ステロを防ぎつつ相手を全体的に削りたい
はじめに
ポケットモンスタースカーレット・バイオレットのシングルバトルに関する記事です。
以下記事で、相手を上から3回ワンパンして試合に勝つことについて考えました。
結果、サイコフィールドイエッサンのトリックルームからメガネコータスでふんかするのが一番良さそうだというところに帰結しました。
その構築の先発について考えます。全体として、メモっぽい記事になっています。
04/22 イバンの存在をブリジュラス以外のところで忘れていたので、追記しました。
- はじめに
- 求められる役割
- 元々の先発:ドンファン
- 候補のポケモンたち(頑丈・ステロ対策あり)
- 候補のポケモンたち(頑丈・ステロ対策なし)
- 候補のポケモンたち(非頑丈・ステロ対策あり)
- 嫌な要素について
- 選んだポケモン
- おわりに
前提
ステルスロックをステロと略します。
イエッサンコータス構築の動きは既知のものとして記事を書きます。
求められる役割
イエッサンコータスの構築の先発には、以下のような働きが求められます。
ステルスロックを相手に撒く・相手の先発を削る
コータスが相手をワンパンしていくためには、きあいのタスキやマルチスケイルに止められてはなりません。また、半減のポケモンをワンパンするために、火力が微妙に足りないときがあります。
そのため、ステロが必要です。
また、初手に出てきたポケモンも場合によっては削っておく必要があります。
ステルスロックを相手に撒かれない
ステロを撒かれてしまうと、コータスのふんかの火力が低下してしまいます。具体的には威力が150から112か113に下がります(HPの数値を工夫することで113にするのが良いアタッカーコータスの育成です)。
そのため、ステロを撒かれないこと、または、撒かれても除去することが大切になります。きりばらいは、相手の場のステルスロックも解除してしまうため、除去手段として今回は適していないです。
できれば:きあいのタスキを使わない
イエッサンが安定してトリックルームを使うことができるよう、イエッサンにきあいのタスキを持たせられればそれがベストです。特に、アンコールや見た目(トリックルームを警戒されにくい)を買ってイエッサンオスにするなら、ほしいです。
そのため、特性がんじょう持ちだとよいです。
テラスタルを必要としない
コータスにテラスタルを使いたいため、テラスタルなしで行動したいです。
元々の先発:ドンファン
普段は、ドンファンにしていました。
特性がんじょう:きあいのタスキ不要
ステルスロック:必須
こおりのつぶて:先制技で2ターン目に相手を削ることができる
こうそくスピン:ステロを撒かれても解除できる
という要素を両立できます。
頑丈&ステロ&先制技&ステロ解除を両立できるのはドンファンだけです。ちなみにゴマゾウはこうそくスピンを覚えません。
レギュAの頃は、オボンのみを持った、いじっぱりASにしていました。
レギュDの頃(上記記事)は、オボンのみを持ったまま、努力値配分を60-252-116-0-4-78にして、ウーラオスのいじっぱりパンチグローブ水流連打を耐えるようにしていました。当時はまだジャポのみがありませんでした。
2024年5月から、禁止級伝説が参加するレギュレーションとなるため、4月はイエッサンコータス構築で戦おうと思いました。
それに合わせて、このドンファンの枠をよく考えてみたいと考えました。
候補のポケモンたち(頑丈・ステロ対策あり)
ステロを覚えることは当たり前なので技の欄に書いていません。
ドンファン
こおりのつぶて こうそくスピン アンコール はたきおとす
良いところ
無効タイプのない先制攻撃技を持つ
アンコールにより相手の行動を固定できる
こうそくスピンを持つので、ステロを見てから動けばよく、初手の行動を制限されない
悪いところ
水流連打が抜群(水流連打を耐えるためには、ほぼ全部耐久に振るかオボンを持つかしなければならず、そうした場合でも水テラスやハチマキは無理)
育成例1
いじっぱりAS@メンタルハーブorジャポorイバン
育成例2
オボン込みでいじっぱりパンチグローブ水流連打ほぼ耐え・残りAS(いじ60-252-116-0-4-78など)
育成例3
ようきパンチグローブかいじっぱり持ち物なしの水流連打ほぼ耐え(わんぱく0-20-236-0-0-252など)@メンタルハーブorジャポorイバン
エアームド
ちょうはつ ふきとばし フェイント てっていこうせん まきびし
良いところ
水流連打があまり怖くない
フェイントの優先度が+2であるため、自分より速いポケモンの通常先制技より前に相手を削ることができる→ジャポ不要
悪いところ
最速挑発型にしても、最速70族を超えるすばやさを持つポケモンのステロを防げない
先制技がゴーストタイプに効かない
育成例
ようきAS@メンハ
フォレトス
こうそくスピン だいばくはつ てっていこうせん ボルトチェンジ まきびし どくびし
良いところ
水流連打があまり怖くない
ステロに加えて別の設置技もできる
こうそくスピン
悪いところ
先制技がない
育成例(04/22追記)
振り方自由度高め イバン メンハ ジャポなど
ヒスイクレベース
良いところ
攻撃性能が高い
こうそくスピン
悪いところ
先制技がない
水流連打が抜群
育成例1
H84残りAS@ジャポorメンハorイバン
いじっぱりパンチグローブ水流連打98.5%耐え
ようき水テラス水流連打96.5%耐え
候補のポケモンたち(頑丈・ステロ対策なし)
現在の採用率TOP15のうち、ステルスロックを使えるのはブリジュラスとランドロスだけです。そのため、ステロを撒けないことが見せあいの時点で分かる構築があります。そういう構築になら、ステロ対策なしのポケモンを出すことができます。
ブリジュラス
ドラゴンテール ほえる てっていこうせん
良いところ
水流連打が全く怖くない
育成例
CS@イバンorジャポorメンハ
レジロック
なげつける だいばくはつ
良いところ
抜群なのにわんぱくH140B20だけで水テラスいじっぱり水流連打を99.5%耐える
育成例
ようきですばやさ実数値104(でんきだまなげつけるで最速テツノツツミ抜き)・何らかの水流連打耐え・残りAS@でんきだま
ほえる だいばくはつ
ほえる だいばくはつ ボルトチェンジ
ふいうち まきびし
候補のポケモンたち(非頑丈・ステロ対策あり)
ドーブル@タスキ
なんでもできる
キラフロル@タスキ
キラースピンでステロ除去
バンギラス@タスキ
砂でタスキつぶし
挑発で遅いポケモンの↑からステロ封じ
ゴウカザル@タスキ
先制技あり マッハパンチ・フェイント・しんくうは
挑発でほぼすべてのポケモンの上からステロ封じ
コバルオン@タスキ
先制技あり しんくうは・でんこうせっか
挑発でほぼすべてのポケモンの上からステロ封じ
ルガルガン@タスキ
先制技あり アクセルロック
挑発でほぼすべてのポケモンの上からステロ封じ
ジャラランガ@タスキ
先制技あり しんくうは
挑発
オトシドリ@タスキ
挑発・ふいうち・置き土産・ふきとばし・はたきおとすなど
コノヨザル@タスキ
挑発・いのちがけ・しんくうはなど
ディンルー@オボンorメンハ
圧倒的耐久
他のスピン組:サンドパン・アローラサンドパン・ドリュウズ・セキタンザン・イダイナキバ・テツノワダチ
他のちょうはつ組:プクリン・グライオン・アグノム・ヒードラン・ワルビアル・サザンドラ・テラキオン・ランドロス・ニャイキング・ダイオウドウ・ドドゲザン・イダイナキバ・テツノイバラ
コータスも高耐久でこうそくスピンとステロを覚えますが、今回エースとしてパーティーにいるため、重複により参加できません。
嫌な要素について
先発にとって嫌な要素から、検討をします。
メモっぽくいろいろ書きます。
水流連打
ヘイラッシャをパーティーに入れていると、初手に水流連打をうたれることは少なくなるため、あまり気にしなくても良いかもしれない。
イエッサンオスの場合、HB特化でも、いじっぱり水テラス水流連打で乱数1発(27%)、ようきパンチグローブ水テラス水流連打で乱数1発(64.4%)であり、先発が水流連打を耐えたとしても意味ないということがある。
挑発
イエッサンが場に出ているときに使われてもアウトなので難しい
つまり、先発ポケモンがメンタルハーブを持っていても、アンコール対策としては機能するものの挑発対策としては意味をなさないことが多い
アンコール
連続技やみがわりなど以外だったら、例えばつるぎのまいを3回使われたとしてもイエッサンがタスキで耐えてくれるのでそんなに問題ない
挑発のことと合わせると、メンタルハーブを持つ意味が薄い
ステロ
イエッサンが場に出ているとき・退場直後に使われてもアウトなので難しい
挑発とは違い、トリックルーム2ターン目にイエッサンが退場した後、ステルスロックを使われてもダメ
先発がこうそくスピンを使った後に倒されて、もう一度ステロを撒かれると、結局意味がない
テラスなしで相手のステロ撒きに勝たないと、一般的にそれを防ぐ手段がない
高火力+高速先制技+きあいのタスキ(主にパオジアン)
タスキをつぶせない
対策としてジャポのみがあるが、ジャポがあったとしても、パオジアンのつららおとしを受けながらステロとトリルで2回ひるまず行動する必要があるため、そもそも成功率53%。これが変わらないなら、パオジアン意識によって負けが勝ちに変わる試合はそんなに多くない。
つまり、パオジアンのためのジャポのみは思ったより勝利に貢献しない。
ただし、使用率も先発率も高いので、前述の確率を加味してもジャポを持ったほうが良いということにはなりうる。
選んだポケモン
一見、先ほどのステロが結局無理、ということから、ステロを撒かれることについては潔く諦めるというのも手かなとも考えました。
しかし、いい案がありました。
それが、ドンファンのアンコールです。
以下のような理想展開により、ステロを覚えた相手と対面しても、ステロがない状態でコータスを登場させることができます。
理想展開
1ターン目 互いにステロを撒きあう
2ターン目 相手の攻撃を受けつつこうそくスピン
すばやさ上昇 ステロ除去
3ターン目 相手の攻撃技を上からアンコールして相手の攻撃で退場
4ターン目 相手はアンコールされた攻撃技を使う イエッサントリル
5ターン目 イエッサンいやしのねがい 相手はアンコールされた攻撃技を使う
コータス ステロがない場に登場
ドンファン育成
種族値 90-120-120-60-60-50
努力値 0-20-236-0-0-252
性格 わんぱく
実数値 165-143-187-x-80-102
持ち物 ジャポのみ(orメンタルハーブorイバンのみ)
物理耐久:ようきパンチグローブかいじっぱり持ち物なしの水流連打 99.6%耐え
すばやさ:こうそくスピン1回で最速キラフロル抜き
一般的には、物理耐久だけを考えるときにはHPと防御のうち低いほうを伸ばすべきですが、実際に水流連打のダメージ計算をしながら調整した結果、こういう配分になりました。
頑丈ブリジュラスが来る前までは、ジャポのみだけで対面ポケモンの削りは十分ということにすることができたのですが、今は体力満タンだとダメな特殊アタッカーがいるので、じしんを切ってこおりのつぶてを入れています。
まともに攻撃できないという弱点も、アンコールがある程度カバーしてくれます。
しばらくこのドンファンで戦ってみます。
おわりに
ダメージには乱数が絡むのですばやさ調整ほど耐久調整は重要ではないという話がありますが、水流連打は、ちょっとの防御のずれでガラッと乱数が変わり、さらに環境トップのポケモンが100%搭載している技であるため、水流連打の耐久調整は比較的必要だと思っています。
お読みいただきありがとうございました。
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