題なし)マタドガス(実数値123)よりも遅くなってしまった場合も同じように交換がうまくいきません。

 

 このようなときは、2ターン目にサーナイトヌケニンの交換だけを行い、マタドガスは居座ります。マタドガスは倒されても構いません(トレース失敗を考えると生き残っていたほうがいい)。3ターン目にマタドガスの場所にポリゴン2を繰り出します。

 この動きで、2ターンかけて本来の2ターン目の動きを実現できます。マタドガスが倒れるか手持ちに戻るよりも前にヌケニンが倒れてしまうと、相手がふしぎなまもりをコピーしてくれないので失敗します。

 

 

 

パーティーメンバー

 

サーナイト

特性:トレース

持ち物:こだわりスカーフ

技:スキルスワップ トリック マジカルフレイム ムーンフォース

S特化 実数値145(スカーフで217)

 

 努力値がすばやさにしか振られていないので、よく特殊技でも即死したり火力が足りなかったりしました。

 ポリゴン2にとって危険な存在であるウーラオスをたくさん倒してくれたのでよかったです。

 

 一度も起こりませんでしたが、相手のふしぎなまもりポケモンの突破方法が他にないときにこだわりスカーフをトリックしてPPを全て使わせてわるあがきの反動ダメージで突破するという手段があります。

 

 弱点がどく・ゴースト・はがねなので、パーティーによっては弱点をつけるポケモンが選出されていないか少ない場合もあり、サーナイトで相手を詰ませる試合が何試合かありました。ただし、サーナイトは回復手段がないため、ふしぎなまもり状態になっても不安が残ります。

 

 技ですが、構築診断で喰い断さんが指摘していたとおり、マジカルフレイムよりマジカルシャインが良いと感じました。このゆびとまれ持ちにふしぎなまもりが渡ったときに隣のかくとう技もちポケモンを倒せなくなってしまうのが辛かったので、複数攻撃のマジカルシャインが欲しいです。

 

 

マタドガス (ガラル)

特性:かがくへんかガス

持ち物:くろいヘドロ

技:まもる どくどく ミストバースト ヘドロばくだん

臆病HS

 

 ウーラオスの前でもまもることができるポケモン

 トレースを渡した相手のポケモンが交代するよりも前にポリゴン2でトレースチャレンジをできるように、最速になっているのだと思います。これにより、相手がすぐ交代してくる場合でもマタドガスより遅ければ1回はチャンスがあります。

 

 ふしぎなまもりトレースに成功したあとは、爆発退場が仕事になりますが、このときに相手のウーラオスを倒してくれることが多くありがたかったです。一度、ミストバーストで味方のふしぎなまもりポリゴン2を倒してしまいました(かがくへんかガスによりミストバーストも通る)。

 

 

ヌケニン

特性:ふしぎなまもり

持ち物 きあいのタスキ

技:おにび ポルターガイスト かげうち サイドチェンジ

いじっぱりAS

 

 無敵系戦術では同じみのポケモン。相手に特性をコピーさせる役目を終えた後は、相手のかくとうタイプやふしぎなまもりポケモンをやけど状態にさせます。

 攻撃特化の物理型で、がんじょうヌケニンパーティーのとき(【ポケモン剣盾ダブル】がんじょうヌケニン(+イベルタル)選出縛りで初めてのランクマッチ ビギナー級からマスターボール級へ到達 )の特殊ヌケニンの感覚で攻撃したらそこそこ攻撃性能があって驚きました。持ち物がぼうじんゴーグルではないので、ポリゴン2がダイアイスを使うとターン終了時に倒れます。

 

 素のヌケニンで相手を詰ませた試合も少しですがありました。カプ・レヒレ+レジエレキを完封。

 

 

ポリゴン2

特性:トレース

持ち物 しんかのきせき

技:ほうでん れいとうビーム イカサマ じこさいせい 

控え目HC

 

 今回の主役です。ふしぎなまもりになった後は相手のかくとう技持ちをダイマックスして倒しにいきます。

 マタドガスがこちらの場に出てしまうターンは、じこさいせいを元にしたダイウォールをして相手の攻撃を防ぎます。この間にマタドガスにはミストバーストで爆発退場してもらいます。

 

 特攻特化ですがそれでも相手を時間内に倒し切れず負けという試合は何試合かありました。まもるや交代やすてゼリフを絡めて耐えしのがれるとキツかったです。

 

 かくとう弱点ではなくじめん弱点だったらなあと思う場面は何回かあり、そんなに使わなかったイカサマはテクスチャーにしたほうが勝率はあがりそうだと思いました。一番上の技をほうでんにするとテクスチャーを使ってでんきタイプになれます。

 

 

 

控え ドラパルト エースバーン

 

 

 

戦績

 

79試合 31勝48敗 マスターボール級 昇格 

勝率39.2%

(ハイパーボール級までだと25勝43敗 勝率36.8%)

 

 初手のスキルスワップ自体が失敗した試合の数を考えても、トレース成功の試合は全体の半分以上あったと思いますが、ふしぎなまもりポリゴン2が完成しても勝てるとは限らないのがつらいところでした。

 

 どちらの特性をトレースするかの勝率50%の構築という評価がされることがあるこのふしぎなまもりポリゴン2構築ですが、トレース再チャレンジができることによってトレース成功率は50%を超えながらも、トレース成功しても勝ちとは限らないことによって勝率が50%を下回る構築となっています。

 厳しそうなときに裏選出もするようにして上級者の方が使えば、ちゃんと勝率50%超えられると思います。

 

 

 基本的に勝つときは何らかのふしぎなまもりを絡めての勝利でした。

 バンバドロのじきゅうりょくをトレースしてしまったけどポリゴン2ダイマックスしている間にどんどん固くなっていって相手がこちらを突破できなくなり勝った事例が一度だけありました。この一試合だけ例外です。

 がんじょうヌケニンパーティー【ポケモン剣盾ダブル】がんじょうヌケニン(+イベルタル)選出縛りで初めてのランクマッチ ビギナー級からマスターボール級へ到達 )のときのイベルタルのような、ギミックから独立したアタッカーがいないため、ふしぎなまもりポリゴン2用の選出縛りで対戦をすると勝ち筋がふしぎなまもりしかなくそれが無理なら負けということになってしまいます。

 

  

きつかった相手

 

 ウーラオスサーナイトマタドガスのフェアリー技でなんとかなることが多かったですが、ブリザポスはこちらからすぐには倒せないので勝てませんでした。かくとう技を持っているブリザポスに勝てた記憶がありません。

 レジギガスマタドガスの構築はまさに天敵で、ガスの切り換えをこちらで行えないためこちらのギミックが全く機能しません。原種マタドガスをすぐに倒す手段もないため、全部負けました。

 

 

勝率3割台でのマスターボール級到達

 

 勝率39%でマスターボール級に到達しました。3割台でも行けるんだなというのがちょっとした発見でした。

 システム上、2連勝で上がるポイントと4回負けて下がるポイントの量が同じくらいなので、1:2の勝敗が続いていると同じあたりのポイントで留まり続けていました。たまに勝率が5割くらいになったときに上に上がっていったという感じです。

 

 

 

別案

 

 ポリゴン2しんかのきせきではなくふうせんを持たせて、テクスチャーででんきタイプになって本当に無敵になるという別案があります(さらにどくどく対策でねむる採用)。この戦術に興味を持った場合はこちらのアインズさんの記事も楽しいと思います。

luzilla.hatenadiary.jp

 

 

おわりに

 

 がんじょうヌケニンよりも苦しい戦いでしたが、違った楽しさがありました。相手のパーティーを見て、かくとう技持ちは誰か、その次にどくはがねゴースト持ちは誰かを見る癖がついてしまいました。

f:id:tetspond:20210530181357j:plain

状況画面で特性がふしぎなまもりになっているポリゴン2

 

 複雑な戦術なので戦術解説だけでもかなり字数を使う記事でした。約6600字。

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

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